ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙の「ヒト型ロボ 世界競争 ソフトバンク合弁 アリババも出資」を拝読しました

2015年06月19日 | 日記
 2015年6月19日に発行された日本経済新聞紙の朝刊3面に掲載された見出し「ヒト型ロボ 世界競争 ソフトバンク合弁 アリババも出資」を拝読しました。

 昨日6月18日にソフトバンクは千葉県浦安市で開催した記者会見で、ヒト型ロボット「Pepper」を6月20日から一般向けに販売すると発表したという内容の記事です。
 
 6月17日発行の日本経済新聞紙の朝刊一面で報じた記事では、6月18日の記者会見内容は予想していなかったようです。
 
 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「ヒト型ロボ、世界競争 ソフトバンク合弁にアリババも出資 家で職場で共生進む」と報じています。



 ヒト型ロボット「Pepper」は本体価格が19万8000円です。基本プランでは1カ月当たり1万4800円で、保険パックは毎月9800円を、それぞれ36カ月分支払うプランだそうです。3年間で総額約120万円かかります。

 孫正義社長は「できるだけ早く月1000台を生産できる体制を整える」と語ったそうです。

 「Pepper」の頭部には各種のセンサーやマイク、スピーカー、LEDなどが組み込んであります。例えば、頭頂部には、4個のマイクが内蔵されています。周囲の音を聞き取り、4基によって音の方向を判別します。当然、対話する相手の会話を聞き取るための音声入力機能も持っています。


 
 頭頂部にはタッチセンサーがあり、頭部をだれかに撫(な)でられたことなどを検知できます。人間の耳に相当する部分には、スピーカーが内蔵されています。
 
 額と口には、それぞれカメラが内蔵され、写真を撮ったり、画像認識などを行います。額にあるカメラで前方全体を撮影し、口のカメラでは足下(あしもと)を撮します。倒れないようにするためです。

 同様に、目の部分には3D(3次元)画像をとらえる3Dカメラを内蔵しています。これによって、会話する相手の人間を画像認識します。

 眼の周りにはLEDランプが設置され、そお色の変化で表情を表現します。「Pepper」のその時点での状態を表します。

 昨年2014年のヒト型ロボット「Pepper」の製品化を発表してから、今回の製品化の発表までに、内蔵するCPUの処理能力を4倍に高め、話し相手との会話する際の“感情エンジン”アプリケーションを常時、安定的に稼働させることが可能になったそうです。目の前にいる相手が喜んでいるかどうかといった「感情」の判断に加えて、その相手がペッパーにとってどんな人かといった「関係性」まで、多くの情報を同時に取り込み、分析しながら反応できるようになったそうです。人工知能機能の向上です

 今回は、ソフトバンクのロボット事業を担当するソフトバンクロボティクスホールディングスに対して、台湾の鴻海精密工業(ほんはいせいみつこうぎょう)グループと中国のアリババ集団がそれぞれ145億円を出資するそうです。出資比率はソフトバンクが60パーセント、鴻海とアリババがそれぞれ20パーセントずつになります。世界市場をにらみ、そして巨大な中国市場をにらんでいるようです。

(追記)
 2015年6月20日に発行された朝日新聞紙の朝刊の中面に、昨日6月19日に東京都内で開催されたソフトバンクの株主総会関連の同社の有価証券報告書から、同社のニケル・アローラさんに今年3月までの報酬として、165億6500万円が支払われたことが分かったと伝えています。
 
 この内の約146億円は入社に伴う一時金だそうです。

 昨日の株主総会で、ソフトバンクの代表取締役副社長に就任したニケル・アローラさんについては、弊ブログの2015年6月4日編をご参照ください。


日本経済新聞紙の「ロボ量産 鴻海と合弁 ソフトバンク年内にも」を拝読しました

2015年06月19日 | 日記
 2015年6月17日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面に掲載された「ロボ量産 鴻海と合弁 ソフトバンク年内にも」を拝読しました。

 ソフトバンクは、電子機器受託生産(EMS)世界最大手の台湾の鴻海精密工業(ほんはいせいみつこうぎょう)グループと組んで、人工知能(AI)を搭載した”ヒト型ロボット”の「Pepper」(ペッパー)を量産し、年内にも販売すると伝えています。
 
 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「ヒト型ロボ、ソフトバンクが鴻海と合弁 年内にも量産」と報じています。


 
 この記事を読んで、これまでにも予想がつかない製品を出し、事業化してきたソフトバンクが、台湾の鴻海精密工業と合弁会社をつくって”ヒト型ロボット”「Pepper」を売り出すという” サプライズ”を始めるのかと感じました。世界有数のスマートフォン・携帯電話機事業会社のソフトバンクと世界最大手EMSの鴻海精密工業、とが組んで何かを始めるという点ではインパクトがある合弁事業になりそうです。
 
 ”ヒト型ロボット”「Pepper」は、ソフトバンクのテレビCMに登場する会話するロボットです。



 これを購入するユーザーはいったい何に使うのかよく分かりません。と思っていたら、たまたま経営誌「日経ビジネス」の2015年6月8日号に解説記事「ロボットで介護予防 超高齢社会の課題に挑む」が載っていたことを思い出しました。
 
 ”ヒト型ロボット”「Pepper」などが、顔認識機能を用いて高齢者と会話する事例が載っています。高齢者の方は自分の名前を呼んでくれるロボットとの会話を喜ぶと解説されています。こうした従来の想定とは異なる新用途が、超高齢社会の到来によって誕生する可能性もあります。
 
 こうした新用途を、ソフトバンクの孫正義社長は鋭く読み取って、今回”「Pepper」の量産に踏み込みのかもしれません。
 
 今回、日本経済新聞紙の記事で気になったのは、”ヒト型ロボット”という表記です。記事には”主なロボットの歴史”という表が載っていますが、内容は話題になったロボットの表になっていて、技術的にはあまり意味はありません。学術的には疑問のある中身です。
 
 この記事を書いた記者は、ヒトの形をしているロボットを”ヒト型ロボット”と読んでいますが、学術的な分類では、ヒトの形状をした”二足歩行ロボット”を指します。ホンダ(本田技研工業)が開発中の「ASIMO」(アシモ)が典型的なものです。この二足歩行ロボットは技術的には難問が多く、利用用途面などの応用開発では停滞しているようです。

  「Pepper」はヒトの形を模した人形ロボットで、足(移動手段)は車輪です。歩行はできません。その代わりに、人間と対話する機能を重視した仕様になっています。その人間との対話を成立させているのが、人工知能です。
 
 これに対して、人工知能の進化は日進月歩(最近は“分進秒歩”)です。例えば、将棋のソフトウエアがプロの棋士との勝負に勝つなどの話題のニュースが報じられています。自動車の自動運転技術の中核も人工知能です。
 
 この進んだ人工知能を組み込んだ”ヒト型ロボット”「Pepper」を、Webなどのネットワークとの家庭用ツールに応用するのかもしれません。最近流行のIoT(Internet of Things)の家庭版を狙っているのかもしれません。