東御苑では、シナマンサクの花が黄色色に光り輝いていました

　東京都千代田区の皇居東御苑の庭園は、四季ごとにさまざまな花が楽しめる名庭園です。快晴の2011年2月10日には、早春の花として親しまれているマンサクの一種のシナマンサクが咲いていました。

　陽光に照らされると、細長い黄色い花が“黄金色”に輝くように見えました。2月中旬という花の少ない中で、黄色がきれいな目立つ花でした。




　シナマンサクは、その名が示すように中国原産のマンサク（満作）の一種です。日本のマンサクより少し早く咲く点と、枝に昨年の葉が枯れ葉として残ったままで花が咲く点が特徴です。マンサクに比べて、細長い黄色い花の部分が長く、その分目立ちます。Webサイトによると、シナマンサクは千代田区にある日比谷公園内でも咲くそうです。この時期ですから、遠目にも目立つことだと思います。

　長野県佐久市の東側にある荒船高原では、マンサクを見ることはありません。マンサクの代わりに、サンシュという似たような黄色い小さな花が咲きます（「サンシュユ」とも表記されます）。標高が1100メートルあるため、晩冬から初春に切り替わる4月下旬になると、小さな黄色い花がいっせいに咲きます。ほかの木がまだ新芽を出す前なので、とても目立ちます。

　皇居東御苑では、現在一番目につく華やかな花はヤブツバキ（藪椿）とサザンカでしょう。あちこちに咲いており、花の少ない時期を彩り、目を楽しませます。




　ツバキは日本を代表する花木として、欧米に知られています。日本の照葉樹林にはえる代表的な樹木の一つです。花に絞りが入るなど、さまざまに変化することから、愛好家が多い“園芸種”です。挿し木で増えるので、芸を発揮しやすからと聞いています。お茶席でよく使われる（らしい）、有名な「わび助」など、江戸時代からいろいろな園芸種がつくり出されているようです。