とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

『COLD WAR あの歌、2つの心』を見ました。

2019-09-02 11:35:03 | 映画
 第二次世界大戦が終了したあと、世界は東と西に分断された。西側は自由を、東側は民族の文化を大切にしていた。芸術家は自由と文化の間に分裂していく。しかし国家間の分断をふたりの愛は乗り越えていく。その愛の軌跡がパヴェウ・パヴリコフスキ監督によってすばらしい作品に作り上げられた。

 ポーランド、イギリス、フランスの合作。

 ポーランドの民族音楽のすばらしさをまずは堪能させられる。ふたりがポーランドにこだわる気持ちが音楽によって伝わってくる。しかし一方ではふたりは自由を求める。自由への旅は苦労の連続である。その人生の苦労とフランスの自由な雰囲気が、魅力的なジャズを生み出す。これもまたすばらしい。音楽によって主人公二人の状況が伝わってくるのだ。説明などいらない。音楽とふたりの表情の描写によって十分監督の意図は伝わる。

 映像はモノトーンである。陰影と音楽によって描いていこうということなのであろう。

 ポーランドは知っているようでほとんど知らない国である。映画での出会いであるが貴重な出会いであった。改めて考えてみれば東西の分裂によって苦しんだ国である。ポーランドについてももっと知りたいと思った。
コメント
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