今年は台風の被害が多い年だ。中国四国を直撃した台風10号、千葉県を直撃した台風15号、そして今回の台風19号、どれも大きな被害を残した。気象庁も政府もマスコミも、そして住民も事前に十分な対応をして被害はかなり抑えられたと思うが、それでも大きな被害である。特に今回、福島や宮城での被害が大きかったことに大きな問題を感じる。
今回の被害の原因は主に雨である。大量の雨のために河川が氾濫したことが大きな被害につながった。河川の氾濫は河川の整備によって左右される。しかし地方ではなかなか整備がすすまない。それはコストがかかるからである。東京や関東は経済力があり、インフラが比較的に整備されている。それに対し、地方は経済力がない。たとえ危険性があっても、お金がないから整備が遅れるのだ。そしてその背景にはたとえ災害が起きたとしても、都会よりも地方のほうが死者が少ないという、口に出せない意識が働いている。
今回の二階幹事長の「まずまずには収まった」発言も、東京の被害が比較的少なかったことに由来しているように思われる。以前東日本大震災に関して「東北でよかった」という発言もあった。自分さえよければそれでいいという意識がはっきりと見える。そもそも政治家なんて自分が偉くなりたいだけの人種だ。想像力の欠如した人間が政治家になっている。これでは国はよくならない。