とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

村上春樹作『羊をめぐる冒険(上)』を読みました。

2020-07-21 18:22:25 | 読書
村上春樹作『羊をめぐる冒険(上)』を読みました。

 村上春樹氏の『羊をめぐる冒険(上)』を読みました。私は村上春樹氏の「言葉」との格闘に感じました。

 『羊をめぐる冒険』は私が大学生のころ出版されました。大学生協に平積みで大々的に売られていたことを覚えています。『風の歌を聴け』と『1973年のピンボール』と三部作のように言われていますが、内容的なつながりはありますが、まったく違う世界だと感じました。不思議な冒険小説であり、当時はそんなにおもしろいとは思いませんでした。主人公の「やれやれ」がどうしても好きになれなかったのです。

 今回読み返してみて、少しこの作品に近づくことができるような気がしました。まだ上巻を読んだだけですが、言葉に対する不信と、言葉のない世界の恐怖、そして言葉を取り戻す挑戦のように感じたのです。共感できます。

 言葉に不信感を抱いている人間は、自分の思考にも不審をいだきます。自分の認識や存在にも不審を抱きます。その結果、生きている実感が得にくくなってしまいます。主人公はそういう存在のように思えます。

 そんな主人公は言葉を取り戻すために旅にでます。さあ、下巻を読みましょう。

コメント (1)
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