とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『カセットテープ・ダイアリーズ』を見ました。

2020-08-02 07:16:56 | 映画
 映画『カセットテープ・ダイアリーズ』を見ました。ブルース・スプリングスティーンにはまったイギリスの青年も実話をもとにした映画です。青年の家族はパキスタンからの移民で差別されています。そこから立ち上がり自分の生き方を見つけて行くという話です。最初はたどたどしい変な映画だと思っていたのですが、いつの間にか映画の世界に引きづりこまれていました。いい映画でした。 

監督 グリンダ・チャーダ
主演 ヴィヴェイク・カルラ

 人間は夢があれば生きていけます。父親は夢をもってパキスタンからイギリスに移住しました。イギリスに夢を抱いていたのです。しかし、現実は厳しいものでした。移民に対する差別が歴然としてあったのです。父親は現実の厳しさを知り夢に裏切られた父親は、子どもが夢を抱くことを警戒します。子どものために、夢を抱かせまいとしてしまうのです。

 子どもは子どもで、厳しい現実の中で委縮します。夢を持ってはいけないと自分にブレーキをかけます。鬱屈した思いを貯めながら卑屈に生きています。しかし夢に向かって踏み出さない人生は何のための人生なのでしょうか。青年はブルース・スプリングスティーンの音楽によって目覚めます。音楽の力によって青年は戦う意欲を得ることができます。ブルース・スプリングスティーンが多くの人に愛されていたということも、青年に力を与えました。支援者も生まれます。青年は力を得て、自分の夢に向かって突き進みます。

 夢をあきらめさせようとする父親と、夢に向かって突き進む青年は対立します。しかし、彼らは同じ思いの表と裏です。お互いに現実の厳しさと夢の大切さを身に染みて理解しているのです。二人は最後は理解しあえます。ふたりの「和解」は感動的です。

 今、子供たちは委縮しています。大きな夢を抱くことを悪いことのように思っています。「身の丈」だけを考えています。息を殺して生きているように見えます。もっと大きな夢を持って生きてもいいのではないでしょうか。

コメント
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