ロシアのウクライナ侵攻で、ロシア側が譲歩しはじめたと思われる行動をとっている。しかしそれは単に態勢立て直しのための一時的なものであるという見方もある。注意深く見なければならない。
ロシア軍はキエフへの攻撃を弱め、一部では撤退しているという情報もある。それはよいことだ。しかも軍の士気が落ちているという情報もある。経済的な制裁が効き始めたという期待もできる。この期待通りだったら、武力の限界をしますことになり、今後戦争を起こす人はへるだろう。歴史的な大事件である。
しかし、こんなに簡単にうまくいくはずがない。このように戦争が終結に向かえば、プーチンは失脚するに違いない。意地でもここで終わらせるわけにはいかないはずだ。最低でもウクライナ東部とクリミア半島はロシアに組み入れるまでは戦い続けるに違いない。まだまだ気を抜くことはできない。
そして忘れてはいけないのは、すでに数多くの人間の命が失われているということだ。これはいづれにしても未来に大きな禍根を残す。戦争の意味は勝った負けたよりも、「恨みの連鎖」を生み出すということであり、戦争の終わりはないのである。