映画『ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命』を見ました。体調が悪くて今一つ気乗りがしなかったのですが、地元の映画館の上映最終日だったので、無理してみました。前半苦しかったのですが、後半になると感動して涙が出てきました。見逃さずに済んで本当によかったです。
イギリスの人道活動家ニコラス・ウィントンの半生を描いた伝記ドラマです。舞台となるのはチェコとイギリス。第2次世界大戦直前、チェコには多くのユダヤ人難民が逃げてきていました。ナチスの勢いは収まることをしらず、このままでは危険が訪れるのが確実。それを知ったニコラス・ウィントンは、子どもたちをイギリスに避難させる活動を組織します。結果669人の子どもたちを救います。しかし、救いきれなかった子供たちも多く、それが後の彼を苦しめます。
その事実は周りにしられることのないまま、50年ほど過ぎます。ニクラスも過去を整理しながら、捨てるものを捨てて生きていかなければなりません。終活ですね。それがまだ納得しきれません。そこで自分の人生の証として自分の活動を知ってもらおうと努力するのですが、うまくいきません。しかし、偶然が重なり、ニコラスの活動が多くの人に知られることになります。そして助けた子供たちと出会い、感謝の言葉をもらいます。
ナチスの行為は、今のロシアやイスラエルと重なります。ユダヤ人の恨みが、今のイスラエルを作っているのかもしれません。皮肉です。しかし憎しみの連鎖は終わらないことをしめしています。その時こそ、憎しみを超えた善意を心に刻んでいくことが必要なのだと思います。
人間の善意の大切さを改めて思い知らされました。