とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

古典の参考書第10回「瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ」

2022-04-12 06:51:33 | 国語
 作者は崇徳院。『詞花集』と『小倉百人一首』に収められています。

【品詞分解】
瀬  名詞、「瀬」は川の流れが浅いところ
を  間投助詞
はや 形容詞の語幹
み  接続語尾
岩  名詞
に  格助詞
せか カ行四段活用の未然形
るる 受け身の助動詞の連体形
滝川 名詞
の  格助詞
われ ラ行下二段活用
て  接続助詞
も  係助詞
末  名詞
に  格助詞
あは ハ行四段活用の未然形
む  意思の助動詞の終止形
と  格助詞
ぞ  係助詞
思ふ ハ行四段活用の連体形、「ぞ」の結び

【現代語訳】
 川瀬の流れがはやいので、岩にせき止められる急流のように、今は分かれても、いつかはきっと逢おうと思う

【~を ~み】
 「名詞 + を + 形容詞の語幹 + み」で「○○が~なので」の意味を表します。

【序詞】
 「瀬を早み岩にせかるる滝川の」が「われ」の序詞です。流れの速い川の水は岩にあたると分かれていくということが、「われ」るという言葉を導き出しているのです。
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