教員の待遇についての議論がようやく最近大きく取り上げられるようになってきた。しかし本質を見失う議論をおこなってはいけない。一番の問題は教員の負担が大きすぎるということであり、その議論を抜きにして給料のことが一番先に出てくることに大きな疑念を感じざるを得ない。
永岡桂子文部科学相は22日の中央教育審議会(文科相の諮問機関)総会で、質の高い教員人材を確保するため、処遇改善などを検討するよう諮問したというネットニュースを見た。公立学校教員に残業代が支払われない代わりに月給の4%を支給する現行制度について、支給水準を引き上げる方向で議論が進む見通しだと言う。それはそれでいいとは思う。そかしそれによって解決する問題ではない。問題は教員が心身ともに疲弊しているということなのだ。逆にだから勤務がきつくなってもいいと言いはじめるのではないかと危惧する面もある。問題の本質を見誤らせる結果になるのではないだろうか。
改革が始まるのならば、現場の生の声をたくさん聞いてほしい。教員も声を上げてほしい。ついでに言えばこの場面では組合は前面に出ないでほしい。教職員組合が理不尽な要求を言いすぎていたことにも大きな問題があったのも事実だから。とは言え、単なる組合嫌いの愚かな人たちも黙っていてほしい。なんでもかんでも教員のせいにしていた奴らの責任も大きいのだ。
忘れていけないのは、教育界はまじめな教員が必死にがんばっているという事実であり、教育がしっかりしなければこの国は崩壊してしまうという現実である。
今後、私も知っている範囲で具体的な事例を挙げていきたい。
コメントさせていただくのは初めてかもしれません。
私は訳あってここ20年は私学の時間講師ですので、過重労働というよりは、主に教科指導の点から生徒の学力低下の問題を気にしていれば良い、謂わば気楽な立場にはおります。
でもその生徒の学力低下は、自分が教員になってから、ここ30年以上の間の教育行政の失敗(迷走)にあるとしか思えず、
それにはやはり、まずは教員の待遇改善を含む、「学校というものの役割の見直し」が必要である気がします。
数だけ確保するためのわずかな給与アップとか、教員免許なしでも可という流れ、恐ろしいです。
いつも端的にまとめられるご意見、
参考にさせて頂いております。
現在の教育現場は、本当に大変なようです。
私は40年間中学校教諭をして退職しました。
現場の校長先生に聞くと、コロナ対策や生徒指導よりも「教員確保」が一番の難題だと云ってます。
現場の教員に聞いても、色々文科省が言ってるけど、まずは「教員の数を増やして欲しい」と云ってました。
資質云々と云ってますが、数が増えて一人ひとりにゆとりが生まれれば、力のある先輩からアドバイスを受ける機会も増えるのに・・・なんて感じてしまいます。