東京都で中学校3年生に都立高校入試に導入されるものとして中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)が実施されました。
ESAT-Jについては英語のスピーキング能力をつけるという意味では効果があるようにも思われます。しかし採点が困難であることなど入試に導入するには公平性が保てないという問題など、さまざまな問題があります。
さらにはこのような改革が検証がたりないまま、とりあえずやってみようという行政の態度も問題があります。「改革にはスピードが必要だ。」と期限を先に決めて無理矢理断行してしまいます。それによってどれだけ現場が混乱するかなんて考えてもいない。政治家と業界の利益が優先されているだけなのです。
ESAT-Jはベネッセが作成している。これによってベネッセの教材やテストが売れるのはあきらかです。特定の業者の利益になるように新たな試験が創設されたようにも見えてしまう。ベネッセと教育行政の関係に癒着がなかったのか、十分な説明がなされているのか、それも気になるところです。もちろんきちんと説明はなされてはいるのだろうが、きちんと検証する必要はあります。
そもそも教育改革の方向性について、きちんと議論がなされているのかが疑問です。形だけの会議が行われ、議事録が公開され、それを読みなさいというようなアリバイ作りではなく、方向性と問題点が誰にでもよくわかるような議論をお願いしたい。
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