『日本書紀』垂仁天皇二十八年と三十二年条に、埴輪の創始伝承がある。出雲の土部(はじべ・土師部)を率いて来、埴輪を作らせた野見宿祢が、土師連の姓を賜り大王の喪葬もつかさどることになったと云う。
また怪力の持ち主でもあったようで、當麻の蹴速を投げ飛ばしたとの伝承も残る。その野見宿祢は出雲に生を受けたとの伝承で、出雲大社境内に『野見宿祢神社』が鎮座している。
尚、野見宿祢は天穂日命の13世孫とされ、現出雲国造家の祖先にあたる。出雲大社境内に鎮座する由縁がお分かりいただけたものと考える。
それにしても場所が分かりにくい。表参道を西に外れた小路の脇に鎮座していらっしゃる。近年、白鵬・日馬富士が土俵入りを奉納したようだ。
<了>