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展示されている古墳時代中期(5世紀)の出土遺物の須恵器と、同時期の古墳である池尻2号墳とカンス塚古墳の出土遺物を紹介する。
当該博物館訪問目的は、以下に紹介する両古墳と次回以降紹介する行者塚古墳出土遺物を見たいがためである。池尻2号墳、カンス塚古墳の出土遺物も期待に違わぬものであった。
古墳時代中期(5世紀中頃)の池尻2号墳から、騎馬民族の特徴を示す鉄製武器・武具(冑)に馬具である轡(くつわ)が出土している。馬具の中で鞍などは、少し時代が下る古墳時代後期の古墳から出土する。轡の出土は乗馬が始まる初期の特徴であろう。この時期に騎馬民族かどうか別にして乗馬を風習とする半島系の移民が渡来したことになる。
カンス塚古墳からは、青銅鏡が出土しているが、この時期から中国製ではなく、日本で作られた倣製鏡に変化する。また金製耳飾りは朝鮮半島南部から出土するそれと瓜二つである。騎馬民族の特徴を示す出土遺物が、両古墳から出土していることを再確認できた。
<続く>
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