最近見たネット・オークション出品古陶磁について、若干の蘊蓄と真贋について・・・。
出品陶磁の名称と出品者名をメモしていなかったので(注:昨年10月記事にしていたことを思い出した、そこではカロンと表示されていたと記している)それらは記載できない。成るほど姿形は北タイ陶磁で、特にラオス帰りの謎に満ちた一群らしき大壺で、約束事は守られている。しかし写真がピンボケであること、底が糸切か鉋目か写真がないので不明である。上の写真を見る限り、時代感を全く感じさせない今できの壺である。多少ショックであるのは、ついにラオス帰りの大壺にもコピーが登場したのか・・・との印象である。10年も赤土の中に埋設して掘り出せば、見分けが付きにくくなる可能性大である。
サンカンペーン鉄絵双魚文盤である。これも出品陶磁名と出品者名をメモしていないので、それらについては不明である。この盤も限りなくコピーに近いと思われる。鉄絵の描線にダミや濃淡が一切なく同一色調である。つまり低火度顔料の絵付けによるものである。後絵の可能性が考えられる。
タイ カロン鉄釉 小鳥明器 15~16世紀と記されて出品されていた。これも前記と同じように時代感はさっぱりで、低火度顔料による絵付けで、描線にダミや濃淡が全くない。
当該ブログをご覧の方々は、真贋の見分け方を習得された方々が多いと思うが、注意して写真を分析して入札したいものである。上記の例えで云えばカロン鉄釉 小鳥明器 15~16世紀の15~16世紀さえなければ、立派な現代の肖形であるのだが。
<了>
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