世界の街角

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命主(いのちぬし)社の御神木

2020-01-26 08:25:40 | 出雲国

昨日、所用にて大社へ(出雲人は出雲大社も大社町も共に大社と呼ぶ)。ついでに何十年振りであろうか、命主社の御神木を見に立ち寄った。北島国造館から東へ100mほどである。

久しぶりに見る御神木(椋木)は、落葉樹もあってか、葉は落ち樹幹のみが聳えていた。その樹幹が樹勢の衰えもあってか痛々しい。平成18年に樹勢回復の施術をしたようではあるが、今春に緑の葉をつけるのか心配である。

命主社は出雲大社の摂社で、神魂伊能知奴志神社が正式名称で祭神は、神皇産霊神(かみぬすびのかみ)である。

御神木の後ろに大社造りの本殿が建つが拝殿はない。この本殿は大岩の前に建つことから、古代の磐座が建物(本殿)に発展した事例であろう。磐座に御神木はまさにアニミズムの典型例であろう。

尚、境内から北部九州産と思われる銅戈と、糸魚川産の硬玉製勾玉が出土している。九州と北陸との繋がりを示す。

この大木に霊が宿るとの信仰は、北タイでも見ることができる。北タイのそれは、漢字で聖木とあてているが、これにピー(霊)が宿っているとする。当該ブロガーは山岳民の山中に存在する聖木は、未見であるが街中の聖木は幾つか実見している。いずれかの時期に日本の御神木と北タイの聖木について考察してみたい。

 

<了>

 


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