最近見たオークション出品の東南アジア古陶磁を紹介する。先ずはカロンの鉄絵盤である。
胎土の様子、繁縟(はんじょく)でこれでもか!との絵付けは、カロンの最大の特徴。見込みの花卉文様もカロンの盤ではよく見かける。落札者はおられなかったようだが本歌である。
サンカンペーンの褐釉双耳壺で本歌である。釉薬を刷毛塗りしたもので、刷毛目が明瞭である。5000円程で落札されたようだが、当該ブロガー60歳代前半であれば、5万円までなら応札したであろう代物である。
最後はイケナイものを一つ。当該ブログでも再三指摘しているが、ミャンマーの錫鉛釉緑彩塼である。どこがイケナイか、過去に何度も紹介しているので、今回は省略。
一言だけ。先ず塼で伝世品は無い。寺院や仏塔の腰壁などに貼り付けられており、それが剥落ないしは剝がされたものであり、いくら洗い流しても裏面はその様子を表しており、上掲写真のようにきれいなわけがない。また意識的に汚しているのも散見されるが、写真の品はそうでもないものの一見して贋物である。幸いに落札者はいなかったようである。
<了>
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