<続き>
〇馬具の出土は古墳時代後期(6世紀)から
馬具の出土は古墳時代後期の古墳からである。馬具と同時に、男性女性用の金や銀の耳飾りをする文化が入ってくる。これは東北アジアの騎馬民族系、あるいは農業と狩猟を行う騎馬文化の影響を受けた東北アジア系の人たちと共通した風習である。
(耳環:金海国立博物館)
(①姫路・太市中2号墳 ②三木・年の神1号墳 ③太市2号墳)
日本の古墳時代前半期の人たちは、金や銀の耳飾り、腕輪、指輪などはまったく使っていない。中国では漢民族は金・銀の耳飾りはつけず、北魏を建国する鮮卑系の人たちがつけていた。
桂甲・短甲・冑や馬甲などの武具・馬具は高句麗の古墳壁画に描かれ、朝鮮半島南部の古墳から出土する。それらが日本の後期古墳から出土するのである。このことから、いわゆる騎馬民族系の人々が、日本列島に渡来したのは、一度ではなく何波にもなって行われたと考えられる。
<続く>
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