世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

最近見たオークション出品の東南アジア古陶磁・#3

2017-06-26 06:44:27 | 東南アジア陶磁
<続き>
 
 
最近見たオークション出品の東南アジア古陶磁第3弾である。今回は魅力あふれるミャンマー陶磁を紹介したい。ミャンマー陶磁も素人に近いが、それなりに数もこなし、ある泰斗からポイントの教示も受け、多少なりとも真贋の判断はできるのではないかと考えている。
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写真の錫鉛釉緑彩陶の産地は長らく不明であり、緑彩磚がペグーの仏塔を飾ったり、ペグー周辺から出土することからペグー産ではないかとも云われていた。しかし、これが最近といっても昨2016年であるが、Dr.Don Hienを中心とする発掘調査団により、マルタバン郊外の農村の窯址を発掘調査した結果、錫鉛釉緑彩陶の窯址であることが判明した。そこ1箇所か、それとも他にも窯址が存在するかについては不明であるが、少なくとも1箇所の産地が特定できた意義は大きい。しかし、いまだ発掘調査報告は目にしておらず、以下紹介する緑彩磚も含まれていたかどうか明らかではない。
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当該ブロガーにとっては、この手の磚が何時頃、何処かハッキリしない。緑釉のみの装飾磚はバガンの13世紀に見ることができるが、写真の磚はベースが錫鉛釉に覆われており、15-16世紀頃と思われる。最初の写真と上の磚で表現されている鳥はハンサ(ハムサとも呼ぶ:ブラフマー神の乗り物)で、中世のミャンマーでは最もポピュラーな題材である。
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写真の解像度が低く、磚右上の造形物が何ものか浅学菲才の身には判断できない。左の人物の後ろは光背と思われ、釈迦であろうか?見ると眼が大きく左右の眉が繋がっているように見える。モン(MON)族の顏の特徴そのものである。右下には魚が表現されている。ジャータカの一場面であろうか?
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これは最近ではなく、過去に見たオークション出品の磚であるが、登場する人物の顔を御覧願いたい。まさに亀有の両さんで、左右の眉が繋がっている。モン族は鋳造にも長け、青銅製の仏像の顏も同様な表現である。
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これは戦士で縦と武器を持っている。このような戦士像はなぜか一対で表されている。
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これは一対の双魚ではなく、三魚文で表されている。何故三魚文なのか?後日紹介したい。
上に紹介した磚は比較的小型で正方形にちかいが、以下紹介する磚は大きな陶板である。
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関千里氏の著作によると、上の磚の一対の戦士は、釈迦の成道の直前に瞑想を妨げるために送られてきたマーラの軍隊だと云う。
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緑釉と白く発色した錫鉛釉碗をそれぞれ1点紹介しておく。最近のネット・オークションには、それなりの数のミャンマー陶磁が出品されている。これらは名のあるコレクターの収集品が出品されており、ご高齢の方々のコレクションである。どうも整理されている様子が伺える。従ってこれらに倣作(偽物)は含まれていないように思われる。
 
                            <続く>

最近見たオークション出品の東南アジア古陶磁・#2

2017-06-24 06:58:44 | 東南アジア陶磁

<続き>

今回は出品されていたクメール陶磁を紹介する。

魚は多くの卵を孕み子宝に恵まれることから、中国のみならず東南アジアでも家門繁栄をあらわす吉祥として、陶磁器の図柄に採用され、写真のようなオブジェも作られた。

クメール陶は素人で真贋を判定する目を持たないが、写真の象形壺は手のひらから判断して、高さ20cm近くあるだろう。中型の象形壺となる。本歌と考えているが、それなりのものと考えている。これも2頭の象形壺だが、大きさが?

                             <続く>

 


ケアンズ・コーヒー

2017-06-24 06:40:11 | オーストラリア・ケアンズ

旅先で毎度悩まされるのが土産の選定である。当地に滞在している日本人に尋ねるのが良策と思い、ESPLANADE(海岸通り)のスーべニア・ショップの日本人スタッフに尋ねると、ケアンズ・コーヒーを紹介してもらい。自分が帰国する時は毎回持ち帰るとのことで、丁寧に地図上で紹介して頂いた。

それはSPENCE STにある、JTBオフィスの先方とのことで、早速行ってみた。写真のようにCooffee Worksなるショップで、キュランダ高原産の豆を挽いていると云う。

目移りするというほどでもないが、各種ローカル・コーヒーが並んでいる。写真のバケットにも5種類ほどのコーヒー・パッケージが入っている。程よい酸味でサッパリしているという。各種2袋づつ購入した。ケアンズへ旅をされる方、ブーメランやTシャツも良いが、ケアンズ・コーヒーをお薦めしたい。

 


最近見たオークション出品の東南アジア古陶磁・#1

2017-06-23 08:25:42 | 東南アジア陶磁
ここ半年間で見たオークション出品の東南アジア古陶磁を紹介する・・・とは云うもののサンカンペーン陶磁や一部の北タイ陶磁を除いては素人である。素人なりに怪しいものの紹介はしないが、なにしろ写真での判断であり、一部?の品も入っていると思われる。先ずはシーサッチャナーライ初期陶(MON陶)、シーサッチャナーライ、スコータイ陶から紹介する。
(モン陶鳥形壺)
残念ながらモン陶は素人で、且つこのような鳥形壺を見た経験がないので、真贋の判断のしようがないものの紹介しておく。
 
 
 
 
 
 
 
 何れもシーサッチャナーライ・パヤン窯の人物肖形である。写真のようにニワトリや子供を抱かえる肖形や男女の抱擁像はポピュラーである。右の頬が膨らむ像が2体ある。これはキンマをほおばっている姿を表わしている。何れもYAHOOオークションに出品されていたもの。

 
上の写真2点は、バンコク・リバーサイドオークションハウス出品の肖形である。落札額はほぼ5,000バーツ(15,000円)-7,000バーツ(21,000円)の間である。
 
 
これは紹介するものの、真贋が判断できない。東南アジア古陶磁には、所謂宋胡録と呼ぶ将来品がある。これは日本で伝世されてきたが、タイでは伝世品は皆無といってよく、多くが出土品である。その眼で上の象を見ると今できの土肌であり、それこそ素人には判断のしようがない。
 
 
 
 
 
 
これも紹介するが真贋が判断できない。今できのようにも見える。
これはリバーサイドオークションハウスの出品。これで落札額は1万バーツまで。
 
 
上の2点はスコータイの鉄絵盤、いずれも本歌とおもわれる。次回は、オークションに出品されていた北タイ陶磁を紹介したい。

                             <続く>
 

ケアンズの市場

2017-06-22 06:50:10 | オーストラリア・ケアンズ

ケアンズに限らず、初めて訪れた地で必ず出かけるのが、スーパーマーケットと市場である。ここケアンズでもRUSTY'S MARKETSに出掛けてみた。市場に出掛けると、その地の生活の様子がうかがい知れるためである。ケアンズの異常な物価高は既に紹介した通りだが、果たして市場ではどうであろうか?

他の果物に比べて当地もマンゴスチンの価格は高いkg当たり8.5$と表示されているので、日本円で680円となる。チェンマイでもマンゴスチンは高いが、それと比較してどうか?

人参は一袋5-6本入りで160円で、日本より安い。

アボガドが4個入りで160円。パプリカが1個40円。これらは日本より遥かに安い。

カボチャもkg当たり120縁なので、日本に比較して安いであろう。しかるにレストランの食事は、なぜ異常に高いのか? 当地在住の多くの日本人に出会った。多くは女性であったが、5-6人の方々と話す機会が在り、種々尋ねてみた。外食はやはり高いとのことで、外食するなら比較的安くて美味なレストランを選んで行くと云う。物価高の原因は人件費が高く、人出のかかるものは高いとのことであった。

ワーキングホリデーで中国から来ているという青年に多々であったが、日本人のワーホリには出会わない。日本人はなぜ内に籠るのか?・・・将来が思いやられる。日本円で月40万円になると云う。生の英語が学べ月40万円の収入があれば、大学を1年休学してくる価値は高い。日本の青年よ大志を抱け!