夢の翼with皇大26期生のブログ

私と関わる全ての人たちが繋がりあえるように、大学時代の思い出から現在の環境までをまとめて1つのブログにしちゃいました。

平行世界・・・

2019-09-30 01:25:40 | 教育・躾全般
 何年前だったか、宇宙の理論として「多次元宇宙論」というものが提唱されてから、SFや、特にアニメーションの世界で、いち早くこの理論を取り入れたお話がいくつも作られた。宇宙そのものがいくつもあるという設定だったり、今を生きる主人公とは別の次元を生きる主人公が存在する設定だったり。幾つもの可能性があるという意味の、良い意味で作られているのだが、果たして本当に良い意味だけなのか・・・。人によって捉え方は違う。作られている物語は「ハッピーエンド」だから良いだろう。幾つもの可能性があるということは、悪い方向へ考える人もいるということを表しているのではないか?特に、映画でよく表現される「悪い過去や事件」を「やり直す=過去を操作」して「ハッピーエンド」に落ち着く映画が目立つ様な気がする。自分の大好きなアニメーションでもそういった手法を数年ごとに見る。お話的には「好き」だ。また、時代がそういったものを求めているから、世相を反映して作られるのだろうから、これらが流行るのは必然なのだろう。
 しかし、危惧しなければならない問題点もある。それは、これらの物語を、現実であるかのように捉えてしまう純粋な心の幼子たちも見るのだ。現に、数年前に起こった子どもが「クラスメイトの命を奪った」凄惨な事件のあと、クラスの子どもたちは「あの子に罪はないからきっと死んでも生き返る」と本気で思い込んでいた子どもが大勢いたという調査もある。「ゲーム世代」とか「リセット世代」などという言葉で一括りにされた世代もある。現実、キャラクターが死んだと思わせて何度も生き返る話は、そんな頃が一番流行っていた覚えがある。
 私が子どもの頃、つまり「昭和」の高度経済成長期が終わる頃、「限りある命の大切さ」を謳ったアニメが多かった。そんな時代に少年期を過ごしたからか、いとも簡単に「人の命が消えたり復活したり」するお話を見ると、いつもこれからの子どもたちのことを心配する自分がいる。幼い頃に植え込まれた物語は、自分の人生に大きな影響を残すからだ。
 人生を「部分的にやり直す」ことは確かにできる。「間違っていた!」と思えば、可能な限り原点に立ち返って、やり直せば良い。そのことは人生をそれなりに経験して、そういった生き方が可能だということが分かるようにならないと、すぐに取れる行動ではない。人間は過ちを繰り返す生き物だ。何度も失敗しながら、やり直して生きていくのだろう。だが、「命」は1つしかない。生き返ることはないのだ。「死んでももう一回生き返れば!」などということはあり得ないことなのだ。「命の尊厳」「限りある命の大切さ」とは「取り返しの付かないこと」なのだ、ということを教える場面を、最近のお話の場面にも入れた方がいいのになぁ、と思う私です。古い考え方かも知れないけれど、それはメディア制作側の責任でもあると考えますが・・・。「見る人の想像にお任せします」ではいけない対象年齢の人もいる。小学校高学年や中学生は「大人びている」だけで、心はまだ育っていない、いや、一番育っていく時期なのだ。流行に任せて視聴するのもこの頃だ。これからの若者たちを大切にしてあげて欲しい。学校の授業以外で学ぶこともとても重要な「教え」になるのです。
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