時代劇などで有名な「心眼は開いておる!」という剣豪の台詞。一度くらい、かっこよく使ってみたかった!しかし、残念なことに、心眼どころか、右眼の視力をほぼ失って、1.2の左眼の視野を邪魔する存在になってしまった。右半分が死角になるだけでなく、ほぼ単眼で物を見ているので遠近感が全くつかめない。先日、手術後初の稽古会に参加してみたが、誰と相対しても、相手の中結が自分の中結を越えて間合いを盗んでいても、全く気づかない。いいように打ち込まれて自信喪失した状態で、何とも無謀にも、いや、無礼にも、四段の昇段試験を先週末に受験した。入院手術でまともに稽古もしていなかったのに、手術前に講習会に参加して、受験費用も納めてしまったので、それがもったいないからといって、わざわざ知立まで出向いて試験を受けるなんて、師匠にしてみれば、稽古もしていないから受験は諦めたものと思っていらっしゃったようだ。元々1度で合格するなんて思っていなかったので、何回でもチャレンジする気持ちでいたが、今回はまさに100%不合格になるはずなのに受験するとは…。舐めているとしか思われないだろうなと思いながらも、知立市福祉体育館まで出向いてきた。
試験が始まってから後悔しても遅いが、審査員の先生方を見て、やはり来るんじゃなかったと思った。W東先生をはじめ、八段のお歴々がズラリ。この程度の腕前で受験したら、師匠の名前に泥を塗る。ガチガチに緊張しながら、案の定、日本剣道形の試験では、小太刀の三本目をしくじり、お相手に迷惑をかける始末。実技試験は言うに及ばず、全く良いところがなく、せっかく相手が間合いを詰めて打たせてくれようとしているのに、舞い上がって気づきもしない。さらに、最後の蹲踞でふらつく始末。自分が審査員なら、こんな取り組みを見せるやつには1ポイントもやらない。確実にC判定だと思いながら、なぜだか四段に挑戦できたことが嬉しかった。
剣道ばかりやってきた割には、全く試合感がなく、下手の一言に尽きる実力であることは子どもの頃から承知している。小学校の卒業文集にも、同じ剣道部員に「私のせいで団体戦に負けた」ことが書かれているくらいだ。付いた先生方は皆様この道の由緒正しき師匠ばかり。鹿嶋先生、岩田先生、鷹尾先生、竹川先生、今現在師と仰ぐ中村先生と江原先生はじめ、愛知県剣道連盟の先生方。でも、自分の修行の足りなさと素質のなさが全てなので、偉い先生に付いたからといって、急に自分が上手くなるわけでもない。有名なバスケット漫画「SLAM DUNK」の安西先生の名台詞?「下手くその上級者への道のりは己が下手さを知りて一歩目」という言葉がいつも頭をかすめる。「己が下手さ」がまだまだ理解できていないのだろう。悪い部分、変な癖、指摘は受けていても、試合や稽古が始まるとつい忘れてしまう。というより、指摘される箇所が多すぎる。克服できない…。
試験後、娘が「もう諦めちゃうの?」と聞いてきた。よほど気持ち的には「無駄無駄無駄………!」とディオの雄叫びのように答えたかったが、心配そうに見つめる娘に「これからも頑張って受験するぞ!!」と答えてしまった。いつかはこんな父を追い越して八段めざし、精進してほしいと願いを込めて…。娘にそう答えた以上、こちらも稽古に励まなければならない。「心眼を開く」ことができるその日まで。
試験が始まってから後悔しても遅いが、審査員の先生方を見て、やはり来るんじゃなかったと思った。W東先生をはじめ、八段のお歴々がズラリ。この程度の腕前で受験したら、師匠の名前に泥を塗る。ガチガチに緊張しながら、案の定、日本剣道形の試験では、小太刀の三本目をしくじり、お相手に迷惑をかける始末。実技試験は言うに及ばず、全く良いところがなく、せっかく相手が間合いを詰めて打たせてくれようとしているのに、舞い上がって気づきもしない。さらに、最後の蹲踞でふらつく始末。自分が審査員なら、こんな取り組みを見せるやつには1ポイントもやらない。確実にC判定だと思いながら、なぜだか四段に挑戦できたことが嬉しかった。
剣道ばかりやってきた割には、全く試合感がなく、下手の一言に尽きる実力であることは子どもの頃から承知している。小学校の卒業文集にも、同じ剣道部員に「私のせいで団体戦に負けた」ことが書かれているくらいだ。付いた先生方は皆様この道の由緒正しき師匠ばかり。鹿嶋先生、岩田先生、鷹尾先生、竹川先生、今現在師と仰ぐ中村先生と江原先生はじめ、愛知県剣道連盟の先生方。でも、自分の修行の足りなさと素質のなさが全てなので、偉い先生に付いたからといって、急に自分が上手くなるわけでもない。有名なバスケット漫画「SLAM DUNK」の安西先生の名台詞?「下手くその上級者への道のりは己が下手さを知りて一歩目」という言葉がいつも頭をかすめる。「己が下手さ」がまだまだ理解できていないのだろう。悪い部分、変な癖、指摘は受けていても、試合や稽古が始まるとつい忘れてしまう。というより、指摘される箇所が多すぎる。克服できない…。
試験後、娘が「もう諦めちゃうの?」と聞いてきた。よほど気持ち的には「無駄無駄無駄………!」とディオの雄叫びのように答えたかったが、心配そうに見つめる娘に「これからも頑張って受験するぞ!!」と答えてしまった。いつかはこんな父を追い越して八段めざし、精進してほしいと願いを込めて…。娘にそう答えた以上、こちらも稽古に励まなければならない。「心眼を開く」ことができるその日まで。