ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

横尾池

2017-01-13 15:09:33 | 岡山県
2016年12月31日 横尾池
 
横尾池は岡山県岡山市北区にある灌漑用アースダムで、1944年に県の事業で建設されました。
 
横尾池は県道61号線沿いにありアプローチは簡単、ただし県道はそこそこ交通量がある一方池のそばに駐車スペースが少ないので注意が必要です。
右岸上流から。
 
上流面はアースがむき出し。
 
上流面は護岸は行われずアースがむき出し。
 
竣工記念碑
1944年(昭和19年)の竣工当時のものです。
 
天端
轍がありますが・・・・。
 
横谷池は総貯水容量35万2000立米と溜池としては大規模なサイズです。
 
下流面
冷え込みが厳しく霜が降りています。
 
左岸から上流面。
 
左岸洪水吐
コンクリートの越流壁に2カ所の切れ込みがあり鉄板はめ込まれています。
 
越流の際はまず鉄板の下から流下する仕組み。
 
昨年10月からスタートしたダム巡り、この横尾池が記念すべき800基目のマイルストーンとなりました。
 
3539 横尾池(0800)
ため池コード
岡山県岡山市北区横尾
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
笹ヶ瀬川水系道口川
17メートル
95メートル
千㎥/千㎥
管理者未確認
1944年


黒谷ダム(再)

2017-01-13 12:44:11 | 岡山県
2016年12月30日 黒谷ダム(再)
 
黒谷ダムは岡山県岡山市北区の笹ヶ瀬川水系足守川にある防災・灌漑目的のロックフィルダムです。
1980年(昭和55年)から農林省の補助を受けた岡山県営足守川用水改良事業と足守川防災ダム事業がスタート、同事業の中核施設として1989年(平成元年)に竣工したのが黒谷ダムです。
黒谷ダムは既存のアースダムである黒谷池を再開発し、同池の施設を一部使用しながら約90メートル下流に新たな堤体が建設されました。
黒谷ダム(再)は足守川の洪水調節と足守川流域農地への灌漑用水の補給を目的としており、完成後は岡山市が受託管理を行っています。
現在でも渇水期には貯水池内に黒谷池の遺構を見ることができるそうです。
 
黒谷ダムは国道429号線沿いにあり国道沿いのダム左岸に駐車場があるほか、堤体直下も公園として整備されています。
まずは堤体直下からアプローチ
ダム下公園には日時計が設置されていますが、訪問した時は日は山影の向こう側でした。
 
洪水吐導流部と仮排水トンネル。
 
下流から洪水吐減勢工と堤体下流面。
減勢工にはバッフルピアが並びます。
 
ダム下公園から階段で天端に上がることができます。
階段沿いには桜が並び春には華やかな景色が広がるんでしょう。
 
左岸から
ロックフィルダムらしい眺めです。
 
上流面
平らになった右手に旧黒谷池の堤体が隠れているようです。
 
対岸の管理事務所とインクライン
中央の施設は黒谷池の遺構でしょうか?
 
天端。
 
ダム湖
非需要期ということで水位は低くなっています。
 
ダム下公園
中央にシンボルの日時計
右手は利水放流設備。
 
右岸洪水吐。
 
事前に予想していたよりもはるかに立派なダムでした。
ダム周辺はきれいに整備されており、桜が花を咲かせるころにぜひ再訪したいダムです。

1857 黒谷池(元)ダム
左岸 岡山県岡山市北区河原
右岸       同区東山内
笹ヶ瀬川水系足守川
30メートル
129メートル
630千㎥/630千㎥
1931年
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1914 黒谷ダム(再)(0799)
岡山県岡山市北区河原
右岸    同区東山内
笹ヶ瀬川水系足守川
FA
43.6メートル
208.5メートル
1334千㎥/1134千㎥
岡山市
1989年黒谷ダム竣工

河平ダム

2017-01-13 11:35:39 | 岡山県
2016年12月30日 河平ダム
 
河平ダムは岡山県加賀郡吉備中央町の旭川水系日山谷川にある岡山県営の多目的重力式コンクリートダムで、日山谷川総合開発事業の中核として2005年(平成17年)に竣工しました。
急流河川の日山谷川はたびたび洪水をおこし流域に洪水被害をもたらしました。1971年(昭和46年)に日山谷川源流部に日山ダムが完成しますが灌漑目的のため洪水調節機能はなく1972年(昭和47年)、1971年(昭和46年)と立て続けに洪水が発生し抜本的な洪水対策が求められました。
さらに地下水に代わる新たな上水道の水源の確保が求められ、これらの諸課題に対処するために建設されたのが河平ダムです。
河平ダムは日山谷川の洪水調節、既得取水権への補強及び河川流量の維持、吉備中央町への上水道の供給を目的としています。
 
国道484号に河平ダムへの標識がありこれに従って北に折れると河平ダムに到着します。
まずは下流から。
ダムはいまどきのゲートレスダムでクレストは2門の自由越流式が並びます。
この日はオリフィスゲートから放流していました。
右手は利水放流設備建屋。
 
ダムの直下には上水道の取水場があります。
なまこ土塀をモチーフにした日本家屋風。
 
ダムサイトは小さな公園として整備されています。
竣工記念碑。
 
右岸から下流面。
 
天端は手前に車止めがあり歩行者のみ通行可。
 
ダム湖の総貯水容量は76万9000立米でいわゆる生活貯水池です。
 
減勢工は副ダムと下流に十字工
左手の緑の屋根は利水放流設備
さらに下流にあるのが上水道の取水場。
 
真正面から。
 
右岸から下流面。
 
左岸上流から
右手に管理事務所。
 
ゲートレスのいまどきの自治体ダムですが、ここまで溜池ばかり見てきたので非常に新鮮な河平ダムでした。
 
追記
河平ダムには48万1000立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに12万7000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
3237 河平ダム(0798)
岡山県加賀郡吉備中央町下加茂
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系日山谷川
FNW
38.5メートル
107メートル
千㎥/千㎥
岡山県土木部
2005年
◎治水協定が締結されたダム