ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

桜山ダム

2017-07-20 15:53:18 | 兵庫県
2017年7月15日 桜山ダム
 
桜山ダムは兵庫県姫路市太市中にある日本製鉄(株)が管理する工業用水目的の重力式コンクリートダムです。
1939年(昭和14年)に当時の日本製鉄が銑鋼一貫製鉄所として広畑製鉄所を開業、翌年同製鉄所の保安用水貯水池として桜山ダムが着工されました。
しかし1945年(昭和20年)に戦況悪化と資材不足により工事は中断、戦後広畑製鉄所を継承した富士製鉄により1960年(昭和35年)に工事が再開され、1962年(昭和37年)に現在の姿で完成しました。
桜山ダムの水はすべて揖保川から揚水して貯留しており、いわゆる河道外貯留となっています。
堤高39メートルの正真正銘のダムなんですが、なぜかダム便覧には掲載されていません。
 
ダム本体は立ち入り禁止ですが、ダム周辺は桜山公園として整備され、堤体下流には芝生の公園やウォーキングコース、貯水池北岸に自然観察の森、ダム東には県立こどもの館や姫路科学館などがあり市民の憩いの場となっています。
 
今回は国道29号線姫路西バイパスから太市ランプから市道を東に向かい桜山ダムに至りました。
駐車場が桜山公園に設置されています。
まずは天端から
右岸に天端入口がありますが、当然立ち入りはできません。
 
桜山ダムの銘板。
 
天端。
 
上流面
堤体中央にあるのが取水設備でしょうか?
 
ズームアップ。
 
下流は桜山公園になっています。
 
 
 
 
貯水池の水はすべて揖保川からポンプアップされるということで洪水吐も存在しないようです。

桜山ダム
兵庫県姫路市太市中
揖保川水系揖保川
39メートル
350メートル
日本製鉄(株)
1962年

神谷ダム

2017-07-20 13:18:14 | 兵庫県
2017年7月15日 神谷ダム
 
神谷で『こたに』と読みます。
神谷ダムは兵庫県姫路市にある上水道用水目的のロックフィルダムで、兵庫県企業庁により2000年(平成12年)に建設されました。
市川の水量が豊富な時期に神谷ダムに揚水して貯留し、需要期に備えるという役割を持っており、ここで貯留された水は船津浄水場を経て姫路市・太子町・福崎町・加古川市・高砂市に供給されています。
 
実は神谷ダムには3月に一度訪問したのですが、ダムに通じる道路が法面工事のため通行止めで見学を断念した経緯がありました。
ところが帰宅後調べてみると、堤体直下へ向かう道路がありここらからダムの下流面を見ることができるということがわかり今回改めて再訪した次第です。
 
ダム天端へと通じる道路は工事のため来年まで通行禁止。
 
県道373号から岩屋集落を抜け北に進むとどん詰まりに養鶏場があり、その奥に神谷ダムの堤体が見えます。
 
堤体直下には桜が植えられ小さな公園になっています。
春はきれいなんでしょうが養鶏場の臭いが・・・。
 
右岸から洪水吐導流部と下流面
堤体に太陽光パネルが並ぶのは兵庫県企業庁のダムではおなじみ。
 
洪水吐導流部。
 
減勢工。
 
左岸から。
 
市川の水を揚水して貯留という珍しい上水道ダムですが、なにぶん天端に上がることができないので詳細は分かりません。
天端への道路工事は来年まで続く予定なので、工事が終了したら再訪してみたいと思います。
 
1509 神谷ダム(1063)
兵庫県姫路市豊富町神谷
市川水系神谷川
79メートル
303.4メートル
16600千㎥/16100千㎥
兵庫県企業庁
2000年