ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

阪神タイガース、開幕3連勝!

2008年03月31日 | 見る聴く感じるその他
 
 いやあ、気分爽快です!
 横浜相手に怒涛の開幕3連勝。苦手の三浦投手が出遅れたことも幸いしたのでしょうが、堂々の勝ちっぷりです。打線は充実している横浜ですが、これを見事に封じ込めました。安藤は四苦八苦してましたけれどね。
 2戦目の岩田投手の起用には驚かされましたが、彼も見事に期待に応えてくれました。プロ初勝利おめでとう! また、昨年不振を極めた安藤、福原の両投手に勝ち星がついたのも大きいと思います。福原の完封はアッパレでした~
 なにせ昨年、一昨年は、ヨレヨレの先発陣を何とか5回まで引っ張って、あとをいわゆるJFKで逃げ切るパターンしかなかったですからね。先発陣が6~7回まで投げてくれれば、JFKの他にも渡辺、江草ら中継ぎ陣は豊富ですから、JFKの酷使は避けられるのではないでしょうか。


 打線も好スタートを切りましたね~
 新井の加入、やはり大きいです。うしろに金本が控えてますから、よけい新井に対しては迂闊な攻めはできないでしょう。
 そして赤星・平野の1、2番コンビですよ。ふたりとも足がありますから、塁に出るだけで相手投手にプレッシャーを与えられる。この3連戦、まさにこのコンビがチャンスを作り、クリーン・アップ・トリオで走者を返す、という理想の攻めができていたと思います。
 個人的には今岡君の復調と鳥谷君の成長を願っています。鳥谷君などは昨年まで3年連続全試合に出場していますが、今ひとつ伸び悩んでいる感じがあります。このふたりが3割・20本塁打程度の成績を残してくれるなら、さらに打線の繋がりも良くなって、相手投手からすると気の抜けない打線に仕上がると思うのです。


 総合的な戦力もある程度整ってきたようです。
 レギュラー陣のほか、狩野、藤本、関本、坂、葛城、桜井らが控えてますし、これに林が帰ってくれば、かなりの厚みのある攻撃陣が出来上がるかな。まだレギュラー陣との差はあるにしても、一時に比べればかなり戦力も充実してきたと思います。
 投手陣も厚みがありますね~
 小嶋や能見、ボーグルソン、日本ハムから移籍してきた金村曉、正田らが先発ローテーションからはみ出すくらい駒だけは揃いました。次の広島戦は下柳、アッチソン、杉山あたりが先発してくるのでしょう。杉山には早く一本立ちして欲しいです。2005年に記録した9勝、防御率2.94がフロックでないことを証明して欲しい。
 ブルペンを見ても桟原、橋本、江草、渡辺など、ある程度安心できる駒が揃いましたから、少しでもJFKを助けてあげて欲しいです。


 3連勝といえばヤクルトの戦いぶりにも驚かされました。エースと4番打者をさらっていった巨人相手の3連勝ですからね。見事なもんです。ヤクルト・ファンも大いに溜飲を下げたのではないでしょうか。


 あ、そうそう、そういえば藪恵壹投手もサンフランシスコ・ジャイアンツの開幕ロースター入りを果たしましたね。藪のメジャー復帰もめでたい話です。


 さて、4年前の開幕3連勝の時は、その後3連敗してしまいましたが、今年はどうでしょうか。ぼくは大いに期待を持っています。昨年の雪辱を果たし、ぜひ全国1千万人の阪神ファンの期待に応えて欲しいと思っています。


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メジャー・リーグ、日本で開幕

2008年03月25日 | 見る聴く感じるその他
          △野茂以来2人目の日本人開幕投手を務めた松坂

 
 パ・リーグ開幕、選抜高校野球開幕、そしてメジャー・リーグの開幕と、野球好きにはこたえられないシーズンがやってきましたね。
 今日は東京でのメジャー開幕戦。あの松坂大輔投手が開幕投手を務めるということで、ぼくも7時にはテレビの前に座って楽しみにしていました。


 開幕直前に長男が産まれた松坂投手、開幕戦での凱旋登板ということもあっていろんな意味で緊張していたのでしょうか、初回から大荒れのピッチングになりました。相手投手のブラントンが要所を締めて危なげのない投球を展開するのとは対照的に、松坂は6与四死球。しかし被安打はエリスに打たれた本塁打を含めてわずか2本、しかも3回以降は落ち着きを取り戻して危なげのない投球ぶりでした。


 普通なら6四死球も与えていればそのまま崩れていくのでしょうけれど、そこをわずか2失点で5回まで投げぬいた松坂の力量と運の強さには感嘆させられるものがありました。
 しかし2回までの松坂は、去年の悪い時がそのまま出たようで、一概に安心もできないと思いました。ただ、試合途中で軌道修正ができたことは、モノが違うことの証明にもなるだろうし、普段の調子が出た3回以降の投球が安定してできるようになると、昨年を上回る成績は充分残せると思います。


 試合は2点を先制したアスレティックスを6回にレッドソックスが捉え、3点をもぎとり逆転したかと思うと、その裏アスレティックスが2点本塁打で再び逆転。9回表にレッドソックスが同点本塁打を放って4対4の同点に追いついたところで、レッドソックスは岡島秀樹投手を投入。この時岡島に送られた大歓声は松坂に対するそれよりもひときわ高かった気がしました。
 その岡島投手が9回裏を無難に抑えたところでテレビ中継は時間切れ。せっかくの好ゲームに水を差されたようでとても残念です。最後まで見たかったなあ。


     
     岡島秀樹投手


 それにしても岡島投手、4対4の9回裏という大事なところで起用されるところなど、首脳陣からの信頼も相当厚いんでしょうね。
 試合はレッドソックスが勝利をものにし、岡島投手が見事勝利投手になりました。岡島君、おめでとう。


 また、トランペットや太鼓などの鳴り物がなかったのも良かったと思います。歓声は選手個々のプレーに送られるものだと思っているので、のべつまくなしの鳴り物入り応援にはゲンナリしているのです。


 セ・リーグの開幕戦もすぐそこまで迫っています。わが阪神タイガースの今年の戦いぶりが気になるところです。脂の乗り切る頃の面々がそろっている投手陣、各々が前年の20%増しの活躍をしてくれるだけでブルペンへの負担がかなり軽減され、余裕のある戦いを展開できると見ているのですが、さて実際はどうなることでしょうか。逆に言うと、いわゆる「JFK」オンリーの勝ちパターンから脱却しないと今年も息切れするのではないか、と危惧しております。


 10月までの半年間、今年もおおいに楽しませてもらいたいと思っています。



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ビートルズ全曲集

2007年12月20日 | 見る聴く感じるその他
 
 ぼくの部屋には、数十冊と、何百枚かの楽譜がありますが、ビートルズの楽譜は一冊だけです。
 でもこの一冊さえあればいいのです。
 かつてビートルズが公式にレコーディングした212曲が全1136ページに収められていて、しかも全パートが完全コピーされている、というスグレモノなんです。


 タイトルは「ザ・コンプリート・スコアズ ビートルズ」。ハル・レオナード社というところから出版されています。日本の輸入代理店がおそらくシンコー・ミュージックだと思います。


     


 好きな曲とか、演奏するかもしれない曲は、構成とコードだけをコピーするようにしていました。勉強になるし、耳の訓練にもなるからです。
 でも、ビートルズのこの本を見つけた時は欲しくて欲しくて、すぐ買ってしまいました。


 もう15年以上も前になるでしょうか、とあるデパートで行われていたビートルズ・フェアに行った時に見つけたんです。ビニールで包装されていたんですが、ムリを言って中を見させてもらい、どうやら完全コピー譜らしいことを確認してから即手に入れました。たしか6000円くらいだったと思います。文字通りその時の財布の中身をはたいて買ったんです。本の外箱にはU.S.$59.95とあります。


 ヴォーカル・パート、コーラス・パート、歌詞はもちろん、1stギター、2ndギター、ベース、ピアノ、キーボード類、ドラム、ホーン・セクション、各々のソロ・パートなどがすべて書き込まれているんです。アレンジの勉強にもなりますよね。でもこれは仕事用というより、完全に自分の趣味の世界なんです。


     


 それまでは耳コピーだけでレット・イット・ビーやヘイ・ジュード、レディ・マドンナなどのピアノ・パートを弾いて遊んでいたんですが、これさえあればカンペキです~(^^)


 いつもはコード譜だけを見てヘッド・アレンジで弾いたりしてますが、そのやり方では即興には強くなっても、読譜力はつきません。だからこのビートルズ全曲集を見て遊びながら少しでも譜面を読もうとしているわけです。 


 今、「アビイ・ロード」の中の「ヒア・カムズ・ザ・サン」と、「ホワイト・アルバム」の中の「ブラックバード」のアコースティック・ギター・パートをちゃんと弾けるようになりたいな、なんて思っているんです。
 こうやって楽器に遊んでもらっていると、時間の経つのがあっという間です。年末のこのクソ忙しい時にぼくはいったいナニをやっているのでしょうか~(^^;)


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わが青春のロック黄金狂時代

2007年12月13日 | 見る聴く感じるその他


 我が家は朝日新聞を購読しているのですが、昨日は朝刊の社会面を見てビックリしました。
 あのレッド・ツェッペリンが一夜限りの再結成ライヴを行う、という記事が掲載されていたのです。
 朝日に勤務している知人が、「これを掲載せずしてどうするか」とばかりに上層部とかけあって記事にしたそうなんですが、スポーツ紙の芸能面ならともかく、一般紙の社会面にロック・バンドの記事が載るなんて、ひと昔前までは考えられなかった快挙ですよね。


     
     朝日新聞 レッド・ツェッペリン再結成コンサートの記事
 

 などという感慨にひたりながら思い出したのが、少し前に、ろ~ずさんや、黒マニキュアのママさんオンデン1970さんなどが紹介して下さっていた「わが青春のロック黄金狂時代」という本の存在です。いずれは買おうとは思っていたのですが、ツェッペリンの記事で勢いのついた昨日、さっそく買いに行ってまいりました。


 この本は角川SSC新書から発行されています。173ページで756円。著者は東郷かおる子さん。10代~20代の頃に「ミュージック・ライフ(以下ML)」誌を愛読していたぼくにとっては、馴染みのある懐かしい名前です。そう、彼女は1979年から90年までML誌の編集長を務めていたんですね。


 編集者としての始まりがロック黄金期の始まりと重なっていたという東郷さんが、ML誌編集部に配属されてから関わってきたさまざまなロック・ミュージシャンとの邂逅を編年体方式で綴っています。
 出てくるのは、グランド・ファンク・レイルロード、レッド・ツェッペリン、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、サンタナ、エリック・クラプトン、クイーン、レインボウ、キッス、チープ・トリック、ロッド・スチュアート、エアロスミス、ヴァン・ヘイレン、デヴィッド・ボウイ、ジョン・レノン、マイケル・シェンカー、エリック・カルメン、ミック・ジャガー、ボン・ジョヴィなどなど、1970~80年代にロックにどっぷり浸かっていた人たちならばヨダレの出そうなミュージシャンばかりです。彼らのバック・ステージでのエピソードが存分に語られています。


     
     東郷かおる子さん(左) 右はリッチー・ブラックモア


 東郷さんが体当たりでインタビューしたこれらミュージシャンの数々ですが、一貫して言えるのは、東郷さん自身がロックに浸る喜びを知っていて、彼らに対しても根底には愛情と敬意を持っている、ということです。ミュージシャンたちに注ぐ眼差しも、ちょっとミーハーがかかっているところが微笑ましいですね。
 しかし奇人変人の集まりとも言えるロック・ミュージシャンたちからは、その奇行で悩まされもします。でも、困りはしても批判がましい言葉は出てこなくて、それらをも含めてロックに関わっていられた喜びがにじみ出ていると思います。


 ロックが生まれ育った60年代、それがさらに発展した70年代、熟成してゆく80年代、それらを東郷さんは「面白かった時代」、「そりゃあスリル満点だった」などと書いています。バラエティに富んだバンドの数々が雨後の筍のように出現していた当時は、まさに目が離せなかった時代だったのでしょうね。そして、「今、人生の折り返し点に立ち、あの時代を素直に『面白かった、楽しかった』と笑顔で言える、かつてのロック少年は多分、幸せな人だ」とも述べています。東郷さんと同じく60~80年代(後追いではありますが)のロックに馴染んだぼくにとっては、おおいに頷ける言葉です。


 難しい音楽論とは対極にある、楽しい本です。まるで以前のML誌の囲み記事が満載、といった風情で、1時間ほどで気軽に読み終えることができますよ。



◆わが青春のロック黄金狂時代   
   ビートルズからボン・ジョヴイまで

  ■著者  
    東郷かおる子
  ■発行所
    角川SSコミュニケーションズ (角川SSC新書)  
  ■第1刷発行
    2007年10月30日

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ビートルズ詩集

2007年10月13日 | 見る聴く感じるその他
 
 今日は一日中薄曇りで、ちょっと肌寒かったので、早くも薄手のセーターを着て過ごしました。それでも秋の空気はなんとなく清々しく感じられるものです。
 昼間、少し部屋を片付けようと思い立って、押入れの中を引っ張り出してみたのですが、その中に「ビートルズ詩集」(全2巻 角川文庫)があるのを見つけました。


 懐かしい~。これ多分、中学生の時に買ったんだと思います。
 値段を見ると、1冊300円!。古本屋さんで買ったのかもしれないな~。
 ビートルズを聴き始めたのが小学生の時。中学時代にその熱が高まり、レコードだけでなく、関連の本も何冊も買った記憶があるのですが、引越しの時にでも紛れたのでしょう、大半の本を失くしてしまいました。
 「ビートルズ詩集1&2」も失くしたと思っていた中の2冊だったので、思いがけず見つけることができて、少々ハッピーです。


     


 CDにおける歌詞の訳者は山本安見氏だったけれど、この本の訳者は片岡義男氏。156曲が原題のABC順に並べられています。でも、目次を見ると、タイトルもほとんど日本語訳されているので、とっさに原題を思い出すことができない曲もいくつかあります。例えば「きみと生きなければ」(ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ)、「命がけでにげろ」(ラン・フォー・ユア・ライフ)、「うまくゆくはず」(ウィ・キャン・ワーク・イット・アウト=恋を抱きしめよう)などです。


 片岡氏は「あとがき」で次のように語っています。
 「トータルな体験の世界からはなれて、レノン=マッカートニー曲の詞のみを日本語にうつしかえることに対する疑問はのこしたまま、日本語訳は無色で透明なものに仕上がるよう心がけた。そしてその心がけは、ほぼつらぬかれた」
 「(略)どの曲にもさぞや独特ないろどりがほどこされ、においが織りこまれているはずだと思ってしまうのだが、意外にそうではない。かたちづくられている世界は、どの曲においてもかなり広くて透明なのだ」
 「ビートルズの歌がこのようであるからには、意訳は無限に可能である」
 そして、レコードから言葉をとらえ、そのまま訳した、ということです。
 つまり、完璧な訳を目指したのではなくて、片岡氏流の意訳である、というわけですね。


 今まで曲、つまりメロディー中心に聴いてきたので、せっかく詩集が見つかったのをきっかけに、歌詞も味わいながら曲を楽しむのも悪くない、と思っているところです。


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ポール・マッカートニー 『back in the u.s.』

2007年06月18日 | 見る聴く感じるその他
 
 今日はポール・マッカートニーの65回目の誕生日ですね。



 4、5年前の暮れだったと思いますが、


 ポール・マッカートニーのライヴ映像が、深夜にテレビで放映されるというので、とっととスキーを切り上げて、その番組をとても楽しみに帰って来たことがあります。
 ポールが来日公演を行った年じゃなかったかなぁ。
 番組は、ポールのライヴDVDをほとんどそのまま流していました。カッコよかった~。


 そして


 翌朝、開店時間とともに店に飛び込んで、そのDVD買いました!
 それが、この『back in the u.s.』です。


     


 「何度でも観たくなる」作品です。
 ドキュメンタリー・タッチで編集しているため、「ポールのライヴ」をリアルな雰囲気で味わうことができました。とくに観客席の様子にも重点を置いて撮影しているので、これが映像にはかりしれない迫力を与えています。
 「All My Loving」で涙ぐむ中年男性。「Jet」で大はしゃぎするミリタリー・ルックのロー・ティーンの女の子。「Let It Be」で感極まってしまった黒人青年。「Back In The U.S.S.R」で興奮する女性たちなどなど。


 舞台裏の様子もふんだんに見ることができ、これらがツアー・クルーのアット・ホームな雰囲気をとてもわかりやすく伝えてくれています。
 ツアー最終日、「The Long And Winding Road」のイントロが始まると同時にスタッフ達がハートのついたカードを一斉に掲げ、これを見たポールが思わず涙ぐんでしまう場面はちょっと感動ものです。胸が詰まって一瞬歌えなくなったポールを見たぼくは、恥ずかしいことに貰い泣き(ちょっとだけね)してしまう始末でした。


     


 サウンド・チェック用に演奏される曲も興味深いものがあります。
 「Hey Jude」のハード・ロック・ヴァージョンがあったり、メンバーの夫人やガールフレンドたちが思わず踊りだしてしまう「Matchbox」、「Coming Up」などは、本番さながらの迫力ですね。


 客席でジャック・ニコルソンやトム・クルーズ、ジョン・キューザック、マイケル・ダグラスなどの面々が、ステージをとても楽しんでいる姿を見ることもできます。


 肝心の演奏シーンですが、一番印象に残っているのが、バンドのチームワークの良さと、パワフルかつ非常に洗練されている、技術的レベルの高さです。
 といって、ポールに必要以上に規制されているわけではなくて、みんながとてもリラックスしつつ、自分のパートを完璧にこなしている、という感じでした。
 「Maybe I'm Amazed」で、ドラマーのエイブ・ラボリエルのあまりのエキサイトぶりに、いつもはクールなキーボーディストのポール・ウィックスのテンションまでどんどん高まっていくさまは、見ていて微笑ましいですね。
 「The End」のトリプル・ギター・バトルも強烈にホットです。


     


 このツアーのバンドメンバーを紹介しておきましょう。
 ☆ポール・マッカートニー(vocal, bass, guitar,piano)
 ☆ポール・"ウィックス"・ウィッケンス(keyboards)
 ☆ラスティ・アンダーソン(guitar)
 ☆ブライアン・レイ(guitar,bass)
 ☆エイブ・ラボリエル Jr.(drums)


 とにかくバンド、観客、スタッフすべてが心からショウを楽しんでいます。それも郷愁ではありません。ビートルズをリアルタイムで知らない30代以下の世代が非常に多く、これは年々「ビートルズ・ファン」が増えていることの裏づけにもなるでしょう。親子でファン、という家族も珍しくはないですからね。


 見ているこちらまでがいつの間にか興奮している、とても楽しい一枚でした。
 ところで、ドラマーのエイブ・ラボリエルJr.って、やはり、あの名ベーシストのエイブ・ラボリエルの息子なんでしょうか。


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さよならバードランド

2007年04月05日 | 見る聴く感じるその他
 
 1950~60年代にかけて、ニューヨークのジャズ・シーンで中堅どころのベーシストとして活躍したビル・クロウ氏による、自伝的交遊録です。
 ジャズに詳しい村上春樹氏の訳(新潮文庫)によるだけあって、温かみのあるテンポよい文章で綴られています。500ページ以上もある本ですが、楽しく一気に読み終えてしまうことができました。


 ビルはスタン・ゲッツ、ジェリー・マリガンらのレギュラー・ベーシストを務めた中堅どころのベーシストです。決してスター・プレーヤーではありませんが、頼りになる名バイ・プレーヤーでした。
 彼は60年代後半からは次第にジャズの現場から遠ざかることになりますが、その後はニューヨークのミュージシャン・ユニオンの代表として演奏家の権利保護のために活躍するかたわら、ジャズ評論にも手を染め、そのユーモアとウィットに富んだ文章で幅広い読者の人気を得ました。


 この本には、ゲッツ、マリガンをはじめとして、テリー・ギブス、マリアン・マクパートランド、ズート・シムズ、デューク・エリントン、ベニー・グッドマン、チャーリー・パーカー、サイモン&ガーファンクルなど数多くの名ジャズ・ミュージシャンとの交遊が描かれています。この本には彼らたちいろんな仲間と演奏できることや、ジャズという音楽を通じてひとつの時代を築き上げることの喜びに満ちていて、読んでいるこちらもとても楽しくなるのです。


 読んでいて感じるのは、ビルの人間に向ける目の温かさです。ジャズにありがちな破滅的な話はほとんど出てきませんが、その温かい目で、ジャズ界に生きる人々の暮らしを、時にはしんみりと、時には笑えるエピソードを交えながら、いきいきと魅力的に描いています。
 訳者の村上氏自身が深いジャズ・ファンなだけに、その文章はできるだけ原著の雰囲気に忠実であろうとし、かつ愛情をこめて翻訳しているのが伺えます。


 とくにジャズが好きでなくても読み通せる本だと思います。
 楽しく読めるうえに読後感もさわやかで、読み終えてから思わずジャズを聴きたくなります。
 この本が評判となったおかげで、ビルは70歳近くなってから本と同じタイトルの、初のリーダー・アルバムを発表することができました。

     
     ビル・クロウ・カルテット「さよならバードランド」



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テレビで見た千住真理子氏

2006年05月16日 | 見る聴く感じるその他

 
 昨夜、もう寝ようかなと思いながら、何気なく新聞をあちこち見ていました。すると、テレビ欄を見た瞬間、「千住真理子」という文字が目に飛び込んできたんです。
 23時20分からの日本テレビ系の番組「さしのみ」。みのもんた氏がホストを務める対談番組です。
 時計を見ると、なんと23時22分。まさに番組が始まったばかり。
 これは、「この番組を見なさい」という神様の命令(^^)だと思って、すぐにテレビの電源を入れました。


     


 以前、「千住家にストラディヴァリウスが来た日」と「千住家の教育白書」(いずれも千住文子・著)を読んで感銘を受けたので、いつか真理子氏自身からヴァイオリンに対する思いを聞くことができればなあ、と思っていたんです。
 

「デュランティー1716」300年の目覚め


     


 不思議な運命を辿って真理子氏自身のところへやってきた「ストラディヴァリウス・デュランティー」については、「いったん履くと踊りをやめられない赤い靴と同じで、弾くのをやめられない」と語っていました。「楽器に支配されている感じ」とも。でも、「恐れている」というより、幸せそうな言葉でした。
 みの氏が「結婚は・・・?」と水を向けると、「結婚なんて考えたら、この楽器、どこかへ行っちゃう」と笑って答えていたのが印象的でした。
 ストラディヴァリに支配されているというより、ストラディヴァリを「人格のある」自分の人生の大切なパートナーだと思っているのでしょうね。


     


 天才少女ともてはやされていた真理子氏は、20歳頃から2年間、まったく楽器を弾くのをやめていました。その時は、もう一生ヴァイオリンを弾かないつもりになっていたんだそうです。
 「天才少女」のスタンスを保つためにどんなことがあろうとも1日14時間の練習を欠かさなかったのですが、そんな生活を続けていては「生きてゆけない」と思ったのがその理由です。


 ある日真理子氏は、ボランティアでホスピスに呼ばれました。末期患者の「最後に千住さんの演奏を聴きたい。それが叶わないならせめて本人に会いたい」という願いを耳にして、ひさしぶりに楽器を手にしたのです。
 演奏後、その患者は「最後に千住さんの音を聴くことができて良かった。生きていて良かった」と喜んだそうですが、真理子氏は、自身の演奏のできのひどさにとても喜ぶことはできなかったそうです。
 「その人の人生は残り少ないのに、自分は最悪の演奏を聴かせてしまった」・・・。
 この後悔が彼女を変えたんだそうです。
 「聴きたいと思ってくれる人のために演奏しよう」
 それからの彼女は弾き方も変わり、幸せを感じることができるようになったそうです。


 ほんとうは、このへんの人間くさい葛藤をもっと突っ込んで聞きたかったんですけどね。


     


 番組中、バッハの「2つのメヌエット」とエルガーの「愛のあいさつ」の2曲をピアノの伴奏で聴かせてくれました。
 テレビを通じてなので、とても本来の音質で聴くことはできなかったのですが、実際に聴くとどんなに素晴らしく聴こえるのだろう、と思わずにはいられなかったです。


 心身ともに絶不調が続いてるぼくなんですが、見ているうちにいくつかのヒントを頂いたような気がしました。
 この番組に気づいたのは、何かの巡り合せだったんでしょうか。
 もしかして神様のお導きか!?(^^)


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山下洋輔のエッセイ

2006年05月12日 | 見る聴く感じるその他
 
 ジャズ・ミュージシャンには文章のうまい人が多いような気がします。というか、この場合「面白い文章を書く人」と言った方がいいかもしれないですね。
 音で遊ぶことと、文章で遊ぶことは、共通したところが大きいんでしょうね。
 山下洋輔氏のエッセイなど、その最たるものだと思います。
 一時期はもうハマりまくって、片っ端から読んでいったなあ。
 山下洋輔と言えば、日本のジャズ・ピアニストを代表する存在でありながら、何冊もエッセイを出しているのは有名ですよね。たしか晶文社からだったと思うけれど、全集みたいなものまで出てるんですよね。


     


 子供の頃の思い出、音楽の世界の入ったなれそめ、ジャズ・マンとしての日常、ツアーの日々、音楽論、その他の山下氏が思うところなど、多岐にわたって書きまくっています。
 読み手を引きずり込むエネルギーのあるスピーディーな文体や、ケタ外れのギャグ、パロディ精神などは、まるで山下氏のピアノそのもの、という気がします。
 そのギャグはただのウケ狙いではなく、そこにはちょっと乾いたというか、陽性の狂気みたいなものがあって、そのあたり筒井康隆氏の文章を彷彿とさせたりするんだけど。
 単なるジャズ・マンの悪フザケをそのまま文章にした、といえば言えなくもない部分もありますけれどね。(;^ω^)
 でも、同じふざけるにしても、全力でフザケているから、山下氏の文章は面白いのだと思います。


     


 ところどころには、ミュージシャンとしての姿勢や哲学、音楽論などが出てきます。これらは、強烈なギャグでくるめられてはいますが、プロとしての姿勢を学ぶことができる貴重なものだったりします。
 また、ヨーロッパ・ツアーなどで出会ったさまざまな人たちとの係わり合いを通じた、人間というものに対する山下氏の温かい眼差しを感じ取ることもできます。


     


 理屈抜きにも楽しめるし、ひとりのミュージシャンの価値観を知ることもできるし、ケタ外れのギャグで笑わせてもくれるしで、リフレッシュしたい時には、今でも山下氏の数々の本を繰り返して読むことがあります。
 ミュージシャン流のギャグを味わいたい人、ジャズ・マンの実態を垣間見たい人、そして音楽と文章を愛する人にすすめたい本です。


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探偵!ナイトスクープ

2006年05月01日 | 見る聴く感じるその他
 
 テレビをほとんど観ないぼくですが、時間のある時は欠かさず観ている数少ない番組が、「探偵!ナイトスクープ」です。
 関西発のバラエティー番組らしく、アホらしさ満点。(^^)
 視聴者から寄せられたさまざまな依頼を、「探偵局」の探偵たちが徹底追跡・調査し、真相を解明するというもので、日常に潜むいろんな(しょーもない)謎を解き明かすのはもちろん、追跡調査、珍奇なお願いなど、毎回爆笑依頼のオン・パレードです。
 「探偵局局長」の西田敏行さん、「秘書」の岡部まりさんが司会進行役で、それに毎週「顧問」役としてゲストのタレントさんが加わります。
 探偵役として、桂小枝さんをはじめ、石田靖さん、松村邦洋さん、北野誠さん、間寛平さん、長原成樹さん、竹山隆寛さんらが名を連ねていて、それぞれが持ち味を生かした名(迷?)探偵ぶりを発揮してくれます。関西の番組らしく、歴代の探偵役は、関西在住のタレントが務めていることが多いかな。ちなみに前局長は、あの上岡龍太郎さんでした。


     


 今までぼくが観た中で印象に残っているのは、


■お父さんが家の前に植えた桜の老木。嬉しい時も悲しい時も子供の頃からずっと自分を見守ってくれたこの桜の樹が道路拡張工事で切り倒されることになったので、なんとか桜の樹を救ってほしい、というのが依頼者のお嬢さんの頼みです。
 市役所に陳情に行ったけれど色よい返事は貰えず、そのうえ番組が頼んだ樹医軍団がそろって「もうこの木自体弱ってます」というつれない診断。そこで、最後に桜の下で思い出話をしながら花見をしたい、という依頼者の頼みに、番組と桂小枝探偵が桜を思い切りライトアップ。可愛いお花見弁当をつくってきた依頼者がライトアップされた桜の樹をみた瞬間、感極まって涙をこぼすシーンは見ているこちらも感動の嵐。依頼者のお嬢さんがすっごく感じのいい方だったのも◎だったけれど、最後の花見に市役所の職員もやってきて、木の移植を約束してくれて、ハッピーエンドに終わったのもよかった。笑いと涙の感動編でした(^^)。

■トラックの『バックします』というアナウンスが『ガッツ石松』に聴こえる、というもの。これには笑った。

■ルー大柴さんが、大好きだった死んだおじいちゃんに瓜ふたつなので、ぜひ家に来て一日だけ娘のためにおじいちゃんになってほしい、というあるお母さんからの依頼も印象深いです。中学生だったか高校生だったかの女の子が、ほんとうにおじいちゃんを好きだったことが垣間見えて感動しました。最後はその子もお母さんも涙、涙。ルー大柴の目も潤んでいたなあ。これも泣ける一編でした。

■道路は朝渋滞して通勤にすごく時間がかかるので、川を下って出勤したい、という依頼もありました。結局ムチャクチャに遅刻して会社に着き、上司からすごく叱られて、気の毒やらおかしいやら・・・(;^ω^)

     

■爆発卵。これは単純だったけどキョーレツでした。電子レンシで殻ごと加熱してゆで卵を作り、殻をむいて食べようとする瞬間に爆発する、というもの。みんなのリアクションがサイコーです!(・∀・)もう腹の皮がよじれるかと思った。

■阪神タイガースにいたラインバックに会いたい、という依頼。実はラインバック氏は不慮の事故で亡くなっていたんです。依頼者はお墓に甲子園球場の土をかけ、最後には泣き崩れていました。これも涙なくしては観られないものでした。

■関東出身で、就職で大阪に来た依頼者の、大阪人に関する疑問。
①若く見えますね、というと「アホやから」と答える。
②おばちゃんは嬉しい時に相手を叩く。
③指をピストルのようにして、相手を撃つマネをすると、みんな倒れてくれる。
④自分の着ている服は安い、と自慢する。
 ③では、みんな「ウッ、やられた~」とノリよく撃たれたのに爆笑!

■辻学園調理専門学校の「林繁和先生モノ」も面白さ満点。なにせ依頼のあったとんでもないものを次々に料理していくんです。食材は、母乳、ナメクジ、ドブ貝、靴(!)などなど、ゲテモノばかり。はてはマンホールの蓋で巨大ワッフルを作ったり。それらを食べられるように調理してしまう林先生の腕もすごいです。
 タニシの卵でスパゲティーを作ったら、タニシ研究家「ドブの味がします」。タルトを作ったら、依頼者「甘いドブの味がします」;`;:゛;`(;゜;ж;゜; )ブッ


     
     林 繁和さん


 アホらしさ、おかしさ満点ですけど、依頼者たちはみな大マジメ、探偵たちも知恵をしぼって依頼者の期待に応えようとするところがいいんですよね。
 笑いはもちろん、涙も欠かせないこの番組のDVD、とうとう出るんです! Vol.1&2が6月発売、Vol.3&4が7月発売予定です。
 ぼくですか? さっき予約しましたよ! あ~タノシミ~(*´∀`*)



探偵ナイトスクープVol.1&2  Vol.3&4





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パッチワーク・キルト

2006年04月20日 | 見る聴く感じるその他

                                     △福井美和さんの作品。圧倒的な存在感のある、美しい作品です。



 今日はぼくの友人のMIKIさんの親戚で、パッチワークキルト作家の福井美和さんの作品を見てきました。
 美和さんが主宰するキルト教室のキルト展が催されているのです。


 女性ならご存知の方も多いと思いますが、「パッチワーク」とは"つぎはぎ"、あるいは"継ぎ合わせ"のことで、いろいろな色や形の小さな布をつなぎ合わせたもののことです。また、「キルト」とは、表布と裏布の間に芯(中綿)を入れ、この三層を重ねて刺し縫いしたもののことです。
 そして「パッチワーク・キルト」とは、パッチワークをした上布(キルトトップ)に中綿と裏布を重ねて刺し縫い(キルティング)を施したもののことだそうです。
 アメリカン・キルトとは、一般にアメリカで作られたパッチワークのベッド掛けのことをさします。


 美和さんの作品(写真)には圧倒されました。縦、横とも2m以上の大作です。
 他にも素晴らしい作品がたくさんありました。中には、日本で縫ったあとそれを韓国に送り、韓国で縫っては日本に送り返すという、いわば、日韓の間を何度も往復するリレー方式で縫い上げたものもあり、その見事なできばえにはただ見とれるだけでした。 
 一心に仕上げたことが伺えるものばかりでした。聞くと、やはりキルトも針と糸を持つ人の性格が作品に表れるそうです。


 キルトを見たあとは、せっかく近くまで来たんだから、と理由をつけて、CDをひやかしに。
 1時間ほどあれこれ探した結果、今日はオリビア・ニュートン・ジョンの初期ベスト集『アーリー・オリビア』と、ジャズ・ベーシスト、クリスチャン・マクブライドのアルバム『ファースト・ベース』を買いました。
 1970年代のオリヴィアといったら、そりゃあもうキレイでカワイくて清楚でした。このベスト・アルバムには、「カントリー・ロード」、「レット・ミー・ビー・ゼア」、「そよ風の誘惑」、「イフ・ノット・フォー・ユー」などなど、ぼくのお目当ての曲がみな収録されているのです。


     


 ついでにお昼を外で済まそうと、時々行くラーメン屋さんに。醤油ベースのスープがあっさりしていてとてもおいしいお店です。チャーシューたっぷりのチャーシューメンとごはんで満腹しました。


     


 今日は風がたいへん強い日でしたが、寒さを感じることはありませんでした。キルトとCDとおいしいラーメンで小さな満足感に浸ることができた一日でした。




 

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セミ・アコースティック・ギターとダブル・ネック・ギター

2006年04月11日 | 見る聴く感じるその他
♪わが家のギター。エピフォン。


 少しヘソが曲がっているせいか、なにかにつけて多数派に逆らう(^^;)クセがあります。
 巨人ファンが多ければ阪神をヒイキにする。 
 自○党が第一党ならば中道・やや左寄りになる。
 皆が海に行きたがる時には山へ行くし、山へ行く時には引きこもり、
 皆が右に向けば左に行きたがる、という具合です。
 話はオオゲサになりましたが・・・(;^ω^)
 われながら始末におえないな~、なんて思うことも時々。


 ギターの中に好きなタイプがあります。ずっと前からなぜか「セミ・アコースティック・ギター」というタイプが好きなんです。それもギブソンES335とか、エピフォンだとか、グレッチだとかの、あんな形のギターが好きなんです。例えばラリー・カールトンや、オアシスのギャラガー兄なんかが弾いているギターの形ですね。それ以上細かい型やメーカーにはこだわらないんですが。


  ノエル・ギャラガー(Oasis)


 つらつら考えてみるに、おそらくこれもギターのモデルの「多数派」に逆らった結果ではなかろうか、と思います。当時、大勢は「ストラトキャスター派」と「レスポール派」に二分されていたんですが、ぼくはそれに背を向けたかっこうなんですね。たぶん、ヘソ曲がりと「エエカッコしい」の両方があるんだと思います。(ギタリストでもないのに・・・
 あ、もちろん普通の理由もあります。何がきっかけかというと、やっぱりビートルズなのです。一時期、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンはセミ・アコースティック・ギターを使ってたんですが、そのシルエットがちょっと渋く、カッコよく感じられてたんです。それで、ギターもろくに弾けない頃だったのに、「ギターを買うなら、必ずセミ・アコを買おう」と決めてました。


  ジョージ・ハリスン(Beatles)


  ジョン・レノン(Beatles)


 だいたい、ジャズとかブルースの、「オトナの」音楽をやっているギタリストが使うような楽器だったせいもあるでしょうね。そういう楽器を持っていれば、ちょっとオトナっぽく見えるかな、なんてことを背伸びして思ってたんです。
 「fホール」(ギターのボディにあるf字と逆f字形の穴)があるのがまた「オトナっぽく」感じられてたんです。(なんだか子供じみたアコガレですよね) 
 だから、ロック・ギタリストがセミ・アコ・ギターを手にしている姿に憧れました。エリック・クラプトンやリッチー・ブラックモアなどのスター・ギタリストがセミ・アコを弾いている写真など見ると、よけいカッコ良く見えたものです。


  
 リッチー・ブラックモア(Deep Purple)  エリック・クラプトン 


 ほかには、ムーディー・ブルースのジャスティン・ヘイワードや、ドゥービー・ブラザーズのパット・シモンズ、ジェファーソン・エアプレインのヨーマ・コウコネン、それに、記録映画「ウッドストック」で見たアルヴィン・リー(テン・イヤーズ・アフター)らのプレイする姿が好きでした。


    
 ジャスティン・ヘイワード         アルヴィン・リー
 (Moody Blues)             (Ten Years After) 


 
 パット・シモンズ(Doobie Brothers)


 ぼくはベースを弾いているため、ギターのことは後回しにせざるを得なかったんですが、ちょっとゆとりができた時に、とうとうギターを買ったんです。半ば衝動的でした。もちろん、例えて言うなら「オモチャ代わり」の楽器なので、あんまり高いものは買わなかったんですけれど。
 たいして弾けるわけではないのですが、それでもいい「遊びともだち」になってくれています。


 ほかには「ダブル・ネック・ギター」も好きでした。文字通り、ネックが2本あるギターです。通常、1本は12弦ギターになってますね。これを手にするジョン・マクラフリン、ジミー・ペイジ、ドン・フェルダーらの姿も好きでした。
 ちょっと変わったところでは、かつてTOTOにいたデヴィッド・ハンゲイトは、ネックの1本がベースで1本がギターのダブル・ネック・ギターを使ってたりしてましたね。


  ドン・フェルダー(Eagles)


 
 ジミー・ペイジ(Led Zeppelin)


 
 ジョン・マクラフリン(Mahavishnu Orchestra) 


 音質とか音色とか使い勝手じゃないんです。ただただその楽器(セミ・アコースティック・ギターとダブル・ネック・ギター)のシルエットと、ギターを抱えた名手たちの姿に憧れてたんです。
 いわゆるロック・ギタリストではありませんが、今だと、大御所B.B.キングがギブソンのセミ・アコを抱えている姿を見ては、粋だな~なんて思っています。


  B.B.キング


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いかりや長介

2006年03月20日 | 見る聴く感じるその他
 何げなく見ていた今朝の新聞のTV欄で知りました。今夜はテレビ朝日系で「ドリフの長さん大爆笑 三回忌特別企画」が放送されます。
 そうか、今日はいかりや長介さんの三回忌なんだ。。。


 ドリフターズではリーダーとしてメンバーを見事にまとめ上げました。ドリフターズの代名詞にもなった「8時だョ!全員集合」は、テレビ史上有数の大人気番組として今や伝説となりつつありますね。
 「全員集合」終了後は、俳優として再出発。渋い演技の名脇役として活躍しました。「踊る大捜査線」の『和久平八郎』役などが有名ですね。
 1999年には、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞しています。


     


 ドリフターズのリーダーとしても、俳優としても、独特の存在感を持っていたいかりやさんですが、ぼくが一番好きだったのは、何といっても、いかりやさんがベースを弾いていたコマーシャルです。たしかビールのコマーシャルでした。
 いかりやさんが、バンドマンとしてはベーシストとして活動し、1966年にはドリフターズとしてビートルズ来日公演の前座を務めたことがある、というくらいのことは知っていました。
 しかし、そのCFのいかりやさんには、思わず見とれてしまいましたよ。
 タイトなエイト・ビートに合わせてエレクトリック・アップライト・ベースを弾くいかりやさんのなんてカッコいいこと!その顔つきのなんてシブいこと!
 味、あり過ぎですよ。
 そしていかりやさんの弾くベース・ラインが、これまたファンキーなんですよね。たいして難しいことは弾いてないのに、ホレボレするくらいカッコいいんです。
 もしあのCFのようなベースを実際にステージで弾かれたとしたら、共演者する人たちは皆きっと超ゴキゲンになると思うな。


 あのCF、「もう一度見たいな~」と、ずーっと思っていました。
 再度テレビ欄を凝視していたら、今日の「徹子の部屋」も、いかりやさんを偲んで放送されるらしいことが分かったので、昼過ぎにはテレビを見ることのできる状況を整えて待ってました。もしかしたらあのCFをもう一度見ることができるかも、と期待しながら・・・。
 

 ・・・「徹子の部屋」エライ! 
 見事に期待に応えてくれました。久しぶりに見ることができました、あのCF。
 う~ん、いかりやさん、カッコ良すぎです!


     


 番組出演していた、いかりやさんの長男である碇矢浩一さんが、こんな話をしていました。
 そのCF収録前に、碇矢家はグァムに家族旅行に行っていたのですが、いかりやさんはベースを持って行ったんだそうです。そして、家族旅行に来ているにもかかわらず、時間のある時はずーっとCF収録のためにベースの練習をしていたそうです。
 プロだから当たり前、と言えばそれまでですが、それでも芸に対して妥協することのないいかりやさんの姿が垣間見えたような、いい話でした。ちょっとジーンときたりして。


 いかりやさんは、日本で初めてフェンダー(註:エレクトリック・ベースのメーカー。フェンダー・ベースは、エレクトリック・ベースの名器として知られています)のベースを使用したベーシストだそうです。
 

 2004年3月20日、いかりやさんはガンのために亡くなりました。72歳でした。


     






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クロス

2006年02月21日 | 見る聴く感じるその他
 クロスのネックレス、大好きです。
 今では半ばジンクスと化していて、演奏する時とか、大切な用がある時などは、必ず身に付けていきます。忘れたまま外出すると良くないことが起こりそうな気がして、何となく落ち着かないのです。


 好きだからといって手当たり次第買うわけじゃないんです。
 今持っているのは4つ。特に高価なものではないですけれど、どれも気に入っています。こういう物って、縁があって自分の手元に来るんだ、と思ってますから、本当は気に入ったものがひとつあるだけで満足なのです。だから、たいていいつも同じものばかりを身に付けています。


 クリスチャンというわけではありません。でも、なんとなく厳かな雰囲気の漂うあのシンプルな形が、小心者(笑)のぼくに安心感を与えてくれる気がするんですね。ほら、よく言うでしょう?、「鰯の頭も信心から」って。
 クロスと鰯の頭を一緒にするのはちょっとバチ当たりかな。


 7年ほど前に、長崎の平戸の教会で頂いた小さなクロスが好きで、お守りがわりにいつも身に付けていました。運というものは自分の努力次第でやって来るのだ、と思っているので、「効き目」を期待していたわけではありませんが、それでも身に付けているだけで安心感が得られていたわけだから、そういう意味では「効き目」はあったと言えるのかもしれません。


     
     今の一番のお気に入り。


 そのクロスは、縁があって、今は再び九州にあります。先月、九州に住む友人が会いに来てくれました。その時、ある理由があって、「このクロスはこの人のところへ行った方がいい」と強く思えたので、貰って頂いたんです。
 その代わりに、とその友人がプレゼントしてくれたクロスが、ぼくの今の一番のお気に入りです。
 なんと言うか、九州へ戻ったクロスも、ぼくが頂いたクロスも、「納まるべきところに納まった」、という気がしてならないんです。
 こういうのも縁なんでしょうね。


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爪切り

2006年02月09日 | 見る聴く感じるその他
♪まるでぼくのために誂えたような図柄。気に入ってます。


 気になる。
 爪の長さが微妙に気になる。
 ってこと、わりとありましてねぇ。
 弦楽器ってものを弾いていると、演奏の最中に爪の状態が気になること、ままあるわけなのですよ。


 左手(弦を押さえる側)の爪が伸びていると、弦を押さえきれていないような感じがするし、爪が指板に当たってコツンコツンと余計な音が出ているような気がしてならない。
 右手(弦をはじく側)の爪が伸びていると、爪先に弦が引っ掛かって音色がガリンガリンいってるような気がする。もう気になって気になって仕方がありません。それになにより気色ワルイ。爪が伸びたままムリに弾いていて爪を割ったこともあるもんですから。
 伸びている、といっても、ほんの0.何ミリかくらいの微妙なとこなんです。
 これが短く切りすぎると、逆に爪先がはがれるような感じがしてきて、イタイ。
 爪先が指先に沿ってきれいにカーブしていないと、これまた気になります。
 こうみえて、爪に関して「だけ」は神経質なのです。


 そういうわけで手放すことができないのが、「爪切り」。
 これがまた、なかなか気に入ったものに巡り合えなかったのです。
 大きすぎると深爪しそうでイヤだし、小さすぎると爪先をキレイにカーブさせづらい。手ごろなサイズに限ってすぐに行方不明になるし。
 それに、妙に切れ味が悪かったり、切り口がギザギサになったり。。。
 爪切りひとつのためにチマナコになって店から店へと探し歩くのもメンドーですしねぇ・・・。
 それにだいたい爪切りって、ナニ屋さんに売ってるんだろう?


 というような小さな悩み(笑)を抱えていた矢先の昨年暮れ、友人のクレイアート作家・MIKIさんに頂いた爪切りがすべてを解決してくれました!
 見てください、この図柄!ベース弾きのワタクシにピッタリではないですか。
 それに爪の幅に合った爪切りの大きさといい、切れ味といい、とっても気に入っています。
 しょっちゅう持ち歩いているので、よく外出先で爪を切ったり研いだりしています。もうほとんどネコ状態です。でもご安心下さい。柱で爪を研ぐには至っておりませんから。


 もし今、小学校時代のあの「身の回り検査」があったら、「爪はきちんと切ってありますか」という項目だけは必ず二重丸◎をもらう自信があるぜ!(笑)


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