ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

2021年2月のライブ予定

2021年01月24日 | 演奏スケジュール

【Live Information】


※お越しの際はマスクをご持参ください。
 また、状況によっては中止にせざるを得ないこともありますので、お店にご確認ください。
 諸々よろしくお願いします。



2月5日(金)
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


2月18日(木)
  岡山 ピアノ・バー  中止になりました
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 入江美佐子(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


2月24日(水)
  倉敷 アヴェニュウ
   倉敷市本町11-30 (tel 086-424-8043)
   【出 演】 古山修(guitar)、本田暁之(drums)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:30~ (2回ステージ)
   ※シットイン可


2月27日(土)
  岡山 GROOVY
   岡山市北区田町2-5-23 (tel 086-221-7721)
   【出 演】 山本博之(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 2000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~ (2回ステージ)
   ※シットイン可

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深いお辞儀よりも

2021年01月22日 | 価値観

【Live Information】



深々頭を下げながら「よろしくお願いします」。



どれだけ深くお辞儀ができるかどうかよりも、
ぼくにとっては、小さな約束を守れるかどうかの方がよっぽど大切です。



相手を大事にするって、そういうことだと思う。
残念なことだけど、口だけならはとても立派なことを言う人、お辞儀だけならどんな深いお辞儀でも平然とできる人はいる。



小さいな約束をおろそかにしないこと、ぼくもあらためて心がけます。



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老眼と譜面

2021年01月20日 | 価値観

【Live Information】


ぼくのメガネは近眼用です。
といっても、まだ老眼になっていないというわけではありません。
でもメガネを外せば、ですが、目を細めることなく普通に新聞も文庫本も読めるので、そんなに不便を感じずに済んでいます。(今のところ、ですが)


自分の譜面帳は、市販のB5の五線紙を使っています。
バインダーに綴じることのできる五線紙がB5しかなかった、というだけの理由なんですが、ある先輩ピアニストとのライブで「見えんのじゃ、、、老眼でのぅ。。。」(← 例えば90歳とか、そういう年齢だからの言葉遣いではありません。単なる岡山弁です)と言われたことがきっかけで、かれこれ450曲以上は書きためた自分の譜面帳をA4に書き直し始めてからもう数か月。


エクセルで五線紙を作ります。
コードネーム(「C」とか「Am」とか書かれているあれです)が小さくて見えづらい、との声を聞いたので、市販の五線紙は12段あるところ、9段にします。すると段と段の間が広くなるので、文字が大きく書けるのです!(*´▽`*)
ついでにコード進行もチェックしておきます。わりといい加減なコード進行が書かれているものもあるので、この際です。
複数のコード進行が考えられる場合、自分の勉強のためそれも併記しておきます。





誰かに渡すため手持ちの譜面をコピーする時は、コピー機の濃度の設定を「+1」にします。薄いと見えづらいからです。
そして共演者に渡す譜面は、見やすくてきれいなものに限ります。(その場で大慌てで走り書きするとかは別として)
コピーのコピーのコピーとかを平気で渡す人がいますが、あれ、見えないんです
というか、五線すら薄れて何の音なのか読めません。推理すらできません。


亡きボスは自分の生徒さんに「共演者には、弾いていただくんだから読みやすい(字の上手下手ではない)譜面を渡しなさい!」とよく言っていました。
♯か♭かわからん、CかGかわからん、A♭の9thかAの♭9thかわからん、などなどまごついたことのある方も多いでしょう。
だから、場合によりますが、譜面も持ってこず、ステージに上がってから、それが当然であるようにあれやこれや指図する人に対しては、「この人とは二度とゴメン」だと思ってしまうこともあるのです。(場合によりけり、あるいは人によりけりですけどね)


われわれ老化が進みつつあるミュージシャンと共演して譜面を事前に用意する必要がある場合は、これらのことを参考にしてくださると非常に助かります。
そんな譜面をいただくと嬉さのあまり思わずアナタのシアワセを祈ってしまいます
ひとつお年玉でもやろうじゃないか手を出しなさい、となります


ついでですが、亡きボスは極度の近眼、と言うよりも弱視でして、
「譜面はA3に拡大してコピーしといてください」と生徒さんに頼んでました。
そういう時、A3の譜面をピアノ(とくにアップライト)の譜面台に置くと、「ヘニャ~」と力なくお辞儀してしまいます。
そんな時は、片端だけでいいので縦に折れば、アラ不思議、ヘニャ~となることはありませんので、どうぞご安心ください
時々「大きめに拡大コピーしてください」、と言われる方もいらっしゃいますので、参考までに。







先輩とか大先輩と共演されることのある方で、「老化」についてあまりピンとこない方は、以上のことを心に留めてくださると非常に助かります。


ただし、、理想はメモリー(暗譜)ですけども(自戒をこめて




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僕の瞳に小さな太陽

2021年01月17日 | 名曲

【Live Information】


稀代のソング・ライター、エルトン・ジョン。
リリースしたシングルとアルバムの総売り上げ枚数は、実に3億枚にも達しているそうです。
作曲、歌、ピアノ、どれをとっても素晴らしいエルトンが唯一手を染めていないのが、作詞です。
エルトンの音楽生活の大半で歌詞を担当しているのが、デビュー前から苦楽を共にしてきたバーニー・トーピン。
バーニーとエルトンは、ジョン・レノン&ポール・マッカートニーやジェリー・ゴフィン&キャロル・キング、あるいはミック・ジャガー&キース・リチャーズらと並び称される、作詞作曲の黄金バッテリーと言えるでしょう。


バーニーとエルトンは、出会ってすぐに互いの才能を認め合うようになります。また良き友人同士ともなりました。いわば、『盟友』と言える関係だったんですね。
ただエルトンがミュージシャンとして成功し、多忙になるにしたがって、人間関係や音楽制作、価値観のずれなどに疲弊し、ドラッグやアルコールに依存し、蝕まれるようになります。
その結果、1976年に発表したアルバム「蒼い肖像」をひとつの区切りとして、いったんバーニーとのコンビを解消します。



エルトン・ジョン(左)とバーニー・トーピン


それまでにもバーニーは、荒れてゆくエルトンを友人として放ってはおけなかったのでしょう、エルトンへのメッセージを込めているとも思える歌詞をいくつか書いています。
つまり、バーニーの書く歌詞は、「エルトンへの手紙」という意味もあったのかもしれないですね。
コンビを組んだころ、バーニーが量産する歌詞を読んで、ひらめくものや感じるものがあれば片っ端から曲をつけていったエルトンが、バーニーから送られてきた歌詞に何も感じなかったはずはないと思うんですけどね。


「僕の瞳に小さな太陽」の歌詞も、何らかの思いを込めているのかなあ、と思ったりします。
イギリスらしい格調の高さがある、文学的かつ哲学的な香りのするバーニーの歌詞に、ドラマチックなエルトンの曲が実にしっくりと合っています。
ゴスペル風でもあり、ソウル・ミュージックの雰囲気もある、ダイナミックなメロディ。
ホーンとストリングスを効果的に使った壮大なアレンジ。
「この曲を歌いこなせるようになって、ボーカリストとしての自信が出てきた」と自ら述べているだけあって、心を動かさずにはいられなくなる熱のこもった歌唱。
エルトンが書いた数多くの曲の中で、ぼくがとても好きなもののひとつです。





レコーディングは、デイヴィー・ジョンストン、ディー・マレイ、ナイジェル・オルソン、レイ・クーパーからなる、エルトン・ジョン・バンドによるものです。
長年おなじメンバーで録音、演奏を続けている、息ピッタリの黄金メンバーです。(ベースのディー・マレイは1992年に死去)
バック・コーラスにはビーチ・ボーイズのカール・ウィルソンとブルース・ジョンストン、キャプテン&テニールのトニー・テニールが参加していることでも知られています。


「僕の瞳に小さな太陽」は、ジョージ・マイケル(元ワム)とのデュオで1991年に再び発表、全米・全英ともにヒット・チャートの1位となりました。



【歌 詞】

【大 意】
僕は君の闇をこれ以上照らすことができない
僕の写真はみんな色あせ、白黒になってしまった
僕は疲れてしまい、時も僕の前では立ち尽くしているかのよう
人生の途中、僕はここで凍えている

僕が堕ちていくのを救うには手遅れ
僕は君の人生を変えてみた
でも君は僕に会って僕の気持ちを誤解してしまった
そして扉を閉ざしてしまったから
僕はなにも見えなくなくなってしまった

太陽を沈ませないで
自分を探し求めても見えるのは他人だけ
君の残りの人生は自由にすればいい
でも全てを失うのは太陽が沈むようなもの

ロマンティックな台詞が見つからない
でも一度僕をよく見て僕の気持ちを感じてくれ
君への悪意があるなんて想像して僕を捨てないでくれ
僕のこの傷が癒えるには愛が必要なんだ



◆僕の瞳に小さな太陽/Don't Let The Sun Go Down On Me
  ■歌・演奏

    エルトン・ジョン/Elton John
  ■シングル・リリース
    1974年5月20日
  ■作詞
    バーニー・トーピン/Bernie Taupin
  ■作曲
    エルトン・ジョン/Elton John
  ■プロデュース
    ガス・ダッジョン/Gus Dudgeon
  ■録音メンバー
    エルトン・ジョン/Elton John(piano, organ, vocals)
    デイヴィー・ジョンストン/Davey Johnstone(electric-guitar, acoustic-guitar)
    ディー・マレイ/Dee Murray(bass)
    ナイジェル・オルソン/Nigel Olsson(drums)
    レイ・クーパー/Ray Cooper(tambourine, bells)
    デヴィッド・ヘンツェル/David Hentschel (mellotron)
    カール・ウィルソン/Carl Wilson(backing-vocals)
    ブルース・ジョンストン/Bruce Johnston(backing-vocals)
    ビリー・ヒンシ/Billy Hinsche(backing-vocals)
    トニー・テニール/Toni Tennille(backing-vocals)
  ■収録アルバム
    カリブ/Caribou(1974年)    
  ■チャート最高位
   ☆オリジナル・バージョン(エルトン・ジョン)

    1974年週間チャート アメリカ(ビルボード)2位、イギリス16位
    1974年年間チャート アメリカ(ビルボード)78位
   ☆ジョージ・マイケル & エルトン・ジョン バージョン
    1992年週間チャート アメリカ(ビルボード)1位、イギリス1位
    1992年年間チャート アメリカ(ビルボード)26位、イギリス15位










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その姿が無言の教科書

2021年01月12日 | 随想録

                                         山本博之(piano 左)、中務敦彦(sax 右)


【Live Information】


ステージを共にさせていただくこともある立場上、「身内のなあなあ感」とか「仲間内の褒め合いっこ」と受け取られかねないことは書きたくないんですが、、、





やっぱりこの先輩方おふたりの演奏を聴いていると、気持ちが引き締まります。
客席に人がいようがいまいが、拍手があろうがなかろうが、ただひたすらに「自分の音」を磨き続けるだけ。
その静かに燃え続ける「心意気」が、存在感のある音を出せる理由のひとつではなかろうか、と思うのです。
アフターでの音楽談義でも、「あ~そういうことか」という話を聞かせてもらえます。
そんな濃密な時間を過ごして、チャージがこの価格まさにサービス価格
(って言ったら話がイヤラしくなるなあw





ライブ後半は、「ちょっと頼むわ」ということで、シットイン(飛び入り)させていただきました。
そう、いただいた、んですが、、、
セット・リストにはチャーリー・パーカーの超高速曲や、これまた超高速の「A Night in Tunisia」(チュニジアの夜。これはぼくがテンポを設定したのでだれのことも恨めないんですwww)があって、頑張りぬいたわが右手はヘロヘロになりましたので、今日は右手を甘やかそうと、、、いや右手も体の一部なので体全体を甘やかしてやろうと思いますwww




 
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弦の張り替え

2021年01月09日 | Weblog~雑記

【Live Information】


この週末の楽しみのひとつ、コントラバスの弦の張り替え。
ちゃんと手入れしてたのでけっこう長持ちしてたんだけど、弦にえぐれたような小さなキズができているのを見つけてしまいました。
このままではいつ切れるか分からない。。。





コントラバスの弦は太くて長いだけあってテンションも相当かかっているので(2tくらいの負荷がかかっているということです)、弦が切れる時って、「バンッッッ」という、かなりでかい音がするらしい。
ヒヤヒヤしてたけれど、弦も届いたことだし、これで安心


このところずっと「Jazzer」を使っていたので、この弦(スピロコア)を張るのは、かれこれ7~8年ぶりくらい、いやもっとかな。
なんだか初心に戻るような感じです。


 
ピラストロ社「ジャザー」 と トマスティーク社「スピロコア」


あんまりビックリしないタチなんですが、いつ割れるか分からない風船と、いつ切れるか分からない弦だけはいつまでたってもコワい・・・。:;(∩´﹏`∩);:



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リッスン・トゥ・ザ・ミュージック(Listen to the Music)

2021年01月06日 | 名曲

【Live Information】


 カリフォルニア州サンフランシスコ市の南にあるサンノゼ市で生まれた「パッド」(Pud)というバンドは、その名を「ドゥービー・ブラザーズ」と変え、1971年にファースト・アルバム「ドゥービー・ブラザーズ・ファースト」(The Doobie Brothers)でデビューしました。
 しかしアルバム・チャートの最高位は、ビルボードで210位。当時は、サンフランシスコ周辺以外では全くの無名と言っていいバンドでした。


 ファースト・アルバムのリリース後、バンドはマイケル・ホサック(drums)を加え、ジョン・ハートマンとのツイン・ドラムとなりました。このユニークな編成は、のちにドゥービーズのトレード・マークともなります。
 ツイン・ドラム体制となったドゥービーズは、セカンド・アルバム「トゥールーズ・ストリート」の制作に取り掛かりますが、レコーディング途中でベーシストがタイラン・ポーターに替わります。
 その新たなメンバーで録音したのが「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」です。
 「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」は、その「トゥールーズ・ストリート」の1曲目に収められた、ドゥービー・ブラザーズの代表曲のひとつ、というより、ドゥービーズの看板とも言えるロック・ナンバーです。



  
 

 ドゥービーズの魅力のひとつは、タイプの異なるふたりのボーカル兼ギタリストの存在です。
 ロック畑のトム・ジョンストンと、フォーク色の強いパット・シモンズ。
 このふたりのカラーが絶妙に溶け合い、ドゥービーズのサウンドを特色あるものにしています。
 トムが繰り出す切れのいいカッティングで始まる「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」。
 涼やかなパットのギターが、曲にロックでありながらアコースティックな空気を送り込んでいます。
 ツイン・ドラムとベースのリズム隊が生み出すグルーヴは安心感たっぷり。「しっかり大地に根付いている」とでも言ったらいいのか、とにかく強力なリズムです。


 もうひとつのドゥービーズの魅力は、美しいコーラス・ワークです。
 この曲のリード・ヴォーカルはトム。男っぽさが特徴の彼の歌は、ちょっとワイルドで、ちょっとスイート。
 インターリュード部分ではパットがリード・ヴォーカルを取っていますが、ギター同様フォーキーな響きが爽やか。
 バックのコーラスが、これまた西海岸の香りそのまま。肉声の厚みで作り上げる歌声の爽やかさを教えてくれます。


 サンフランシスコ~サンノゼ周辺の夏は、湿度もなく気温も高からずでとても爽やかです。
 太平洋側を走る35号線~グレート・ハイウェイ、ベイエリアを走る101号線。
 軽快なリズムに乗って歌われる「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」は、この海沿いの道を疾走するイメージがある一方、サビでは西部の男が内に秘めているセンチメンタリズムのようなものが伝わってくるような気もするんですね。


 1970年代の黄金時代を支えるメンバーが揃ったドゥービーズがリリースしたシングル「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」は、たちまちチャートを駆け上がります。
 「日の出の勢い」という言葉がありますが、そのとおりの勢いで快進撃を始めるドゥービー・ブラザーズにぴったりの曲、と言ってもいいのではないでしょうか。
 そして一躍人気バンドとなったドゥービーズは、数年後にはイーグルスと並ぶウエスト・コーストの雄として絶大な人気を得ることになるのです。



【歌 詞】


【大 意】
日に日に気分が高まってくるのを感じないかな
みんな用意はできている
幸せな人、悲しむ人
僕たちは演奏しなくてはね

誰もが笑顔になる方法を必要としている
それはそんなに難しいことじゃない
メッセージを受け取って楽しくやろう
今だけは僕に理由を聞かないでくれ

音楽を聴くんだ
音楽を聴くんだ
どんな時も

分かっている 
君は僕の言うことをよく理解している
田舎で一日一緒にいよう
僕らは幸せな気分になるだろう
そして踊ろう 憂鬱を吹き飛ばして

僕が君のことを良く感じたなら
君も僕のことを良く感じるだろう
気分は上々 さあ音楽を奏でよう

音楽を聴くんだ
音楽を聴くんだ
どんな時も

空に浮かぶ城のまわりをゆったりと流れる川のように
群衆は増えていく
幸せな音楽を聴くために
そして僕はそんな音を宙に放つんだ

音楽を聴くんだ
音楽を聴くんだ
どんな時も



◆リッスン・トゥ・ザ・ミュージック/Listen to the Music
  ■歌・演奏
    ドゥービー・ブラザーズ/Doobie Brothers
  ■シングル・リリース
    1972年7月19日
  ■収録アルバム
    トゥールーズ・ストリート/Toulouse Street (1972年)
  ■作詞・作曲
    トム・ジョンストン/Tom Johnsyon
  ■プロデュース
    テッド・テンプルマン/Ted Templeman
  ■録音メンバー
   Doobie Brothers
    トム・ジョンストン/Tom Johnston (guitars, lead-vocals, backing-vocals)
    パット・シモンズ/Pat Simmons (guitars, banjo, lead-vocals, backing-vocals)
    タイラン・ポーター/Tiran Porter (bass, backing-vocals)
    ジョン・ハートマン/John Hartman (drums, tambourine)
    マイケル・ホサック/Michael Hossack (drums)
   Additional Personnel
    ビル・ペイン/Bill Payne (piano)
    テッド・テンプルマン/Ted Templeman (percussion)
  ■チャート最高位
    1972年週間チャート アメリカ(ビルボード)11位、イギリス29位


 


 

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ホワッツ・ゴーイン・オン/愛のゆくえ(What's Going On)

2021年01月02日 | 名曲

【Live Information】


いわずとしれたR&B(リズム&ブルース)、あるいはソウル・ミュージックの名曲、「ホワッツ・ゴーイン・オン」。
日本では、当初「愛のゆくえ」というタイトルで発表されました。
この曲をカヴァーするミュージャンは数知れず。
またR&B系のセッションでは「フィール・ライク・メイキン・ラヴ」などと並んでしばしば演題に取り上げられる定番曲でもあります。
マーヴィン・ゲイは1971年5月に、現在では「不朽の名作」と言われているアルバム「ホワッツ・ゴーイン・オン」を発表します。
このアルバムに先がけて、1971年1月に同名シングル・レコードがリリースされましたが、あっという間に10万枚の初回プレス盤が売り切れてしまったそうです。


ベトナム戦争や公民権運動などで大きく揺れた1960年代は、アポロ11号の月面着陸やビートルズの解散、ド・ゴールの死去などの出来事とともに、混沌の中で終焉に導かれました。
しかしそれらは同時に、新たな時代の幕開けを予感させる空気をも秘めていました。
そういう時代の中で制作されるポップ・ミュージックには、当然のように歌詞に政治的メッセージを込めた作品も多く見られるようになりました。
黒人音楽も例外ではなく、1960年代後半からはエドウィン・スターの「黒い戦争」やジェームス・ブラウン「セイ・イット・ラウド」、テンプテーションズの「ボールズ・オブ・コンフュージョン」などの政治的主張を伴う曲が発表され、支持されていました。


 Marvin Gaye


マーヴィンの弟であるフランキーは、ベトナムからの帰還兵です。
フランキーの語る悲惨な戦場の様子に衝撃を受けたマーヴィンが作った曲、それが「ホワッツ・ゴーイン・オン」だと言われています。
「こんなに多くのものが母さんに涙の雨を降らせ」「仲間が次々と死んでゆく」この状況を、「愛を降り注ぎ」「愛で憎しみに打ち勝つ」世の中にしよう、と優しく、力強く歌っています。
「愛があれば世界はもっと素晴らしくなるんだ」という思いでルイ・アームストロングが歌っている「ホワット・ア・ワンダフル・ワールド」を思い出しますね。


マーヴィンの甘くセクシーな声で歌われる「ホワッツ・ゴーイン・オン」。
パーカッションとリズム・ギターとベースが生み出すリズムはグルーヴィーでありながら、ゆるやかに淡々と流れてゆきます。
スタイリッシュなストリングスとソウルフルなコーラスは、曲にドラマチックな陰影をつけています。
イーライ・フォンテーヌがイントロで聴かせてくれるアルト・サックスが、これがまたクールなんです。
イントロとインターリュード、エンディングで聞かれる声は、「群衆の声」を想起させるものがあります。
その「声」によって世の中が変わってほしいと願っている、ように聞こえるのは考えすぎかな。


マーヴィンの歌うオリジナル・バージョンと並んでぼくが大好きなのは、ダニー・ハサウェイの「ライヴ」(1972年)に収められているバージョンです。


 Donny Hathaway


ダニーの弾くグルーヴィーなエレクトリック・ピアノですぐに気持ちを鷲掴みにされます。
そのダニーの歌は、力強く、優しい。
彼の歌声は「ソウル」そのものです。
この歌声に勇気づけられた人も多いのではないでしょうか。
バンドが繰り出すリズム、これがまさに強力な「グルーヴの波」なんですね。
体が自然に揺れてしまいます。
後半からエンディングに向けてどんどん熱くなる演奏は、感動的ですらあります。


この両方のバージョンに共通しているのは、パーカッションがリズムをより強化していること。
そして盤石ともいえる強力なベーシストが起用されている、ということです。
ベースを弾いているのは、マーヴィン盤がジェームス・ジェマーソン、ダニー盤はウィリー・ウィークス。
ふたりともベーシストの歴史に残るであろう名うてのグルーヴ・マスターです。


「What's Going On」。
「いったい何が起きているんだ?」、という意味です。
曲の背景を知ると、悲壮感すら感じられるタイトルです。
それは今でもあまり変わっていないような気がするんです。
「What's Going On」には、他に「やあ、どうだい」「元気?」というニュアンスもあります。
「やあ元気かい?」という意味の「What's Going On」が、すべての人のあいだで笑顔をもって交わし合える日、それがマーヴィンやダニーが歌に込めた願いの実現する日なのではないでしょうか。



【歌 詞】

【大 意】
母さん
たくさんのできごとがあなたに涙を流させる
兄弟たちよ
大勢の仲間が次々と死んでゆく
だから今ここで愛をもたらす方法を見つけよう

父さん
もうたくさんだ
愛だけが憎しみを克服できるんだ
戦争では解決にならない
だから今ここで愛をもたらす方法を見つけよう

デモ隊、彼らが掲げるスローガン
暴力で痛めつけるのはやめてくれ
話せば分かるがずだ
いったい何が起こってるんだ?
何がどうなっているんだろう?

母さん
みんなが「間違っている」と思っている
けれど僕たちの髪が長いというだけで判断される覚えはないんだよ
だから今ここで愛をもたらす方法を見つけよう



◆ホワッツ・ゴーイン・オン(愛のゆくえ)/What's Going On


  ■作詞・作曲 
    アル・クリーヴランド/Al Cleveland、レナルド・ベンソン/Renaldo Benson、マーヴィン・ゲイ/Mavin Gaye 


 Album「What's Going On」(Marvin Gaye)
  ■歌・演奏
   マーヴィン・ゲイ/Mavin Gaye
  ■プロデュース
   マーヴィン・ゲイ/Mavin Gaye
  ■シングル・リリース
    1971年1月20日
  ■収録アルバム
    What's Going On(1971年)
  ■録音メンバー
    マーヴィン・ゲイ/Mavin Gaye (vocals, piano, box-drum) 
    ジョニー・グリフィス/Johnny Griffith (keyboards)
    アール・ヴァン・ダイク/Earl Van Dyke (keyboards)
    ジョン・メッシーナ/John Messina (guitar)
    ロバート・ホワイト/Robert White (guitar)
    ジェームス・ジェマーソン/James Jamerson (bass)
    チェット・フォレスト/Chet Forest (drums)
    ジャック・アシュフォード/Jack Ashford (percussion)
    エディ・"ボンゴ"・ブラウン/Eddie "Bongo" Brown (percussion)
    イーライ・フォンテーヌ/Eli Fountain (alto-sax)
    デトロイト交響楽団                etc・・・
  ■チャート最高位
    1971年週間シングル・チャート  アメリカ(ビルボード)2位、アメリカ(キャッシュボックス)1位 
    1971年週間R&B/Souチャート   アメリカ(ビルボード)1位
    1971年年間シングル・チャート  アメリカ(ビルボード)21位、アメリカ(キャッシュボックス)22位 
    1971年年間R&B/Souチャート   アメリカ(ビルボード)2位


 Album「Live」(Donny Hathaway)
  ■歌・演奏
    ダニー・ハサウェイ/Donny Hathaway
  ■プロデュース
    アリフ・マーディン/Arif Mardin
  ■収録アルバム
    ライヴ/Live(1972年)
  ■録音メンバー
    ダニー・ハサウェイ/Donny Hathaway (vocals, electric-piano)
    フィル・アップチャーチ/Phil Upchurch (lead-guitar)
    マイク・ハワード/Mike Howard (guitar)
    ウィリー・ウィークス/Willie Weeks (bass)
    フレッド・ホワイト/Fred White (drums)
    アール・デロウエン/Earl DeRouen (conga)
  ■チャート最高位
    1972年週間アルバム・チャート アメリカ(ビルボード)18位
    1972年週間R&Bアルバム・チャート アメリカ(ビルボード)4位





 
 






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明けましておめでとうございます

2021年01月01日 | Weblog~雑記

【Live Information】



今年は丑年。
「ウシ」と言えば、ロック好きならやっぱりこの写真でしょう。


今年は、ぼくの父が亡くなった年齢を越えます。
つまり、父より長生きするってことです。
なんとなく感無量です。
ぼくもいっぱしになったつもりではありますが、自分の中の父の存在感には及ばないなあ。


今年は、自分の中の「おごり」や「うぬぼれ」を少しでもなくしたい。
また、「許す」ということが自然にできるようになりたいです。
そして、ぼくと関わったことで相手が少しでも楽しい気分になるよう(話せて楽しかった、互いに気持ちよく挨拶できた、そんな程度でいいのです)、仏教でいうところの「自利利他」を心がけていきたいですね。


もうひとつ、毎年変わらず思うことですが、少しでもいい音を出せるよう地道に進んでゆきたいと思います。


これらは「今年の目標」というより、自分の生き方の指針のひとつとも言えますね。
なにかとたいへんな昨今ですが、こういうご時勢ですから、自分の頭で考えることをやめないようにするつもりです。
そして、どんなアクシデントがあっても、取り乱さず、カッコをつけて生きていたいな、と思います。



令和3年(2021年)1月1日



今年の初日の出。予報では日の出は7時11分ですが、ここで見られたのは7時15分頃でした。



まだ西の空には丸い月が。一昨夜は満月でした。



西に月、東に初日の出。



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