ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

2013年3月のライブ予定

2013年02月17日 | 演奏スケジュール
                             ♪今秋の倉敷ジャズストリートではちょっとした役割を与えていただくことになりました。詳細は後日!




【Live Information】 


2013年3月


 3月1日(金) 倉敷アヴェニュウ
  ♪東誠太郎(piano)、皆木秀樹(bass)、船越稔(drums)
  【チャージ】500円
  【演奏時間】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 3月15日(金) 岡山ピアノバー
  ♪松本加代子(piano)、皆木秀樹(bass)
  【チャージ】800円
  【演奏時間】21:00~ (2または3回ステージ)


 3月17日(日) 岡山 R-BAR
  ♪宇田川 妙(vocal & piano)、生田興弘(drums)、皆木秀樹(bass)
  
  ※画像は左クリックで拡大します
  【チャージ】前売2500円 当日3000円
  【演奏時間】19:00~


 3月18日(月) 神戸ホリーズ
  ♪渡邉絵理(piano)、麻生優佳(vocal)、青木美江(flute)、皆木秀樹(bass)
  【チャージ】未定
  【演奏時間】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 3月23日(土) 岡山ピアノバー
  ♪足立裕紀(piano)、皆木秀樹(bass)
  【チャージ】800円
  【演奏時間】21:00~ (2または3回ステージ)


 3月24日(日) 倉敷市広江中央公民館
  ♪福安芳成(piano)、皆木秀樹(bass)、熱田昭夫(clarinet)


 3月28日(木) 倉敷アヴェニュウ 
  ♪秋山文緒(piano)、皆木秀樹(bass)、船越稔(drums)
  【チャージ】500円
  【演奏時間】20:00~、21:00~、22:00~ (3回ステージ)


 3月31日(日) 岡山ピアノバー
  ♪中村尚美(bass, piccolo-bass, others)、皆木秀樹(bass, others)
  【チャージ】予約2000円 当日2500円
  【演奏時間】20:00~ (2回ステージ)

 中村尚美 (なかむら なおみ bass)
岡山県笠岡市出身。中・高校で吹奏楽部に所属し、コントラバスを担当。関西外国語大学でも吹奏楽部に所属。在学中にジャズベースを上山崎初美氏に師事。
これまでに数々のCD録音に参加。「Cafe Manouche(カフェ・マヌーシュ)」での2枚のアルバムをはじめ、2006年には、名盤と言われている自己のオリジナルアルバム「うさぎのラビット」を発表。2009年には、主宰する女性のみのバンド「Mon chouchou(モン・シュシュ)」のアルバム「Toute Ma Vie」で、タップダンスやフランス語詞朗読とのコラボレーションを行なった。そのほか国連本部や皇太子ご夫妻の前での演奏をはじめ、TV、ラジオ出演多数。
最近では「The Jazz Lady」(五十嵐はるみvo、小林香織sax、牧山純子vln、宮野寛子pf、中村尚美b、飯塚理恵ds)に参加、今冬のアルバム発売記念2013年東名阪ツアーでは好評を得た。

 皆木秀樹 (みなぎ・ひでき bass) 
♪岡山県倉敷市出身。セカンド・シンプソンのハウスベーシスト。高校時代にドラムを始めるが、まもなく地元ビッグ・バンドへベーシストとして加入、ジャズに出会う。大学時代にウッド・ベースを始める。岡山を拠点に関西方面でも活動。ライヴハウス、ホテルなどのほか各種イベント、メディアなどに出演し、越智順子(vocal)、奥田章三(trumpet)など多くのミュージシャンと共演。ジャズのほかロック、R&B、ファンク、クラシックなどボーダーレスに演奏を続けている。もっとも影響を受けたのはビートルズ。






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情熱のピアニズム

2013年02月03日 | 映画
 
 テレビでプロ野球中継が始まったころのアメリカでは、
「家にいながら野球を見ることができるのなら、もう誰も野球場へなんか行かなくなるだろう」と言われたそうです。
でも実際は、テレビは野球熱の広がりに大きな役割を果たしました。「ベースボールはやっぱり楽しい。だから野球場でもっと楽しんでみたい」と誰もが思ったのです。
 

 映画館で映画を観るのは、今でもけっこうなイベントだったりするんですね。
 ちょっとだけおしゃれして外出。映画の前後にはたいていお茶とか食事とか。観終えたあとウィンドショッピングしてみたり。
 デートの行き先の変わらぬ定番でもありますね。好きな人と一緒に行った映画にどぎついシーンが出てきて、なんとなくドギマギしたのもいい思い出です。


 しかし、映画が「斜陽産業」だと言われるようになって久しいです。
 今では各家庭にDVDデッキがあるのは当たり前。行動半径内にはたいていレンタルDVD店があり、気軽にホームシアターが楽しめる。しかも何度でも繰り返して観られます。
 せっかく料金払って観に行ったのに全くの期待はずれに終わることもあるし。
 でもテレビとは違う迫力、緻密な造り、やっぱり気になる作品は映画館の大きなスクリーンで観たいものなんです。
 

 そんなわけで久しぶりに行ってきたのが、独立系の映画館で公開中の、ジャズファン必見の作品「情熱のピアニズム」です。
 1980~90年代を駆け抜けた稀代のジャズ・ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニの内面に迫ったドキュメンタリー映画です。


 ペトルチアーニはぼくの好きなピアニストでもあります。
 素晴らしい演奏とともに必ず語られてきたのが、彼の持つ骨形成不全症という先天的な障害についてです。
 正直に言って、障害を持ちながらどのような演奏をするのか、ということも興味のひとつだったのですが、初めてペトルチアーニのCDを聴いた時には障害がどうとかいうことはどうでもよくなってしまいました。障害があろうがなかろうが、彼の奏でるサウンドに魅かれた、ということなんです。
 「クリスマス・ドリーム」という曲を聴いた時に思ったのが、「このペトルチアーニという人は、もしかしてとてもユーモアがあって、バイタリティあふれた人ではなかろうか」ということでした。たいへんな障害を背負っていて、なぜこんなに明るくやんちゃな演奏ができるんだろう。



♪ペトルチアーニのファースト・アルバム「ミシェル・ペトルチアーニ」。驚異的なテクニックはもちろんだけど、明るくてユーモアが感じられるサウンドが大好きです。


 その後、ライナー・ノートやなどのいろんな記事を読むにつれ、彼がとても奔放な人生を送ったことを知りました。この「情熱のピアニズム」は、数多くのインタヴューをもとに、そのあたりのことにスポットを当てています。


 演奏シーンは、期待していたよりやや少なめでしたが、強いタッチで弾くと骨折したり、さらには骨折をものともせずステージを全うしたり、あるいはアメリカへ渡るためごく短期間で英語をマスターしたりなど、彼の「努力」や「気合」などを感じさせてくれるエピソードがいくつも知ることができました。


 でもやはり印象に残るのは彼の女性遍歴だったり、気難しい一面があって気ままに生きていたというところでしょう。
 しかしそこから垣間見えるもの、それはミシェル自身が障害を理由にマイナス志向に陥ることはなかったこと、あるいは先天的な資質だったかもしれないけれど、貪欲に人生を謳歌しようとしていた彼自身の価値観ではないでしょうか。
 肉体的ハンディを補ってあまりある成果をあげた彼の原動力は「前向きであること」を改めて教わりました。


 ただ、映画の時間的制約もあるでしょうが、いわばミシェルのスキャンダラスな部分、奔放な生き方に時間の多くが割かれていたので、ぼくが興味があった部分が端折られていた感はありました。
 たとえば「音楽に取り組む時に自分自身をどのようにして追い込んでいったか」とか「壁に当たったときにいかにそれを乗り越えたか」、あるいは「障害があることに対する葛藤の有無、そして葛藤があったとしたら自分とどう戦ったのか」といった部分をもう少し観たかったです。
 ただし、映画の中でミシェル自身によって語られた中には、それらの答えを示唆した言葉がいくつかありましたけどね。


 音楽的なこと以外にもいろんな意味で考えさせられたことの多い、濃い作品だったと思います。
 DVDが出たら買ってもう一度観たいな~(^^)





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