しかしよく降ります。
今日ばかりでなく、明日も雨模様が続きそうな気配です。雷のとどろく音も聞こえる時があったりして、そろそろ梅雨明けなのでしょう。
ぼくの好きなビートルズの曲の中で雨にまつわるものといえば、文字通り「レイン」があげられます。1966年に発表された、ビートルズ13枚目のシングル「ペーパーバック・ライター」のB面に収録されていました。
公式アルバムには収められていませんでしたが、レコードではビートルズ解散後に発表されたオムニバス・アルバム「ヘイ・ジュード」に、CDでは、これもオムニバスの「パスト・マスターズVol.2」に収録されています。
ビートルズ 『ヘイ・ジュード』
梅雨どきのじめじめした鬱陶しさは、まさに日光が恋しくなるほどだけれど、ビートルズは「雨が降ろうが 太陽が輝こうが すべては気の持ちようだよ」と歌っています。なにもこれは天気だけに限ったことではなくて、この曲の作者のジョン・レノンは、「生きていくうえで何が起ころうとも気の持ち方次第なのさ」と言っているのだと思います。
この曲は、アルバム「リヴォルヴァー」のレコーディング・セッションで録音されただけあって、サイケデリックな音作りが印象的です。とくに、テープの逆回転を使った音作り(ビートルズはこの曲で初めてテープの逆回転という手法を使った)が効果をあげています。うねりまくるポールのベースもとても素晴らしいし、ジョンのやや気だるいヴォーカルも雨の鬱陶しさを表しているようです。また、リンゴのスネア・ドラムは、大粒の雨が地面を叩くように降っているところを思い起こさせるかのような、スリリングなものです。
この曲は、「ビートルズの隠れた名曲」と言ってもいい作品でしょう。
久しぶりに記事を更新してみました。まだ本調子でなかったり、いろいろ事情があったりしますが、なんとか不定期にでも更新していければ、と思います。心配してくださった方々には改めてお礼を申し上げたいと思います。
[歌 詞]
[大 意]
雨が降り出すと 皆頭を覆って逃げて行く
まるで雨に濡れると死ぬかのように 皆慌てて走っていく
雨が降り出すと・・・
太陽が照りつけると 慌てて木陰に避難して
涼しい顔でレモネードをすするのさ
太陽が照りつけると・・・
雨が降っても ぼくは平気
太陽が出れば その日はいい天気
雨が降り出したって 別に何か変わる訳じゃない
雨が降り出したって 別に世界が変わる訳じゃない
ぼくの言うことが聞こえるかい
雨が降ろうと 太陽が輝こうと すべては気の持ちようなのさ
雨が降ろうと 太陽が輝こうとね
聞こえるかい ぼくの言うことが聞こえるかい
◆レイン/Rain
■歌・演奏
ビートルズ/Beatles
■シングル・リリース
1966年6月10日(イギリス) 1966年5月30日(アメリカ)
※A面は「ペーパーバック・ライター」
■作詞・作曲
ジョン・レノン & ポール・マッカートニー/John Lennon & Paul McCartney
■プロデュース
ジョージ・マーティン/George Martin
■録音メンバー
☆ビートルズ/Beatles
ジョン・レノン/John Lennon (lead-vocal, backing-vocal, rhythm-guitar)
ポール・マッカートニー/Paul McCartney (backing-vocals, bass)
ジョージ・ハリスン/George Harrison (backing-vocals, lead-guitar)
リンゴ・スター/Ringo Starr (drums, tamb)
■チャート最高位
1966年週間チャート アメリカ(ビルボード)23位
■収録アルバム
ヘイ・ジュード/Hey Jude (1970年)
Beatles『Rain』