ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

春爛漫・・・のはずなんだけど。。。寒さしのぎに金言集でも。

2010年04月18日 | 価値観
△花見にも行けず、満開の桜を横目で見ながら仕事で移動するワタクシ・・・。平日の昼間だというのになんであんなに大勢の人が花見してんの(?_?) まあ、ぼくは人ごみが苦手だから別にいいんだけどね~。写真は運転中、というか信号待ちの時に携帯で撮ったものです。色がちょっとくすんでいるのは写メだからかな?




 年度末からあっという間に時間が経って、早や4月も半ば・・・。
 春も盛りだというのに、なぜか寒波が到来しているみたいで、ニュースなど観ていると横殴りの雪が降っているところもあったみたいですね。エライコッチャ(-д-;)


 土曜日は、朝から太宰治の「走れメロス」を久しぶりに読んで、感動してしまいました。してみるとまだ心はしぼんでいないな。


 仕事では年明けから忙しさが一挙に増しました。
 年度末の異動こそなかったものの、新年度から担当職務が大幅に増えたため、4月からは朝6時には出勤、20時過ぎに家に帰り着くというパターンで、家にいる間はずっとグタ~としている日々が続いています。
 ただし、勤務先はブラック企業なんかではありません。未経験の新しい仕事に早く慣れるために自主的に早出をしているだけなので、その点はご安心くださいませ。自分が停滞すると部署全体の流れがよどんでしまうので、仕事に慣れないぶん早く出勤しているだけのです。スキルの低さをカバーするのは、やはり時間と労力を惜しまないこと、でしょうからね。慣れるまでの辛抱です。でもミスするとどうしても「実は自分は無能なのかも・・・」という恐ろしい考えが頭をよぎるのです。ちょっと心にゆとりがない感じですね。。。
 主治医からは「ハードルを下げてね。成果は1年後とか2年後に出せばいいんだから、ムリは禁物。今はあまり自分を追い込まないように」とクギをトンテンカンテンと刺されました。実際調子下り坂だしな・・・(汗)
 反面、忙しいせいでナチュラル・ハイな部分もあったりするんです。とにかく毎日がアッという間に過ぎていく今日この頃、こんなに月日が経つのが早いとすぐに人生の終わりが来てしまうジャマイカ~ヽ(`Д´)ノ


 とまあそんなこんなで音楽をじっくり聴く間もなく毎日ジタバタしているんですが、先週の水曜から金曜まで研修に参加してまいりました。
 仕事に対する姿勢、いろんな職務の内容についての解説、人権教育、反社会的団体からの不当要求への対応の仕方、心と体のケアなどなどについてレクチャーを受けてきました。
 今まで経験したことのない仕事を担当することで受けるプレッシャーと不安をどう解消するか、が今の自分のテーマなのですが、研修を受けながら「音楽を通じて体で学んできたことを生かすのは今だ!」とも感じているのです。


 前述の「力が足りない部分を補うのは時間と労力」というセリフじゃないですけど、とにかく現場では今の自分の全力を出しきるのみ、です。これはステージに立つ時の信条でした。それも、「つねに101%の力を出す」ことを目標にしてました。お客さんってワガママで評価が厳しいから、同じことをやっていたんでは生き残れないんですね。だから「昨日の自分より少しでもマシなことを・・・」の一念で演奏したものでした。まあ、別に120%の力を出してもいいんですけど、120%はあまりにもキツすぎて・・・(^^;)
 このブログの中で何度も書いているぼくのボス(故・有末佳弘さん)は「ゴチャゴチャ言わんと、最終的には弾いて弾いて弾き倒すしかないんです。音は命がけで出さなあきません」って言ってたなあ。「自分で自分をどれだけ追い込むことができるか、が大事なんや」とも。


 全力で演奏し続けると起こること。自分の経験から。
「101%の演奏」→「お客が喜ぶ」→「お客が喜ぶとまたお店に来てくれる」→「お客が店に来てくれるとお店が喜ぶ」→「お店が喜ぶとまたそのミュージシャンを使ってくれる」→「使ってくれるとミュージシャンは喜ぶ」→「ミュージシャンまたしても全力で演奏」…
という喜びのスパイラルが完成するわけですね。みんなが喜ぶ!なんてハッピーなんだ!(*^^*)
 これはどこの世界でも応用できることだと思っているのですが、どんなもんでしょうか・・・


 演奏するうえでは、ぼくはいつも「初対面でもステージに上がるとファミリーなんだ」という思いを持ってました。別にステージを降りるとソッポを向いててもいいんです。でも、いったんステージにあがると全力で責任のある音を作り上げなければならない、そのためにはもし足りない部分があれば互いに補い合わなければ、ってことなんですよね。そうすると1+1が4にも5にもなります。よく「1+1が2にしかならんようではダメです」とも言われたものでした。


 狭いとこ(面積的なことではなく・・・^^;)で、ちっちゃい気持ちのまま演奏していてもダメなんですよね。
 ぼくのボスが「あの人は自分の一生のボスや」と慕っていのが、関西の誇る名サックス奏者(あのルイ・アームストロングに「素晴らしい!」と言わせたお方です)だった故・津田清さんでした。津田さんは、ぼくの心の師匠でもあり、ぼくとボスが出会うことができたのも津田さんのお陰なのです。その津田さんから教わった言葉があります。今でも鮮明に思い出します。
 「MINAGIなぁ、おまえの県で一番ウマイとか、西日本で一番ウマイとか、そんな小さいこと言うてたらあかんで。相手は世界やぞ、世界!」
 どうせやるなら目標はでっかい方がいいですよね。この言葉がなかったらぼくは「井の中の蛙」のままだったでしょう。


 津田さんから教わったこと、まだいろいろあります。中でも印象に残っているのは、ある日の会話です。
津田「おまえ誰にも文句言わせんぐらいメチャメチャうまくなる自信あるか?」
 ご存知の通り、世の中には先天的に飛び抜けた人種が実在しています。レベルが違うというか、感覚が数段上というか、、、とにかく苦しむ次元がぼくみたいな凡人とは全然違うんですね。こっちが四苦八苦してもこなせない複雑なプレイを涼しい顔でアッサリこなす、曲を作れば、いや作るまでもなく勝手にメロディーがあふれ出してくる、「アホちゃうか(゜д゜;)」みたいなとんでもないアイデアがどんどん湧いてくる・・・、そんなのぼくにはムリです。
MINAGI「いや・・・それは・・・ムリです・・・(汗)」
津田「そやろ?やっぱりそやろ?(ニヤリ)・・・そしたらな、みんなに可愛がられるような人間にならなあかん!」
 津田さんは男気があってヤンチャで、そのうえとてもダンディなお方でしたが、ピシッと一本スジが通っていて、挨拶がまともにできなかったヴォーカルさんをその場で即座にクビにするような、おっかない一面も持ち合わせておりました。
 もちろんこの「可愛がられる」は、ゴマをすったり、コビを売ったり、という意味ではありませんよね。このセリフ、今でもずっと大切にしています。
 あ、もちろんぼくは聖人君子を目指しているわけではないし、時には悪さもするし、欠点だらけです。でもこの「可愛がれるようになれ」という言葉の意味を模索しながら、中身が停滞しないよう、今日も昨日より何かを進化させることができれば、と思って生きています。


 それから、「ギャラはお店から貰うんと違う!お客様から頂くんや」という言葉も身にしみてますね~。今でも「勤務先から給料貰ってるんと違う(まあ、貰ってるんですが)。その先にいる消費者・納税者・市民県民国民の方々に頂いてるのだ」という意識はしっかり持っているつもりです。


 ボス(有末さん)に言われた「MINAGI君はプロなんやから、いつもプロ意識を持っとかなあかんで」の言葉も忘れたくありません。ぼくは自分のレベルと立ち位置から、「自分がプロだなんてそんなおこがましい・・・」と思っていたのですが、ボスはそんな逃げは許してくれませんでした。仮にも料金を払ってわざわざ聴きに来て頂いている人の前で演奏するんですから、対価に見合う責任を要求されたわけです(でも逆にミュージシャンとして認めて貰えた、という喜びも大きかったですね)。
 プロってなんでしょう。もちろんその分野で突き抜けた力を持っていることも大切ですが、やはり自分の仕事に対する責任感が大事なのではないでしょうか。
 ボスは、よく
「女性ヴォーカリストたるもの、歌い終わったあとで、男の客に呼ばれてお酒をゴチソウされて喜んでいるようではダメやな。お客を "自 分 の と こ ま で 来 さ せ て"、『どうか一杯ゴチソウさせて下さい』と頭を下げさせるようにならなあかん」
「ウケるためやったら何でもせなあかん。お客を感動させるのが我々の仕事なんや。ウケへんかったらフトコロからハトでもなんでも出してお客をビックリさせるくらいの気合いがないとあかんわ」
って言ってたなぁ。その心構え、しっかりと受け継いでおりますよ(*’ー’)


 津田さん・有末さんには音楽以前の大切なことをたくさん教わりました。もちろん音楽そのものについても多くのことを学ばせて頂きましたが、音楽ってメロディーやコードやリズムや理論を分かっていればそれでいいってもんじゃないんですよね。
 これらの言葉があるから、音楽以外の分野でもつっかえつっかえながらなんとか今までやってこれたんだと思っています。
 だいぶ長くなったんで、ダイレクトに音楽に通じる「金言」はまたの機会に記事にしてみようと思います(*´∀`*)


 ところで、3月の終わりに「忙中閑あり」で、超久しぶりに動物園に行ってきました。ワンコ専門ブースもあったりしたので、同心、いや違う(十手持たなあかんがな)、童心に返って戯れてまいりました。最後にその時の写真でもどうぞ(^^)/


とっても人懐こかったワンコ。仲良くなりました。結構なお年頃だったみたい。



クジャク。豪華です。なんだか威張ってました(^^;)



わがタイガースの守り神。トラって実は「百獣の王」ライオンより強いんだそうですね。



クマ君。ノソノソしておりました。でも怒らせるとムチャクチャ怖い生き物なのです。



やっぱりゾウさんは動物園の看板ですよね。ゾウを取り囲んでいるのはサルの子孫。



キリンと目が合ったので撮影。首が長いのは早く遠くから敵を見つけてさっさと逃げるため、なんだとか。



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コメント (8)
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