♪左から山木秀夫(drums)、金澤英明(bass)、小島良喜(piano)
【Live Information】
「島耕作」といえば、弘兼憲史作の漫画の主人公。作品内では、「初芝電器」の会長にまでなった名キャラクター。
「島秀之助」といえばセ・リーグ初代審判部長で、プロ野球史にその名をとどめる名審判。
では島英夫ってだれやねん?
じつはこれは、小島良喜、金澤英明、山木秀夫の、いわば「歴戦の勇士」三人が集まったピアノ・トリオの名前なんです。
小島さんは、浜田省吾さんや井上陽水さんが手離そうとしない屈強なピアニスト。もともとブルースやロックのフィールドでは知られた鍵盤奏者で、名サポートの数々で知られていました。のち渡米、ニューオーリンズを拠点に活動するようになってさらに音楽性に磨きがかかったようです。ピアノばかりでなく、ブルージーなオルガンでのプレイも素晴らしいのです。強烈な存在感、遊び心あふれるフレキシブルな演奏、ぼくの大好きな鍵盤奏者のひとりです。
金澤さんは、渡辺貞夫さんや日野皓正さん、中本マリさんなどのバックを務めてきた、日本ジャズ界の重鎮のひとり。骨太で抜群の存在感を誇る金澤さんのベースは多くのミュージシャンから信頼されています。自己のトリオでの活動のほか、巨匠ハンク・ジョーンズ(piano)や、クラシック畑の溝入敬三(contrabass)との共演盤の発表、アレンジャーや指導者としての活動など、領域を超えた活躍を続ける日本のトップ・ベーシストです。
山木さんは、日本を代表するグルーブ・マスターのひとり。卓越した技術、表現力、生み出すグルーブ、流れる歌心、どれをとっても最高峰で、参加した録音数知れず、引く手あまたのファースト・コール・ドラマー。ジャズやフュージョンでの活動はもちろん、ポップスやロック畑でも多くの素晴らしい演奏を残しています。
この三人が結集してライブをする、という情報を耳にしてしまったら、もはやいてもたってもいられません。
というわけで、8月10日、大阪ミスター・ケリーズに行ってまいりました。
そもそもこの三人がライブをすることを知ったのは昨年暮れ。
「食指が動く」という言葉がありますが、以前から小島さん・金澤さんの両名に、これまた凄腕ドラマーの鶴谷智生さんを加えたトリオ「コジカナツル」のアツ~い音にマイっていたぼくとしては、小島・金澤・山木の組み合わせの魅力には食指も中指も親指も動きまくってしまい、即チケットを予約。
そして今年1月28日に、大阪ミスター・ケリーズで、この三人のライブを初めて体験したわけですが、その凄さ素晴らしさに1曲目でノックアウトされてしまいました。
席が、最前列、しかも息を吹きかければ山木さんの睫毛がそよぐくらい近くだったので、とりわけドラムの迫力と素晴らしいグルーブ感をたっぷり楽しむことができたんです。
今まで行ったことのあるライブの中でもとりわけ楽しいものでした。
ですから今回のケリーズでのライブも楽しみでしかたなく、早々に席を予約、指折り数えてその日を待っていたわけです。
ところが、折悪しく発生していた台風11号が、よりによって10日に西日本を直撃、当日朝から午後にかけて交通機関が混乱するというアクシデント。まさに「嵐を呼ぶトリオ」です。(^^;)
ただ、天気は午後には回復したので、喜びいさんで店に向かいました。
ケリーズは満席。店内を歩くのもひと苦労するほどでした。
今回の席は、前から2列目くらい、位置的にはちょうどバンドのセンターくらい。三人の演奏ぶりも間近で見ることができたうえに音のバランスも良かったです。
予定より10分ほど遅れて開演。
1曲目は、「Summer Night」。ミディアム・ファストくらいの小気味よいワルツで、マイナーとメジャーを行き来する美しいナンバー。
その後は「コジカナツル」のオリジナル曲や、小島さんのソロ・アルバムに収録されている小島オリジナルのオン・パレード。
2セット目途中からはボーカリストのSHIHO(Fried Pried)さんが急遽参加。ブルースと、「In a Mellow Tone」を歌ってくれましたが、これまたアニマルな三人に一歩もヒケを取らない、見事なステージぶりでした。もう楽しさ倍増です。
どの曲もアレンジにちょっとしたスパイスが効いているし、次から次へといろんなタイプの曲が登場するので、最後まで引き込まれっぱなしでした。
そして、とにかく演奏がすごい。最後までパワー全開、スーパープレイ続出で、耳はもちろん目も離せません。
よく「ワイルド」なんて形容詞が使われますが、この三人に関しては、アニマルです、アニマル。
しかも豪快なだけじゃない。例えばバラードの時はリリシズム、ロマンティシズム満開。ラテン・リズムはとにかく明るい。三連ノリ、いわゆる6/8の曲はとにかくブルージーで、聴いてるこちらも体が思いっきり粘っこく横に揺れます。「この三人はどんなこともハッピーに変えることができる天才!」とSHIHOさんも言っておられました。
普段まったくお酒を口にしないぼくですが、あんまり楽しすぎたので、なんとビールを頼んでしまいました。そしてたったグラス一杯でハッピーにヨッパラっちゃいました(^^;)
演奏後は金澤さんにご挨拶させていただき、再会を約しつつ堅い握手を交わしたのでした。
いやまったくもって濃くて激しくて楽しすぎた夜でした。
2014年1月。左から2番目は神戸のピアニスト三浦敦子さん。
このコントラバスはミスター・ケリーズの入口に飾ってあるものですが、かつてケリーズにミッドナイトのライブがあったころ、今は亡き大先輩・津田清さんの「弾かせて貰てこい」とのお言葉で、このベースで急遽何曲か参加させて頂いたことがあるのを思い出しました。演奏後、津田さんがニヤリと笑って「まだまだやな」とおっしゃったのもいい思い出です(^^)
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「島耕作」といえば、弘兼憲史作の漫画の主人公。作品内では、「初芝電器」の会長にまでなった名キャラクター。
「島秀之助」といえばセ・リーグ初代審判部長で、プロ野球史にその名をとどめる名審判。
では島英夫ってだれやねん?
じつはこれは、小島良喜、金澤英明、山木秀夫の、いわば「歴戦の勇士」三人が集まったピアノ・トリオの名前なんです。
小島さんは、浜田省吾さんや井上陽水さんが手離そうとしない屈強なピアニスト。もともとブルースやロックのフィールドでは知られた鍵盤奏者で、名サポートの数々で知られていました。のち渡米、ニューオーリンズを拠点に活動するようになってさらに音楽性に磨きがかかったようです。ピアノばかりでなく、ブルージーなオルガンでのプレイも素晴らしいのです。強烈な存在感、遊び心あふれるフレキシブルな演奏、ぼくの大好きな鍵盤奏者のひとりです。
金澤さんは、渡辺貞夫さんや日野皓正さん、中本マリさんなどのバックを務めてきた、日本ジャズ界の重鎮のひとり。骨太で抜群の存在感を誇る金澤さんのベースは多くのミュージシャンから信頼されています。自己のトリオでの活動のほか、巨匠ハンク・ジョーンズ(piano)や、クラシック畑の溝入敬三(contrabass)との共演盤の発表、アレンジャーや指導者としての活動など、領域を超えた活躍を続ける日本のトップ・ベーシストです。
山木さんは、日本を代表するグルーブ・マスターのひとり。卓越した技術、表現力、生み出すグルーブ、流れる歌心、どれをとっても最高峰で、参加した録音数知れず、引く手あまたのファースト・コール・ドラマー。ジャズやフュージョンでの活動はもちろん、ポップスやロック畑でも多くの素晴らしい演奏を残しています。
この三人が結集してライブをする、という情報を耳にしてしまったら、もはやいてもたってもいられません。
というわけで、8月10日、大阪ミスター・ケリーズに行ってまいりました。
そもそもこの三人がライブをすることを知ったのは昨年暮れ。
「食指が動く」という言葉がありますが、以前から小島さん・金澤さんの両名に、これまた凄腕ドラマーの鶴谷智生さんを加えたトリオ「コジカナツル」のアツ~い音にマイっていたぼくとしては、小島・金澤・山木の組み合わせの魅力には食指も中指も親指も動きまくってしまい、即チケットを予約。
そして今年1月28日に、大阪ミスター・ケリーズで、この三人のライブを初めて体験したわけですが、その凄さ素晴らしさに1曲目でノックアウトされてしまいました。
席が、最前列、しかも息を吹きかければ山木さんの睫毛がそよぐくらい近くだったので、とりわけドラムの迫力と素晴らしいグルーブ感をたっぷり楽しむことができたんです。
今まで行ったことのあるライブの中でもとりわけ楽しいものでした。
ですから今回のケリーズでのライブも楽しみでしかたなく、早々に席を予約、指折り数えてその日を待っていたわけです。
ところが、折悪しく発生していた台風11号が、よりによって10日に西日本を直撃、当日朝から午後にかけて交通機関が混乱するというアクシデント。まさに「嵐を呼ぶトリオ」です。(^^;)
ただ、天気は午後には回復したので、喜びいさんで店に向かいました。
ケリーズは満席。店内を歩くのもひと苦労するほどでした。
今回の席は、前から2列目くらい、位置的にはちょうどバンドのセンターくらい。三人の演奏ぶりも間近で見ることができたうえに音のバランスも良かったです。
予定より10分ほど遅れて開演。
1曲目は、「Summer Night」。ミディアム・ファストくらいの小気味よいワルツで、マイナーとメジャーを行き来する美しいナンバー。
その後は「コジカナツル」のオリジナル曲や、小島さんのソロ・アルバムに収録されている小島オリジナルのオン・パレード。
2セット目途中からはボーカリストのSHIHO(Fried Pried)さんが急遽参加。ブルースと、「In a Mellow Tone」を歌ってくれましたが、これまたアニマルな三人に一歩もヒケを取らない、見事なステージぶりでした。もう楽しさ倍増です。
どの曲もアレンジにちょっとしたスパイスが効いているし、次から次へといろんなタイプの曲が登場するので、最後まで引き込まれっぱなしでした。
そして、とにかく演奏がすごい。最後までパワー全開、スーパープレイ続出で、耳はもちろん目も離せません。
よく「ワイルド」なんて形容詞が使われますが、この三人に関しては、アニマルです、アニマル。
しかも豪快なだけじゃない。例えばバラードの時はリリシズム、ロマンティシズム満開。ラテン・リズムはとにかく明るい。三連ノリ、いわゆる6/8の曲はとにかくブルージーで、聴いてるこちらも体が思いっきり粘っこく横に揺れます。「この三人はどんなこともハッピーに変えることができる天才!」とSHIHOさんも言っておられました。
普段まったくお酒を口にしないぼくですが、あんまり楽しすぎたので、なんとビールを頼んでしまいました。そしてたったグラス一杯でハッピーにヨッパラっちゃいました(^^;)
演奏後は金澤さんにご挨拶させていただき、再会を約しつつ堅い握手を交わしたのでした。
いやまったくもって濃くて激しくて楽しすぎた夜でした。
2014年1月。左から2番目は神戸のピアニスト三浦敦子さん。
このコントラバスはミスター・ケリーズの入口に飾ってあるものですが、かつてケリーズにミッドナイトのライブがあったころ、今は亡き大先輩・津田清さんの「弾かせて貰てこい」とのお言葉で、このベースで急遽何曲か参加させて頂いたことがあるのを思い出しました。演奏後、津田さんがニヤリと笑って「まだまだやな」とおっしゃったのもいい思い出です(^^)
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