ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

福盛進也トリオ@岡山城下公会堂

2018年04月08日 | ライブ
【Live Information】


 福盛進也トリオを体感するのは2度目です。
 ツアーで岡山へ来るのを知って、すぐに席を予約しました。
 
 
 


 福盛くんの存在は、今の日本のジャズ・シーンの大きな話題のひとつでしょう。
 自分の音楽を追求、実現するためなんの伝手もないドイツに渡り、ミュンヘンを拠点として道を切り拓いてきた彼は、夢だった「ECMからのCDリリース」を実現させました。日本人としてECMからリーダー作を出したのは、あのマイルス・デイヴィスからも声をかけられた菊地雅章以来2人目の快挙だそうです。





 この夜の出演は、伊藤ゴローデュオ(伊藤ゴローguitar、佐藤浩一piano)と、福盛進也トリオ(福盛進也drums、マテュー・ボルデナーヴsax、ウォルター・ラングpiano)です。
 伊藤ゴローデュオには福盛くんも3曲ゲストとして参加しました。当初は2曲の予定だったそうですが、伊藤さんの「心地よかったから」というたってのリクエストで急遽もう1曲、という嬉しいプレゼントでした。


 


 福盛くんの音楽は、いつも思うことですが、音色とダイナミクスが美しい。
 ウォルターの作る空間を自由に泳ぐマテューと福盛くん。
 あるいは福盛くんの創りだす自由な流れにたゆとうウォルターとマテュー。
 リズムを刻みにかからない福盛くんのドラムはとてもユニーク。とくにシンバル・ワークには、他の追随を許さない、彼にしか出せない味があります。


 


 和と洋、叙情的、かきたてられるイマジネーション、熱を秘めた静、聴く絵画、磨かれる感情・・・
 いろんな感じ方が詰まっていました。
 福盛くんのスティックは絵筆なんじゃなかろうか、と思ったくらい自分の体のいろんな部分が刺激されました。
 それと、何と言っていいのかうまく言葉にできませんが、福盛くんの存在感がより大きくなった気がしました。
 音楽的というよりも、彼のがここ数年に体験してきた出来事の重みが伝わった気がした、というか。。。
 福盛くんは、「ぼくはただ自分を信じてやってきただけですよ」とニコニコ笑っていましたが。


 


 


 今回のツアーは行き先々でソールド・アウトだったようです。
 ツアーの成功、陰ながらですがお祝いを申し上げます。
 今後の福盛くんが創りだす音楽がさらに楽しみになってきました。


 
 福盛進也トリオ「For 2 Akis」



 福盛進也トリオ ライブ
 2018年4月1日(日)
 岡山城下公会堂
 福盛進也トリオ:are
   福盛進也(drums)
   ウォルター・ラング Walter Lang(piano)
   マテュー・ボルデナーヴ Matthieu Bordenave(sax)






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コメント
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