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『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[与党民主党考・78 「物真似小猿・菅直人(自民党になるしかない民主党)」]

2010-06-18 20:57:18 | 保守の一考
☆参院選に向かって、ただでさえ流れの早い政治タームが、更に早くなっている。

 菅政権の、自民党化については、この日本社会で、私が最初に言い出している(つもりだ^^;)。

 たかだか、二日程度の先行に過ぎないが、私が「政治の読み解き」を誤っていない証拠である。

   《[与党民主党考・74 「<はやぶさ>は№1/自作自演の集票錬金術党・民主党」](2010-06-14 22:23:37)》

 <・・・民主党のマニフェスト、何一つとして実行されていない。
  夢のようなことを書いたマニフェスト、何も実現されてない。
  民主党に投票した人は、それについても、特に感情をあらわにすることはない。
  菅内閣になって、マニフェストは、多少は現実的なものになるだろう。
  現実的に可能な、・・・政治的に可能な「自民党の政治公約」と近しいものになるだろう。
  ならば、民主党政権の意味はあるのか?
  こんな凄まじい詐欺はない。・・・>

   《[与党民主党考・75 「相撲界が可哀相/目クソ鼻クソじゃん/菅直人の自民党回帰」](2010-06-15 21:17:01)》

 <・・・菅直人は、まさに、往年の自民党政治家への「一時的成りすまし」を目指している・・・。・・・>

   《[与党民主党考・76 「民主党は二年後に分裂」](2010-06-16 22:39:46)》

 <・・・さて、どうかな? 菅がにわかに自民党的な手法に回帰していくとなると、私は、民主党の左派は徐々に分離していくのではないかとも考えている。・・・>

   ◇

 ・・・私が「与党民主党考・74」を書いた二日後に森永卓郎が言っている。

 <・・・経済アナリストの森永卓郎さんは「普天間基地移設問題のほか、消費税引き上げ、子ども手当、高速道路無料化と民主党のマニフェストの内容と政策がガラッと変わっている」と指摘し、「民主、自民両党の政策が近づいてきている。英国でもそうだが、二大政党政治になると両党の政策は似ていく」と分析する。・・・>

 そして、本日は、石原慎太郎が端的に指摘している。

   《石原知事「菅君ずるい。公約ぱくられちゃった」 (2010/06/18 17:38)》

 <・・・東京都の石原慎太郎知事は18日の定例会見で、次期参院選での民主党の増税案に「『赤信号、みんなで渡れば怖くない』って、自民の言い出したことをかすめて『一緒にやりましょう』とは戦術的。(菅直人首相は)良く言えば巧妙、悪く言えばずるい」と述べた。>

 消費税問題について顕著に現われてきたが、民主党の自民党化は、全てに及ぶだろう。

 私などは腹が立つのだが、おそらく、自民党はそんなに怒っていない。

 「日本がヤバイ」ことを重々承知しているので、小泉進次郎の「自民も、民主も関係ない」と言うセリフに代表されている危機感でやっている。

 谷垣総裁の言う、最近の「超党派で」も同義だ。

 おそらく、自民党としては、次回の衆議院まではどうにも政権を担当できないので、「民主党との連立」を模索しているのだろう。

 私も、それはありだと思う。

 何よりも、民主党には、このまま与党として国政を継続できる力はない。

 「我々に頼るしかない」と自民党は思い、誘い水を送っている気配がある。

 連立を済ましたら、後は自民党のペースだ。

 民主党の顔も立てて、うまくやるだろう。

 だが、肝心の「KY」の民主党が、自分らの力を全く分かっていなくて、この期に及んで、調子いい事ばかりほざいている。

 形だけ自民党を真似してもしょうがないのだが・・・。

 一刻も早く、化けの皮が剥がれて欲しい。

 鳩山が「痴呆」であることが歴然だったのと同じレベルで、私から見たら、民主党には政治遂行能力が皆無であることが分かりきっている。

 すぐに皆さんにも分かると思うので、民主党に投票するつもりの方は、後から、自分の無能を恥じて欲しい。

                                         (2010/06/18)

[映画『アウトレイジ』を観た]

2010-06-18 08:47:11 | 物語の感想
☆面白かった。

 ヤクザカーストの中で、上流の思いつきで翻弄される下層組織に始まり、そのシステム自体が崩壊していく物語。

 そこには、ビートたけしらしい、バイオレンスとおとぼけと間(ま)が厳然とあり、

 観る者は、シェイクスピアとコントが紙一重であることを知る。

   ◇

 あまりにも生々しい「痛い」暴力描写が続き、たけしが自信満々で持っていったカンヌ映画祭では賛否両論が巻き起こり、賞は逸している。

 しかし、私にとってのカンヌとは、D.リンチの『ワイルド・アット・ハート』や小栗康平の『死の棘』、コーエン兄弟らの作品に大賞を与えた映画祭であるが故に、

 『ワイルド・・・』を大喜びで見ていたたけしが、そこに「過激な表現」の「受け方」を、たけし的な臭覚で感じ、それを作品にシンプルに描いたのも分かる。

 あまりにも短絡的な作品への暴力の投影だが、

 暴力描写は、たけしの真骨頂だし、その容赦のない描き方に、私たちが戦慄を感じられるのも、戦略的なテーマ性とは別の、たけしの芸術家としての才能である。

   ◇

 一部に、この作品にはたけし作品のゆっくりとした時間(間(ま))がない、との意見も見受けられる。

 そんなことはない。

 どいつもこいつも「悪(わる)」の世界の、矢継ぎ早な「なんだ、この野郎!」「殺すぞ、お前!」の延々と続く応酬の中で、たけしのアトモスフィアは確かに存在した。

 挙げていくと切りがないが、

 冒頭の会長宅から帰宅していくヤクザたちの黒い車の列と、会長の若頭から叱責を受けて、少し遅れて会長宅を去るたけしらの黒い車を、通りの俯瞰映像で撮っている長回しの映像や、

 所々で不自然に、でも意図的なのは分かる「親」に理不尽を押し付けられる「子」の表情の長い長い、それでもたった数秒の活写、

 たけしが対立ヤクザの親分をサウナに殺しに行く・・・、そのサウナ館内を歩いていく描写、

 たけしの組のナンバー2を残虐に殺した男たちが、遠く風力発電の風車が回る海辺を歩いていくところ、

 エピローグの刑務所の野球風景などなど。

 枚挙に暇がない。

 たけしらしい暴力描写のみの作品だと思うと、たけしらしい「ほのぼのさ(と言ったら語弊があるな^^;)」に彩られた作品でもある。

   ◇

 私が一番、「凄いな!」と思わせられたのは、椎名桔平演じるたけしの組の若頭が、自分のシマで勝手に薬物の売買をしているラーメン屋に追い込みをかけるシーン(ここでも、誰の視点か分からないが、ラーメン屋内部から、そこに向かってくる椎名桔平らの姿が長々と撮られている)。

 先ずは、ラーメン屋の席にどっかと座った椎名桔平が店員に「オヤジを呼べ!」と命じる。

 その待つ間、椎名桔平が何とも言えない笑顔を浮かべているのである。

 な、なんなんだよ、その笑顔は!?

 私には不気味だった。

 総じて、出てくる役者は好演していたが、中でも椎名桔平は良かったね。

   ◇

 映画館を出ると、その暴力の数々に頭が麻痺し、しばらく、体がジンジンしていた。

 こんな麻薬的な感覚を味あわせてくれる作品は、めったにない。

 その感覚は、暴力と言う「負」のものによって誘発されたのだが、悪くない気分なのである。

 なんか、自分の中の「毒」を放出できたかのような気持ちいい感覚であった・・・。

                                         (2010/06/18)