前半は平坦区間が続くものの、
残り45kmを切ってから2級山岳があり、
最後には平均勾配が9%で残り2km地点からは最大19%の激坂区間もある
登坂距離4.1kmの1級山岳アルト・デ・プイグジョレンカがある
山頂フィニッシュのコースで行われた
「ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第9ステージ」のレースレポ/感想。
◆ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第9ステージ (山岳ステージ)
まさかのドュムラン、キター!!
昨日はトラブルだらけで波乱に満ちた一日でしたが、
今日はレース展開が波乱に満ちた一日で、
カチューシャが積極的に牽いてきたメイン集団が、
最後の1級山岳に入ってすぐ逃げ集団を吸収して、
総合有力候補のみに絞られてきた所での、
バルベルデのアタックを皮切りに勝負が始まり、
バルベルデが吸収後にはキンタナがアタックという、
モビスターコンビによる連続アタックでペースが上がり、
一度はフルームが遅れていったものの、
ドュムランが積極的に前に出て何回もアタックしたり、
アルがアタックしたりで集団内で牽制が何回も入り、
結果的に集団のペースが上がり切らなかったため、
マイペース走法でフルームが追いついてきて、
勝負は一度振り出しに戻った状態になって、
残り2kmから始まる急勾配区間に入ったのですが、
再度ドュムランが前に出てアタックして逃げだしたのをきっかけに、
集団内の動きが慌ただしくなり牽制も入ってペースがあまり上がらない中、
一度は遅れたフルームがまさかのハイケイデンスのアタックを立て続けにかまし、
二回目のアタックで一気にホアキン以外を置いていくという…
そこから二人が一回目のフルームのアタックにカウンターで飛び出したマイカをかわし、
先行していた先頭のドュムランに追いついたので、
勝負は三人に絞られた訳なんですが、
ホアキン、フルームが交互にアタックするものの、
引き離すには至らない中、
最後尾からドュムランが、
まさかのスパートをかけ、
見る見るうちに二人を引き離し、
そのまま逃げ切って勝っちゃいましたよ!!
積極的にアタックしてレースを進めて、
最後はフルームにホアキンという、
クライマースペシャリストを振り切って勝つとか…
あなた個人TTスペシャリストですよね!どんだけー!!
これでステージ優勝に加え、
マイヨロホを獲り返したので、
レース後に「総合優勝出来そうですか?」という問いもされてたのですが、
本人は謙遜して「今の僕にはまだ厳しい」的な事言ってたように、
長くて厳しい上りステージでの走りは未知数ですし、
チーム力も他に比べると劣るため、
本人が言うようにまだ厳しい事には変わりませんが、
第11ステージさえ上手く乗り越えれば、
得意の個人TTでライバルからタイム差稼げる事もあり、
本格的に総合優勝が見えてくるので、
何とか第11ステージを乗り越えて欲しいわ…頑張れ!!
そして今日のもう一人の主役と言えばフルームさんですよ!!
遅れた時は「やっぱり厳しいのか…」と思ったのに、
マイペース走法で追いつき、
徐々に前の方に上がってきて、
最後は必殺ハイケイデンスアタックで集団を両断ですよ!
前のブエルタのように後方から選手を追い抜き、
最後にアタックして集団を引き裂く様は、
「黒い死神」にしか見えないぜ!wフルームさんマジぱない!
これで前回失ったタイム差を奪い返したので、
総合優勝へ視界良好になりましたし、
得意の個人TTもあるだけに、
一躍総合優勝最有力になった感じですね。
総合で2位に上がった「小さい陽気なおっさん」こと、
ホアキン`プリート`ロドリゲスはここまで調子が良いのか悪いのか分からなかったけど、
今日の走り見た感じだと調子自体は悪くない事分かりましたので、
練習場所として走ってるためコースを熟知してるらしい、
第11ステージでの大きなタイム差付けて勝ってタイムの貯金を作って
苦手な個人TTを堪え忍んで、
悲願のグランツールでの総合優勝出来るといいな~
逆にここまで絶好調だったチャベスはトップから59秒遅れと、
まさかの大ブレーキで、
これから更に本格的な山岳ステージが続き、
個人TTが得意ではないという事で、
総合優勝にちょっと暗雲立ち込めてきましたし、
第7ステージで素晴らしい走りをしたアルは、
所々でキレのある走りを見せたものの、
勝負所を誤って無駄に力を使って最後は追えなかったように、
若さゆえの経験不足が出た形になりましたし、
アシストとして期待されたランダは良くないみたいですし、
狙えるだけの力はあるものの、
経験値考えるとちょっと難しいのかも。
最後の1級山岳入って攻撃的に動きまくって、
後半失速してしまったモビスターの二人は、
結果的に今日は遅れてしまったものの、
強力なコンビなのは間違いないですし、
個人TTも得意とまでは言えないまでも苦手ではないだけに、
この二人はまだ期待出来ると思うし、
他のチームから見ても怖くて嫌らしい存在だと思う。
と、いろいろ書きましたが、
これはあくまでも期待や予想であって、
まだタイム差は僅差ですし、
大きなタイム差が付く可能性が高い、
鬼山岳ステージの第11ステージに個人TTがあるように、
まだ誰が勝ってもおかしくない混沌とした状態なんで、
これからも楽しみだー!
なおサガンが昨日のバイクと接触落車事故の影響でリタイアしましたし、
昨日見事なステージ勝利を挙げたストゥイフェンは、
レース後に骨折が見つかったらしくスタートしませんでした。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2015第9ステージ結果
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 4h09’55”
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +02”
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +05”
4位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) +16”
5位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +18”
6位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +20”
7位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +28”
8位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ) +31”
9位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール) +33”
10位 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ) +34”
15位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +59”
17位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング) +1’14”
DNS ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
DNS ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)
DNF トーマス・デギャン(ベルギー、IAMサイクリング)
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 35h22’13”
2位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +57”
3位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +59”
4位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ) +1’07”
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) +1’13”
6位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’17”
7位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
8位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +1’18”
9位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1’47”
10位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール) +1’52”
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 71pts
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 70pts
3位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 67pts
マイヨモンターニャ(山岳賞)
1位 オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル) 18pts
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 13pts
3位 ベルトヤン・リンデマン(オランダ、ロットNLユンボ) 13pts
マイヨコンビナーダ(複合賞)
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 6pts
2位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 11pts
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 17pts
チーム総合成績
1位 チームスカイ 106h20’45”
2位 モビスター +6’10”
3位 アスタナ +11’52”
ステージ敢闘賞
オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル)
残り45kmを切ってから2級山岳があり、
最後には平均勾配が9%で残り2km地点からは最大19%の激坂区間もある
登坂距離4.1kmの1級山岳アルト・デ・プイグジョレンカがある
山頂フィニッシュのコースで行われた
「ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第9ステージ」のレースレポ/感想。
◆ブエルタ・ア・エスパーニャ2015 第9ステージ (山岳ステージ)
まさかのドュムラン、キター!!
昨日はトラブルだらけで波乱に満ちた一日でしたが、
今日はレース展開が波乱に満ちた一日で、
カチューシャが積極的に牽いてきたメイン集団が、
最後の1級山岳に入ってすぐ逃げ集団を吸収して、
総合有力候補のみに絞られてきた所での、
バルベルデのアタックを皮切りに勝負が始まり、
バルベルデが吸収後にはキンタナがアタックという、
モビスターコンビによる連続アタックでペースが上がり、
一度はフルームが遅れていったものの、
ドュムランが積極的に前に出て何回もアタックしたり、
アルがアタックしたりで集団内で牽制が何回も入り、
結果的に集団のペースが上がり切らなかったため、
マイペース走法でフルームが追いついてきて、
勝負は一度振り出しに戻った状態になって、
残り2kmから始まる急勾配区間に入ったのですが、
再度ドュムランが前に出てアタックして逃げだしたのをきっかけに、
集団内の動きが慌ただしくなり牽制も入ってペースがあまり上がらない中、
一度は遅れたフルームがまさかのハイケイデンスのアタックを立て続けにかまし、
二回目のアタックで一気にホアキン以外を置いていくという…
そこから二人が一回目のフルームのアタックにカウンターで飛び出したマイカをかわし、
先行していた先頭のドュムランに追いついたので、
勝負は三人に絞られた訳なんですが、
ホアキン、フルームが交互にアタックするものの、
引き離すには至らない中、
最後尾からドュムランが、
まさかのスパートをかけ、
見る見るうちに二人を引き離し、
そのまま逃げ切って勝っちゃいましたよ!!
積極的にアタックしてレースを進めて、
最後はフルームにホアキンという、
クライマースペシャリストを振り切って勝つとか…
あなた個人TTスペシャリストですよね!どんだけー!!
これでステージ優勝に加え、
マイヨロホを獲り返したので、
レース後に「総合優勝出来そうですか?」という問いもされてたのですが、
本人は謙遜して「今の僕にはまだ厳しい」的な事言ってたように、
長くて厳しい上りステージでの走りは未知数ですし、
チーム力も他に比べると劣るため、
本人が言うようにまだ厳しい事には変わりませんが、
第11ステージさえ上手く乗り越えれば、
得意の個人TTでライバルからタイム差稼げる事もあり、
本格的に総合優勝が見えてくるので、
何とか第11ステージを乗り越えて欲しいわ…頑張れ!!
そして今日のもう一人の主役と言えばフルームさんですよ!!
遅れた時は「やっぱり厳しいのか…」と思ったのに、
マイペース走法で追いつき、
徐々に前の方に上がってきて、
最後は必殺ハイケイデンスアタックで集団を両断ですよ!
前のブエルタのように後方から選手を追い抜き、
最後にアタックして集団を引き裂く様は、
「黒い死神」にしか見えないぜ!wフルームさんマジぱない!
これで前回失ったタイム差を奪い返したので、
総合優勝へ視界良好になりましたし、
得意の個人TTもあるだけに、
一躍総合優勝最有力になった感じですね。
総合で2位に上がった「小さい陽気なおっさん」こと、
ホアキン`プリート`ロドリゲスはここまで調子が良いのか悪いのか分からなかったけど、
今日の走り見た感じだと調子自体は悪くない事分かりましたので、
練習場所として走ってるためコースを熟知してるらしい、
第11ステージでの大きなタイム差付けて勝ってタイムの貯金を作って
苦手な個人TTを堪え忍んで、
悲願のグランツールでの総合優勝出来るといいな~
逆にここまで絶好調だったチャベスはトップから59秒遅れと、
まさかの大ブレーキで、
これから更に本格的な山岳ステージが続き、
個人TTが得意ではないという事で、
総合優勝にちょっと暗雲立ち込めてきましたし、
第7ステージで素晴らしい走りをしたアルは、
所々でキレのある走りを見せたものの、
勝負所を誤って無駄に力を使って最後は追えなかったように、
若さゆえの経験不足が出た形になりましたし、
アシストとして期待されたランダは良くないみたいですし、
狙えるだけの力はあるものの、
経験値考えるとちょっと難しいのかも。
最後の1級山岳入って攻撃的に動きまくって、
後半失速してしまったモビスターの二人は、
結果的に今日は遅れてしまったものの、
強力なコンビなのは間違いないですし、
個人TTも得意とまでは言えないまでも苦手ではないだけに、
この二人はまだ期待出来ると思うし、
他のチームから見ても怖くて嫌らしい存在だと思う。
と、いろいろ書きましたが、
これはあくまでも期待や予想であって、
まだタイム差は僅差ですし、
大きなタイム差が付く可能性が高い、
鬼山岳ステージの第11ステージに個人TTがあるように、
まだ誰が勝ってもおかしくない混沌とした状態なんで、
これからも楽しみだー!
なおサガンが昨日のバイクと接触落車事故の影響でリタイアしましたし、
昨日見事なステージ勝利を挙げたストゥイフェンは、
レース後に骨折が見つかったらしくスタートしませんでした。
ブエルタ・ア・エスパーニャ2015第9ステージ結果
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 4h09’55”
2位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +02”
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +05”
4位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) +16”
5位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +18”
6位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター) +20”
7位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +28”
8位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ) +31”
9位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール) +33”
10位 ルイス・マインティーズ(南アフリカ、MTNキュベカ) +34”
15位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +59”
17位 サムエル・サンチェス(スペイン、BMCレーシング) +1’14”
DNS ペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ・サクソ)
DNS ヤスパー・ストゥイフェン(ベルギー、トレックファクトリーレーシング)
DNF トーマス・デギャン(ベルギー、IAMサイクリング)
マイヨロホ(個人総合成績)
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 35h22’13”
2位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +57”
3位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) +59”
4位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、チームスカイ) +1’07”
5位 ファビオ・アル(イタリア、アスタナ) +1’13”
6位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’17”
7位 ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
8位 クリス・フルーム(イギリス、チームスカイ) +1’18”
9位 ラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ・サクソ) +1’47”
10位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、AG2Rラモンディアール) +1’52”
マイヨプントス(ポイント賞)
1位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 71pts
2位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 70pts
3位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 67pts
マイヨモンターニャ(山岳賞)
1位 オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル) 18pts
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 13pts
3位 ベルトヤン・リンデマン(オランダ、ロットNLユンボ) 13pts
マイヨコンビナーダ(複合賞)
1位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・アルペシン) 6pts
2位 エステバン・チャベス(コロンビア、オリカ・グリーンエッジ) 11pts
3位 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 17pts
チーム総合成績
1位 チームスカイ 106h20’45”
2位 モビスター +6’10”
3位 アスタナ +11’52”
ステージ敢闘賞
オマール・フライレ(スペイン、カハルーラル)