◉ 荻の風 (おぎのかぜ)・荻吹く (おぎふく)・ささら荻
荻吹くや燃ゆる浅間の荒れ残り ・・・・・ 太 祗
荻吹くや提灯人を待つ久し ・・・・・ 高浜虚子
風の音や汐に流るる荻の声 ・・・・・ 幸田露伴
「荻の声」は秋の初風が荻の葉に吹いて立てる音を言います。
荻はススキ属で芒(すすき)に似ていますが
株立ちにならず、
長く伸びた地下茎の節々から
茎を1本ずつ出して大きな群落を作ります。
その茎から線形の葉が出て
茎頂に淡紫色の花穂を付け、
やがて銀白色の毛をなびかせます。
葉は柔らかく芒のように手を切ることはありません。
荻は昔から秋を知らせる草として、
細い葉の風にそよぐ音が
和歌や俳句に詠まれています。
* 荻 (三秋)
[ イネ科ススキ属の多年草 ]
一徹の男と暮らす荻の風 ・・・・・ みなみ
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