minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

アルゼンチンのクリスマス

2010年12月16日 | ライブとミュージシャンたち
アルゼンチンのカンポロ一家は夏のクリスマスの飾り付けが終わったようだ。

我が家では息子が『サンタクロースなんていないんだ!』って言い放った保育園の年長さんの時以来、クリスマスツリーを飾る気力を失い(苦笑)、それ以降は飾り付けは一切なし。ケーキと食事だけするようになっていた。夢のかけらもないクリスマス・・・(苦笑)。

ところが、息子はあちらのママの飾り付けを手伝って折り紙でせっせとツリーの飾りを作ったり、書道でパパたちへのプレゼントを書いたり、と楽しそうな模様が写真で送られて来た。ふ~~ん。





ママも息子から書道を習って一生懸命筆を握る姿がなんとも可愛らしい。陶芸アーティストだけあって、作業場で黙々といろんな創作をするママとようやく打ち解けたようでほっと胸をなでおろす。いい感じだね。









さて、今日は池袋立教通り入り口、Apple Jumpでminga3(吉田桂一p)です。先日WOWOWのインタビューはこのApple Jumpで撮影させて頂きました。明日の演奏はクリスマスとはあまり関係ないですが、みんなでワイワイと盛り上がりましょう!ぜひぜひお待ちしておりま~~す。





minga Ardiente!いよいよ3月リリースです。

2010年12月14日 | ライブとミュージシャンたち
minga tour 2010のCDを3月にリリースする事になったので、昨日はジャケットの打ち合わせでKPTMの新居にお邪魔してきました。

Ardiente!というのはスペイン語で「熱い、激しい,情熱的な」という意味だそうで、当初 [minga caliente!]にしようと考えていたら、あちらのパパが「それなら、Ardienteがいいよ!」と命名。しかし、またスペイン語だ(苦笑)。猛暑と熱気をかけた言葉です。

新しくなったビクターマスタリングセンターでバラバラのライブを一つにまとめあげ、まるで1つのコンサートように、しかもライブの臨場感そのままという迫力。お客様の暖かい声援やノリノリの様子も手に取るように・・・。とても良いCDになったと自画自賛。ライナーも今回は自分で書いてしまいましたw。

ツアーをいつも支えて下さる関係者の方々とライブにお越し下さった皆様への感謝を込めて、心より御礼申し上げます。

ビクターのマスタリングセンターも子安にあった大きな工場が閉鎖され、代官山の小さなビルの一隅に。原田さんのマスタリングルームは子安時代と全く変わってませんでしたが(笑)。レコード業界も本当に大変そうです。とりあえず、新しく移転して第一号のマスタリングとなりました。それがどうした、って言われればそれまでですが・・・。

3月20日発売予定ですが、その前にCD発売記念ライブが2月に2つあります。

2011年
2/12(土/昼)吉祥寺サムタイム0422-21-6336
2/19(土)池袋Apple Jump


どうぞお楽しみに!!!









Down to Earth!

2010年12月11日 | ライブとミュージシャンたち
六本木ミッドタウンのTime & Styleでケイ赤城トリオをやるというので聴きに行った。ミッドタウンはすっかりクリスマスイルミネーションが施されていたが、人通りは思ったより少ない。普段、無料で行われるTime&Styleのライブだが、本日はクリスマス特別ライブという事で入場料5000円(オードブル、フリードリンク付)!お客様は結構満員状態だった。いつものお店スタイルは一掃し、グランドピアノを置いてちゃんとしたディナーショーだった。



本田珠也君から「ケイ赤城さんに『カナビスの輪』を教えたら凄い凄い!って練習してたよ。」と伺っていたのでご本人にご挨拶。ケイ赤城さんはロサンゼルス在住なので、すっかり日本語が外人風だw。

「カナビスを昨日も聴いていたところです。」
「ええ?嬉しいです。ぜひいつかお手合わせ願います!」なんて言ってしまったが・・・。


ライブはピアノトリオでケイ赤城さんのほとんどオリジナル。7拍子やら10拍子やらと変拍子が多い。珠也のドラムも杉本さんという若いベースもそれを平気な顔をして演奏している。中でも圧巻だったのが[It could happen ~]。こういうスタンダードを聴くと本当にミュージシャンの凄さがわかる。まるでキースジャレットのトリオを聴いているかのようなぴりぴりと張りつめた緊張感と余裕も感じられ、ただただ脱帽。いやあ、本当にDown to Earth トリオだった。私もいつかこういう地に足のついた演奏がしたいものです。

こんな凄いピアニスト(なんてったって、マイルスバンドにいた人だからなあ)に馴れ馴れしく「いつかお手合わせを」なんて言ってしまって、穴があったら入りたいくらい・・・(汗)。

それにしても、珠也君と競演できる事だけでも幸せな事なんだなあ。と喜びを噛み締めながらトシキとペーパームーンへ。

前回、店主のイッキさんに酷い事を言われてからしばらく足を向けなかったのだが、そろそろ行くか、と対決ムード満点で店へ入る。ぎこちない空気のなか、珠也の凄さをひとしきり語り合って・・・帰る直前にイッキさんが「いやあ、来てくれてよかったよ。」と切り出したので前回の怒りをぶちまけた。

イッキさんも人づてに私たちが怒っている事を知って「また酔っぱらっておれは酷い事をしたらしい・・・」と気にしていたようだ。

「酔っぱらって憶えてないが、そんな事言ってないよ。」「俺ももう老人だからさあ。」などと言い訳していたが、かなり傷ついた事は確かだから。まあ、歳も歳、酔っぱらってから大事な話をした私たちもいけない。これからは気をつけよう。

イッキさんは私たちにとって本当に大切な人だからこそ、歳をとってもらいたくない。いつまでも元気で・・・毒を吐き続けてください(苦笑)。酷い時は真剣に怒りますけどw。

という事で、最後はビルの入り口まで見送ってくれてトシキとハグ。かなり2人ともベロベロだったが、とりあえず和解して満面の笑顔。めでたし、めでたし。

最近、ほかのミュージシャンたちのライブを見る事が増えている。前田優子さんのスペシャルバンドといい、素晴らしいライブに出会う事が多く、大変刺激になっている。みんな頑張っているなあ!じゃあ、自分たちのやりたい音楽は・・・?と再確認できるのが嬉しい。やるべき課題も見えて来る。これからも沢山のアーティストたちを聴きに行って、新たな音楽と出会わなくては!とつくづく思う今日この頃。





芸術に必要なもの?

2010年12月08日 | 映画、本、芝居関係
「レオニー」を観てからずっと気になっていたイサム・ノグチ。彼の事を綴ったドウス昌代著「宿命の越境者」にはまっている。上下巻だったので、まだまだ終わりそうもないけど。じっくりゆっくり読んでいたい、そんな本です。

あの映画で謎だった妹の父は・・・やはり謎のままだった。自分の娘にも父親が誰だったかを話さないまま他界してしまう女性なんて存在するのか?とびっくりする事ばかり。そして、この本を読んでも、好色ダメ男「ヨネ・ノグチ」の印象はますます悪くなるばかりだった(苦笑)。それにしてもこの本をもとに映画が撮られたんだろうな、というくらい本と映画が合致していく。


ノグチが出会った芸術家たちの言葉が実に素敵なのだ。医者の勉強をし、将来「医者になるか、芸術家になるか」と悩んでいるノグチにあの野口英世がきっぱりと「芸術家のほうが偉大だよ。医者は科学者ではない、薬も本当に効くのはキニーネだけだろう。」と「医者にはなるな」と助言する。

フランスに留学時代、尊敬する彫刻家ブランクーシの助手を務めている時、「やっていることに集中しなさい。最初だからこそできるものを大切に。はじめから破棄する試作として、ものを決して作るな。今以上の良いものができると決して思うな。今という瞬間こそを最高のものとせよ。」

また、外国でキャリアを築いて来た友人でもある舞踏家伊藤道郎は「不可能と思われる事にこそ、挑戦していけ!」とイサムを煽る。


厳しい助言と暖かい援助があって芸術家は育って行く。もちろん、挫折を何度も味わい、谷底に突き落とされるような目にあっても、またはいあがって自分の道をひたすら突き進むしかない。素晴らしい芸術家たちはもの凄いコンプレックスと闘って生ききているのだ。


厳しい助言といえば・・・今日はスターラップクラブの会報誌の為にジャズ界のサラブレッド本田珠也にインタビューをしてきたが、彼と話しているときも同じような感覚を味わった。

彼ほど恵まれた環境で育ち、15歳でデビューした音楽家はいないだろう。前途洋々、彼に待ち受けていたものは・・・いばらの道でもあったのだ。貞夫さんや菊池プーさん、そして、父親からの厳しい教えの中でめげそうになりながらも大好きなドラムを叩き続け試行錯誤。いやはや感動もののインタビューだった。息子にも爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ。

コンプレックスが芸術家を大きくさせる最大の要因なのかもしれない、と確信した一日だった。困難を極力避けて歩んで来た私がダメなのもそこにあるのか・・・(汗)。むむむ。








「ノルウェイの森」公開間近!

2010年12月06日 | 映画、本、芝居関係
ノルウェイの」を特別鑑賞。淡々と進行していく村上作品の気品を損ねずに、をよくぞここまで!って感じの美しい映像と展開にすっかり魅了された。

完全な日本映画とばかり思ってましたが、映画監督は日本人ではないんですね。すいません(汗)。それにしても、この監督のこの作品に対する愛情が切々と伝わってきます。

出演者もみんな素晴らしい。特に緑役の水原希子さんのエネルギー溢れるチャーミングな女の子役にはうっとり。彼女も日本人ではなく、アメリカと韓国のハーフだそうですが。アンジョリーナのようなぷっくりした唇が魅力的でちょ~羨ましいw。

物語がとても淡々としているので「レオニー」ほどの衝撃的なストーリーやスピード感はないけど、とにかくどのシーンも全部美しく絵画のよう。これは大きなスクリーンで見たら本当に最高です!!

70年代の学生運動の頃を知っている団塊の世代、そんな時代を全く知らない若者、どちらにもきっと共感される映画なんだろう。これぞまさしく村上春樹マジック。いやはや、日本人もがんばってるな~~!公開は11日から。


そして、今日はトシキの妹が務めている老人福祉介護の介護士さんたちのコーラス指導に行って来た。忙しい中、みんな熱心に集まって歌の練習をする姿はまさしく「天使にラヴソングを!」ですw。

介護士にラヴソングを!!クリスマス会に向けて「Oh! Happy Days!!!」



懐かしの「ザ・キャバレー」

2010年12月04日 | ライブとミュージシャンたち
昨日は甲府桜座で「ザ・キャバレー」というイベントに真鶴バンドで出演。桜座の怪物さんは元ピットインの初代マネジャーであり、デビュー当時の私を山下洋輔パンジャオーケストラのトラに推薦して下さった恩人でもあります。

そして、怪物さんはもともとトロンボーン奏者で当時キャバレーを転々と回っていたそうな。「俺の原点なんだよ、キャバレーは。」

何を隠そう、私も大学生の時に初めてサックスのトラを頼まれて向かった先が鴬谷の「新世紀」というキャバレーのダンスバンドだった。暗い楽屋に通され、その頃女性がそう言ったバンドにいるというのは皆無だったので、バンマスにご挨拶した時に「あれ?あなたは女性ですか?」ってまじまじと聞かれてしまったのだった。

「はい、そうですけど!」なにか?・・・って感じでもじもじしていると、パッと赤いジャケットを渡され、さっそくいきなりステージへ。

「はい、192番!」とバンマスの合図とともにじゃ~~~~ンと演奏が始まる世界。曲名なんて関係なく、ただただひたすら番号のページをめくり、譜面を吹いていくという世界だった。もちろんソロなんてないビッグバンド。番号ですすむ辺りはジョン・ゾーンのMASADAとも似てると言えば似てるが・・・。

このビックバンドが30分やって、休憩中に今度はコンボが30分、それが5回くらい交替であったけど、休憩中に楽屋では・・・・大の男たちがみんなルービックキューブを黙々と・・・・。いやはやカルチャーショック。

そこで1日演奏してもらったギャラはたしか6000円だったかな?大学生のアルバイトとしては楽しいし、チョロいな、と思った初めて音楽で稼いだお金が、今のギャラとたいして変わらないとは・・・(涙)。


その後は私自身はほとんどキャバレーで演奏する仕事はやりませんでしたが、怪物さんたちの年齢のミュージシャンたちはかなりキャバレーで稼いでいた人が多く、テナーの片山広明、アルトの林栄一さんたちなどはキャバレー時代の話をさせたら面白過ぎて一冊の本ができそうです。

そんな時代の懐かしい昭和を再現したい、と怪物さんが桜座で昨年始めた「ザ・キャバレー」。昨年はなんと7日間もぶっ通しで行ったそうですが、今回は2日間。その初日に真鶴さんのバンドとして行ったのであります。

真鶴さんと言えば、林栄一氏の奥様であり、唯一現役のキャバレー歌手。司会から昭和歌謡、ジャズとなんでもこなすパワフルなボーカルです。といっても、キャバレーは軒並み減って行き、今では都内に4、5軒残っているだけだとか・・・。

真鶴さんと林さんと一緒に飲む事はありましたが、真鶴さんの歌とご一緒するのは初めて。本来は林栄一さんがやるところを、またまたトラで喚んでいただきました。

真鶴さんも昔のキャバレーでは相当お稼ぎになったようで、ひと月で●●百万だったとか!それをほとんど毎晩バンドのメンバーを引き連れて飲み歩いてタクシーで全員を家まで送るという大盤振る舞い。「宵越しの銭は一銭も持たない」というちゃきちゃきの江戸っ子というか、大姉御なのだ。

リハーサルも嫌いだから、ほとんどぶっつけ。いきなり当日譜面を見て・・・「いいのよ、適当にやってくれれば。」と軽いノリで言われてしまっても・・・・。予習する時間もなく本当にぶっつけ本番。不安もあったけど、スリル満点で超楽しかったああああ。これぞ昔のキャバレースタイル。

一緒に行ったピアノの久保島さんは
「僕は1度だけピアノのトラでキャバレーに行ったんですが、2日間やるはずが、初日に『あんた、明日は来なくていいよ』って言われてしまって・・・(汗)。」一同爆笑。一体何が起こったんだろう???


最近はめっきり少なくなってしまった、あの猥雑でギラギラした感じのキャバレーがやけに懐かしい。キャバレーを復活させて欲しい!!という方はぜひ年に1度の桜座「キャバレー」へ行ってみてはいかがでしょうか?来年もたぶんやると思います・・・??怪物さん&桜座、最高で~す。








希望の光

2010年12月02日 | ライブとミュージシャンたち
いやはや楽しかったあああああああ~~~。久々のminga。コスマスが沖縄国際マラソン出場の為に今日は欠席でしたが、本田珠也~吉田桂一ラインはお見事。いやはや、日本のジャズ界を背負って立つ素晴らしきジャズメンに乾杯!!!

新しい試みも沢山でき、会場で一緒に盛り上がってくれた皆様にも心から感謝いたします。またmingaが新たな一歩を踏み出しました。

ぜひぜひ来年も暖かく見続けてくださいね!!興奮さめやらず・・・・(写真は一枚も撮り忘れたので、せいちゃんの写真をお借りしました。ぺこり。)