minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

グリーンの日

2010年04月30日 | 健康
2カ所で野草をポリ袋一杯に積み込んで、次はダムのそばの川のほとりへ大移動。利樹と私であわせて11キロくらいになったので、Oちゃんに1キロほど分けてあげる。女の子一人で10キロの野草を集めるのはちょっとハードだ。

「この酵素は1樽(40リットル)が100万円以上の価値があるそうです(酵素研究者に聞いたそうな)。アトピー、切り傷はもちろんのこと、腰痛、風邪、便秘、化粧品としても使える素晴らしいものです(万病のもと)。そして、これは自分の常在菌を混ぜる事で一層効果がでるものなので、自分で作らなくては意味がない。ですから、私たちはみなさんに教えてどんどん自分たちで酵素作りをしていってほしいと思っているんです。」中山さんはえんえんと効果の例をあげていくのだが「新鮮な野草で作るから時間との戦いだ」って聞いていたので早く作業にとりかかりたくてウズウズ・・・(苦笑)。

酵素パワー、全ては自分の肌で実験済み。アトピーに悩む敏感肌で今まで泣く泣く買わされていた高価な化粧品を使わなくてもこれさえあればオッケーになってきたのだから。市販の酵素は全て殺菌加熱されている。本来50度以上の熱が加わると酵素が死んでしまうそうなので、意味がないそうだ。今まで買わされていた3万円の洗顔用酵素は一体・・・・(涙)。

長い長い説明のあと、作業にとりかかる。大きなざるを借りてとってきた野草を川の水でささっとゆすぎ、それからはかりで重さを計る。これをざくざくと大きく刻み、もってきた40リットルの漬け物樽にいれて行くのだが、利樹が担当。私は1キロごとに砂糖をぶち込んで混ぜて行く。

満面の笑顔

意外と上手い包丁さばき

10キロの野草に対し、白砂糖を11キロ。この割合が酵素が長持ちする大切な割合だそうです。最後の1キロの砂糖と発酵させるのを助ける薬で蓋をする。これであとは家へ持ち帰って1日に1,2度さっくりかき混ぜて発酵するのを1週間ほどまってから濾し、海の精という北海道のミネラルたっぷりの昆布から作った海のエキスを混ぜ合わせて完成するのだ。ああ、今から完成が待ち遠しい。



そして中山さんに教えてもらった近くの温泉へ向かう。人里離れたところに大きなゴルフ場付ホテル「妙義グリーンホテル」が現れた。ホテルの入り口には大きな「こまどり姉妹」のショーの宣伝が・・・。20年くらい前にタイムスリップしたかのような感覚に襲われたが今でもディナーショーをやっているらしい。まだ生きていたのか。すごいぞ、こまどり姉妹。

ここのお風呂がまた素晴らしかった。崖にそびえ立っていて、ここから向かい側の妙義山に落ちる夕日を眺めつつ絶景を堪能。大満足でお風呂からでると、急にお腹がすいてきた。しかし、このあたりって食べ物屋なんてなさそうだよね~と不安になりつつも妙義インターのすぐ横に「手打ち」という看板が気になって・・・行ってみると田舎のお屋敷で注文したテンプラ蕎麦も最高だった!大あたり~!

『グリーンボックス』で一泊し、野草酵素をつくって全身みどりだらけになり、最後はグリーンホテル。ちょっと早い「みどりの日」だったけど、帰る頃には真っ赤なまんまるい月が浮かんでいた。美味しい酵素ができますように。

新たなパワーの源になること間違いなしだ。みどり酵素、ばんざ~~~~~い。

中山手作り酵素

手作り酵素初参戦

2010年04月30日 | 家族の日常
群馬県沼田インターを降りると桜が満開。その中に鯉のぼりが1つ、2つ。桜と鯉が共存する地方なのだ。さらに沼田から1時間ほど行くと戸倉。ここが尾瀬ケ原の入り口ふもとになる。ここは沼田より温度が5度くらい低くなる。

スノーボーダーの聖地、戸倉スキー場にまたまたやってきた。もうスキー場は終了していたけど、ところどころに大きな雪の固まりが残っていてやはりヒンヤリしていた。

「グリーンボックス」に到着すると、カメラマンの桑ちゃんのお誕生日という事も重なって16名が大集合。東京は雨だったのに戸倉スキー場はすっかり晴れて・・・野外バーベキューが始まった。

外でワイワイとたき火を囲んでの食事はいつだって最高。とはいえ、まだ雪が残っているスキー場だから寒いのだけど、見上げると雲の合間からまんまるのお月様が・・・ワオ~~~ン!狼男たちの集会だあああ~~!!

翌日は朝7時半に出発。桑ちゃんたちもすっかり山支度。昨日あんなに夜中すぎまで騒いでいたのに、6時くらいにはもう起きだして準備。雪の残る山頂に行ってスノーボードを楽しむらしい。この季節に真っ黒に日焼けしたボーダーたち。彼らは一体いつ寝るのだろうか?というくらい寝る間を惜しみながら滑ったり山に登ったりしている。好きな事を思い切り楽しんで生きている彼らは実に格好いい。


スノーボードや尾瀬トレッキングのガイドをやっているのでぜひ、興味ある方はこちらまで!Hi5

さて、私たちの今回の目的は「酵素作り」。昨年末にMちゃんの手作り酵素を頂いて以来、今まで仕方なくお世話になっていた高級化粧品の数々を使わずに酵素をせっせと顔に塗っていただけでみるみるお肌の調子もよくなり、アトピーもどんどん改善。自分でも作ってみたい!と『春の酵素作り』に友人Oちゃんを誘い、ベテランのMちゃんと参加する事にしたのだ。もちろん、男手も必要、という事で利樹もまあちゃんの旦那様にも参加してもらった。

Mちゃんの作った酵素は「秋の果物、野菜の酵素」だったけど、春は「野草」で作る。中山ファームという農園のおじさんが25年前から始めたということで、彼の指導のもと、春と秋に毎週末にいろいろなところから参加者が来てみんなで酵素を作るというもの。

今回は酵素が評判らしく、参加者が急激に増え、50人も!!高速『妙義インター』での待ち合わせに20台くらい車が大集合し、ぞろぞろと野草を採取する場所へ移動開始。


妙義山のぎざぎざした山を見ながら、小雨が降る中で長靴に雨合羽という出で立ちの50人がゾロゾロと野草摘み開始。『草むしり』って大嫌いでさぼっていたのだが、本当は体にとっても良い事なのだと教わる。しかも、雨が降って濡れている状態は野草の新鮮さを保つ上でとてもいいらしい。できるだけいろいろな野草を入れた方がよい、という事で2カ所での採取となったが、野草の種類もわからないままゴミ袋いっぱいに野草を入れていく作業は意外と楽しく、子供になった気分で夢中で野草取りをしていたらすっかり雨も上がっていた。
ぎざぎざの妙義山

さあ、次は河原に移動し、いよいよ酵素作りだ!(つづく)

パワーの源

2010年04月27日 | 家族の日常
太陽エネルギーで動いている私が最近はまっているものがもう一つ。パワーストーンのアクセサリー。

以前ここでも紹介した事があるが、パワーストーンなんて一つも持っていなかったのに何故か私のオリジナルには石のタイトルが多く(Desert Rose, Golden Calsite, Anmonite Celemony)、それがご縁でパワーストーンを使ったアクセサリーを作るデザイナーの亜紀ちゃんと知り合った。 私にすてきなイアリングを作ってプレゼントしてくれたのがきっかけで、その後息子の安全祈願でターコイズを使ったチョーカーやブレスレットを作っていただいたり、友人の結婚祝いのブレスレットなどを何個もお願いしてきた。 息子も「そのチョーカー格好いいね。」「どこで買ったの?」「交換して!」などとアルゼンチンで大好評なんだよ、と嬉しそう。

「なんで俺のはないのかな?石のネックレスが好きで手作りしていたのは俺なのに・・・(ブツブツ)。」と蚊帳の外だった利樹にも亜紀ちゃんは「永田さんをイメージしたアンモライトのネックレス」を私のピンクアンモライトとお揃いで制作してくれた。


一つ一つ使った石の説明を書いてくれるのも嬉しい。石にはそれぞれ性格や意味があり、元気になれたり気持ちが穏やかになったりするという。アンモナイトは「幸運をもたらす石」ということです。

とにかくステージでこれをつけているとなんだかとても良い事がありそうで・・・確かにお客様も懐かしい人たちが来てくれたり思いがけないハッピーサプライズがあったりするのが面白いな。

亜紀ちゃんは個人で制作しているから大量に作品を出しているわけではない。一つ一つ心を込めて注文者の希望に沿うように作ってくれるのできっと相当疲れるお仕事ではないかと想像できるけど、「みんながそれで幸せになってくれたらいいんです。」って素敵な作品を次々に生み出している。心と体の浄化に一役貢献するという意味では・・・音楽と似ているなあ。 ぜひ彼女の作品をご覧ください。Sold Outとあっても、希望を出せば似たようなものを作ってくれるようです。パワーストーンに乾杯!!

亜紀ちゃんの制作ブログ
クラークスキーラン/石物語 ショップ

太陽エネルギーと女子大生の考察

2010年04月26日 | 家族の日常
昨日はsteveさんとの今年ラストギグ。またまた楽しかったあああ。早くも来年は4月に来るからね、と約束をしてあんドーナツをもらってお別れしました。

そして今日は良いお天気の中、朝から立教へ授業料を支払いに。しかし、行ってみて初めて「授業料が今年から5000円値上がりしました。旦那様のほうは立教OBなので20000円のままですが。」と言われる。う~~~ん、なんだか腑に落ちないがもう高いテキストも買ってしまったし・・・とほほ。入学金も立教大学生は半額でいいのだ。悔しい。でももうここまできてしまったら戻れない・・と無理矢理自分を納得させて支払いを済ませる。

ボーカルの前田さんに1年前に誘われて(彼女はポルトガル講座に通っている)からずっといいな~と思っていた、華の大学生になれたのだ(そこか?)。がんばって続ける事が大事。息子にもさんざんスペイン語の勉強がんばれ!とはっぱかけられているし。気分も春。鼻水はまだ出ているけど・・・晴れていてよかった。つくづく自分のエネルギーは太陽だという事がわかる。晴れの日と雨の日じゃ、やる気がまるで違うもんなあ。今日が雨ジトジトの暗い天気だったら・・・入学諦めていたかも知れない?!

ま、とにかくこれから毎週土曜日、大学生に混じって学食やキャンバスでルンルンしているおばさんがいたら・・・私です。


サムタイム、そして明日はカフェ・クレール

2010年04月24日 | 家族の日常
ようやく晴れたけど、昨日の夜急に寒気がして、背中にホッカイロを貼って早めに就寝。朝起きるとのどが痛い。これはやばいな~、と思いつつ超気功の遠隔治療を受けてからサムタイムへ向かう。千川通りはすっかり葉桜。お花見するような気候じゃなかったので気がついたら葉っぱだけに・・・悔しい。

サムタイムも真剣に聴き入って下さるお客様ばかりで本当にいつも有り難いな~、と感謝。20代で始めた頃は歌とピアノのお店(ここで初めてサックスカルテットで演奏したのは・・・なんと私。あああ古株!!)。ワイワイとお酒を楽しみ、ちょこっと生演奏があるお洒落なバーという雰囲気の中でどっちを向いて演奏していいのやら、と非常にやりにい思いをしたものだが・・・それがすっかり今ではライブハウスになってw。本当にやり続けた甲斐があるというもんだ。

Steveや吉田桂一君と演奏する度に思う事は「いかに自分に忠実に演奏するか」

今までずいぶん無駄な事を沢山やってきて、それもとっても大切な事だけど、この年齢になってくると一音一音をとても大切にしなくては、という気持ちが強くなって来る。

そんな思いで気持ちよくブラジル曲を演奏していたら・・・・つつつ~っと鼻の奥から。やばいナ~!とすすりあげる鼻水。げっげげ、なんでこういう静かな時に限ってでてくるんだああああ(苦笑)。

明日は体調万全、鼻水も止めて頑張ります。西新井カフェ・クレール、Steveさんとの今回ラストギグにお越し下さい!!


国境を超えて・・・

2010年04月23日 | ライブとミュージシャンたち
昨日の飲み会&セッションは朝まで続き・・・音楽は国境を越えて広がり続ける。mingaで南アフリカやサンフランシスコへ行ける日も近いのか?アンソニーからもう一本アルトサックス、そしてソプラニーノサックスまで預かる事になった。まるで楽器屋さん状態!

しばらくサックスから遠ざかっていた彼らもこのセッションで灯がついたみたいだ。Paulは「サンフランシスコに帰ってもSkypeでレッスンしてくれませんか?」「いいですよ。」これからはそんな時代ですw。音楽はこれだから楽しい。

ゲリラライブをやらせていただき、Barrel Houseにも感謝です。

さて、明日は昼のサムタイムはスティーブ入りの豪華なminga。前回Apple Jumpでの華麗なドラミングが忘れられません。そして日曜には西新井カフェ・クレールでもライブがあります!スティーブさんとのラストマッチ。生音を堪能してください。

下の写真は私が大学時代にジャズ研で一緒に演奏してきた歴代ベーシストが偶然にも前回のApple Jumpで一同に介した貴重な写真。
photo by津田啓三郎

アンソニー&ポール

2010年04月22日 | 家族の日常
今日は先週結婚したばかりのアンソニーとサンフランシスコから彼らの結婚パーティの為に来日したポールたちと飲み会をします。

彼らはmingaやMAUの大ファンでもあり、私の可愛い生徒たちでもある。ポールは虚弱体質でよくレッスンの日に風邪ひいて休んでたけどw。アンソニーにはめちゃくちゃな英語でレッスンをやったけど、よくまじめに通ってくれた。そんな彼は今月末に実家の南アフリカへ帰ってしまう。

息子の留学前に自分のサックスを使ってないからと気前よくプレゼントしてくれたり、私にも数々の興味深い音楽関連のCD、DVDなどをくれたり、ビリーバングvlnとの共演も彼のセッティングで実現。ブロッツマンがドイツの飛行場でアルトを忘れた時も彼のサックスを日本公演の間中貸してあげたり・・本当に良い奴です。ああ、そんな素敵なアンソニー。感謝してもしきれないくらいの恩人。本当に帰ってしまうのが寂しいよお。

という事で、池袋バレルハウスで飲み会を開く事に。ついでに一緒にフリーセッションをしちゃおうと思ってます(9時過ぎ)。冷たい雨が降っているけど・・・そんなのへっちゃらだあああああ。よかったら、遊びに来ませんか?楽器持って。

南アフリカでも幸せに!!

高級野菜

2010年04月21日 | 家族の日常
息子は大西洋で魚釣り。中くらいの魚(Pescado)を3匹釣ったらしい。中くらいといっても、あっちの魚は大きいなあ。どうやって食べるんだろう?とちょっと気になる・・・。野菜が食べたいよ!と早くも日本食が懐かしいようなので、今日は誕生日プレゼントにインスタントみそ汁各種、味付け海苔、酢昆布を郵送。ちょっと野菜は無理だな~。し、しかしこれが誕生日プレゼントってまずいかしらん・・・?

野菜といえば、東京でも気候のせいかとても高価。特にキャベツが異様に高い。450円とかで平気で店頭に並んでいる!!誰が買うんだあああ?お好み焼きだったら絶対白菜を使おう、と心に誓う。

昨日もTVでは「今一番旬で安いキャベツを使ったお料理です。」なんてすました顔で司会の女性。
「え~~、全然安くないのにぃ!」と思わず料理番組に突っ込んでしまった。どこかおかしい。高すぎるぞ、春野菜!!

そんな訳で2週間ほどキャベツを買わずに我慢していたが、今日は特売で198円だったので奮発して買ってみた。しかし、春キャベツではなく小粒の冬キャベツ・・・。

献立は小鯛のムニエル(利樹は大のムニエル好きなのだ)にコールスローサラダと新じゃがいもと鶏を使った肉じゃがという意外と質素なメニューだったが、キャベツが固くてイマイチ。安いから美味しくないのか?私の腕が悪いのか?小鯛よりキャベツ1個の値段のほうが高いという信じがたい事実にも納得いかない。庶民のキャベツよ、カムバ~~~~~~ック!!

さらにさらに立教のスペイン語セミナーに通う事にした私はテキストを買いに行ってびっくり。5000円もするテキストなんて!!10円でも安く野菜を買おうとしている貧乏ミュージシャンにとって、かなり苦渋の選択だったが・・・泣く泣く購入。まだ入学金と授業料も払ってないのに・・・大丈夫かしらん。一主婦の立場から日本経済の将来を深刻に憂うのでありました。

CD評が続々と・・・

2010年04月21日 | ライブとミュージシャンたち
[East Village Tales]の書評が先日のJazz Today以降、続々と送られて来たのでちょっと紹介させてください。別に自慢じゃないけどw、結構評判よいので素直に嬉しい。有り難い事ですわ・・・ほんまに。

●CDジャーナル4月号

冒頭でまず聴き手を取り込んでしまう。ビートとパルスが束になりドシドシと踏み込んでいくようなエネルギーが、わすれかけていたジャズの快楽を呼び戻す。フェロン・アクラフの力かもしれないが、早坂,永田、定村史朗vlnのコンビが追い求めていたものに,もう一押し大地の力を注入した結果なのだと思う。NYでの録音ということが、早坂らに火を点けた。乾いたライヴ会場の音がさらに日本のジャズならではの情感のカタチを鮮明にしている気がする。永田のヒラメキの面白さ、早坂の率直な表現力が輝きを増しているのだ。(青木和富)

●CDジャーナル5月号

92年録音の[2.26]で世界デビューを飾った早坂が見せた隙のない作品。アクラフの空間を広げ続けるドラミングは、山下との作品では感じられなかった世界。長年の相棒、永田の鋭角的なベースも一層、角度を増した。オーネット・コールマンが提示した世界を超えて広がる早坂の世界だ。★  (滝口譲司)

●ミュージック・マガジン5月号

早坂はアグレッシヴなリード奏者。夫君のベーシスト永田との双頭四重奏団で臨んだ昨年のNYライヴ。骨太でアフロ風味たっぷりな永田の曲が中心で、ヴァイオリンの定村史朗が一際モダンな味付け役をこなす。70年代を知るドラマー、フェローン・アクラフの存在ゆえか、あるいは場所柄ゆえか、かつてのロフト・ジャズの匂いも漂い、気合い充分。真摯で一途な熱演だ。(点数/8 松尾史朗)

●ドラム&リズムマガジン5月号

日本人ミュージシャンのユニットによる、ニューヨークのアンダーグラウンド・シーンの拠点である、ジョン・ゾーン経営のライヴ・ハウスでのライヴ盤。アクラフのフリーな感覚のハードコア的なドラム・プレイとそれに対応する協力なインピウロヴィゼーション一方でしっかり構築されたテーマを持つ室内楽的なジャズ・ロックの側面があり、この2つのキーワードから60年代~70年代初頭におけるフランク・ザッパのジャズ・ロックおよび、ライヴにはおけるインプロ・シーンを連想してしまった。このユニットにはヴァイオリンも含まれていて、かつてのザッパ・バンドの一員であったジャン・リュック・ポンティと質感が似ているのもその要因かもしれない。基本的にはジャズのユニットだが、ザッパにまでイメージを膨らませてくれる音楽性は希有な存在と言えるだろう。一過性のセッションにはない、意志を持った志向性と強力な演奏力は要注目。(菅沼道昭)



●Jazz Today

仕事の関係で欧米を中心にいろいろな都市を訪れる機会があったが、ニューヨークは格別だった(その次は、ベルリンかな)。とくに70年代と80年代。ピリピリするような緊張感とまさに何かが生み出されてくる瞬間を待つ期待感。何かを生み出そうとする強い意志と必死さ。あの狭いマンハッタン島のしかも“ヴィレッジ”と名付けられたエリア。さまざまなアーチストが集まり、せめぎ合い刺激し合いながら、アイディアがアイディアを連鎖反応的に生み出して行く。

大学卒業を目前に控えた永田利樹も1982年、この街に足を踏み入れ、「再びこの地に立てる仕事に就きたい」(関口義人氏のライナーノート)と思ったのだという。7年後の1989年、ジャズ・ベーシストとなった新婚の永田はサックス奏者の早坂紗知を伴って再びその地に立った。人生の伴侶であり、音楽の同志でもある早坂にジャズ・ミュージシャンとしてのスピリットの原点を共有させたかったのだろう。そして、2009年は20年目の節目の年だった。
7歳からヴァイオリンを始めた定村史朗(写真で見るとボディのないフィンガーボードだけのエレクトリック・ヴァイオリンを演奏しているようだ)は、1984年に渡米、ボストンのバークリー音大でジャズ・ヴァイオリンを学び、NY市立大学芸術学部音楽科を卒業。NYにあって、「ジャズの枠を突き抜けて、現代の感覚により合った新しい 音楽ジャンルを模索している」(自身のサイト)という。彼もまたニューヨークを必要としているアーチストなのだ。
この3人を核に山下洋輔のNYトリオでお馴染みのドラムス、フェローン・アクラフがLocal269でのギグに加わる。フェローンもふたりとは古くからの付き合いという。

しかし、20周年のNYとはいえふたりに感傷に耽っている暇(いとま)はない。 NYのオーディエンスは厳しい耳を持つ。しかも、録音を意図してふたりはNYに“乗り込んで”きたのだ。CD化された演奏は無差別にリスナーの耳に曝(さら)されるのである。その意気込みを示すかのように1曲目から早坂のアルトが激しく咆哮する。永田がアップライトのイタリア製エレクトリック・ベースAlter Egoからヘヴィなサウンドでパターンを繰り出す。2曲目、ユニゾンでテーマを提示したあと、早坂のソプラノと定村のヴァイオリンが激しい鍔(つば)迫り合いを見せる。ダウンタウン・シーンの主、ジョン・ゾーンの牙城The Stoneでのギグから1曲だけ収録された3曲目、ドラムスを除いた3者の冷徹な演奏が緊張感を漲らせて印象的。エフェクターのON/OFFでヴァイオリンが見事な場面の転換をみせる。4者が全力で東欧のトラッドを楽しんだあと、場面は一転日本に移る。日本に思いを馳せたのか。永田のウッドベースがことのほか気持良い。ボウイングが6曲目へと続き、一瞬のワープが夢であったかのような錯覚。最後に早坂と定村のソロをたっぷり聴かせて幕を閉じる。

変幻自在の定村という強い援軍がいたとはいえ、打楽器やギターを外してあえて裸で勝負したふたりの潔さをまず評価したい。彼らの原点となったニューヨークに充分恩返ししたといえるのではないだろうか。なお、CDを通して彼らの思いを共有できるのはわずか500人だそうだ。(稲岡邦弥)



発売元/Bomba RecordのBlg

ウルガ8重自由合奏団

2010年04月20日 | ライブとミュージシャンたち
昨日はウルガの10周年記念イベント初日。オーナーのSさんとはぺーぱーむーんの飲み友達という関係もあって、ライブのやれる店を出そうかと悩んでいる時期に、ぺーぱーむーん一同で「やめておけ!」と止めたのだが・・・・なんと10周年とは。あっぱれです、Sさん!!

林栄一、榎本秀一、吉田隆一というサックス4人にドラマーは石塚俊明(頭脳警察)、藤井信雄、これに國仲勝男、永田利樹b、という総勢8名。

Sさんがメンバーを選抜。彼のわがままでこんなにありえない取り合わせが実現した。夢の狂宴、初顔合わせ。音を出すまで何が起こるかわからない・・・・一触即発?

林栄一さんが寝ずに考えて来た、というメニュー(組み合わせ)で初っぱなは全員から。これが凄かったああああ。まるでオーネットコールマンのプライムタイムのようで・・・とにかく面白かった。2度と実現しそうもない組み合わせだけど、再演を願う声もちらほら・・・???

Sさん、10周年本当におめでとうございます!!!これからも頑張ってくださ~~~い。

Paul&Anthonyたち。