minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

はり100本 竹村文近 著

2006年08月31日 | 映画、本、芝居関係
 フェローンが日本を去る時に渡してくれたこの一冊の本。噂には聞いていたんだけど、山下洋輔氏ご推薦の鍼灸師竹村先生の新書です。すご~く面白かったので一気に読んでしまった。

 大女優のYさんは喘息が彼の治療を受けてから3ヶ月で完治したそうな。治った一言が「喘息から開放されるまで、50年かかったのねえ。」おお、私も喘息から開放されたい!アトピーも、更年期障害も!と読み進むうちにむくむくと竹村先生に御会いしたくなり、山下さんに紹介してもらえるよう、お願いしてみた。

 これまで、小学生の頃から沢山鍼治療をしてきた経験がある私。痛くないけど、効き目も今ひとつ・・・だらだら通うのもおっくうになり自然に足が遠のいていたのだが、この先生の鍼は全く違うのだ。(ってまだ本を読んだだけだけど。)

 30分間の治療の中で100本以上の鍼を体のあちこちにバランスをとりながら打っていく。大小様々な鍼。患者さんの病状によっても使い分け、先生が特注しているいろんな太さの鍼。かなり痛いところもあるそうな。しかも最初は体を壊してから構築する作業なので、いっきに悪いところが吹き出す恐れもあるらしい。根気よく治療する覚悟を持って通院しないとだめらしいけど、確実にその人の甦生力を向上させる。一度先生にかかると、一生通いたくなるらしく、そのために新患者をあまり増やしたくないそうだ。

 予約の電話をかけてみる。「はじめまして。今、大丈夫でしょうか。」「いいえ、忙しいです。」いきなりのっけからてきぱきと明るい声。「あ、あの、山下サンに紹介して頂いた・・・」「はい、山下サンから伺ってますよ。で、予約はいつにしますか?」「●日では?」「そんな後でいいの?」「あ、私の場合、慢性なので・・・」元気のよい声にこちらがしどろもどろ。

 でもなんとか予約に成功。洋輔さんの彼に捧げた「鍼灸師」って曲を演奏した事もあるんでひとつ、お手柔らかに宜しくお願いします、って言っても鍼の痛さとかは変んないか。また行ったら報告しま~す。

秋の味覚と村上春樹

2006年08月29日 | 映画、本、芝居関係
 息子の夏休みも終わったと思ったら、いきなり秋の気配。知人から超ビックサイズの松茸を戴いた。(写真の小さい方が普通サイズね。)

 昨日、すでにばあちゃんと先に食していた息子は「松茸ごはんも焼き松茸も昨日食べたから違う料理にしてくれ。」なんと贅沢な!さっそく土瓶蒸しにして食す。う~ん、美味。食べきれないほどあるので、また明日は松茸ごはんだな。「もういらない。飽きた。」息子よ、次はいつ食べられるかわかんないんだから、この味をしっかり覚えておきなさい。

 近所のスーパーでペーパームーンのMさんに会ったら「村上春樹さんの『村上朝日堂』でさっちゃんの話がでてたよ。」と教えてくれた。さっそく家に戻って検索してみる。
 
 「・・・(略)早坂紗知さんも十代のころ、うちでウェイトレスのアルバイトをしておられました。よく働いたか?うーん、あまり覚えていないです。音楽の道に進まれて正解だったのではないでしょうか。」

 やべっ!使えない大学生だった事がこんなところで暴露されようとは・・・(汗)。しかもこれが本になるらしい。春樹さ~ん、嘘でもいいからもう少し誉めてくださ~い(涙)。

 はい、確かに「音楽の道にしか進めない私」って・・・人はこれを<天職>と呼ぶのだ。(あ、開き直っちゃった。)

村上朝日堂「日本のジャズミュージシャン」

強者達の狂宴/自由音楽

2006年08月28日 | ライブとミュージシャンたち
 3連ちゃんのラストにふさわしい、ピットイン/真夏の狂宴。こんな人たちが集まったら一体どうなっちゃうんだろう。面白そう~~!という単純な発想でこのライブが実現しました。

 楽屋で S姫「なんて濃い人たち!」「Oさんに言われたくないね~。」「私も含めて!」一同、うんうんとうなずく。

 リハーサルの最中にK-bombはS姫にインタビューを始める。「普段、何やってんすか。」「え~、いろんな所で歌っているの。CMとか。」「いや、家にいるとき・・・」「え?普通のとき?・・・洗濯。」「・・・・」おいおい、リハ中だよ。
 K-bombはしずる姫の歌う姿をMingaレコ発ライブat STBで観た時以来「あの人、ただ者じゃないっすね。」と絶賛していたのだ。よかったね。共演できて!今日はいろいろといじられてたけど(笑)。

 二胡の程さんも終始「オモシロイネ。」とニコニコ。1セットを終えて楽屋に入ると「ワタシ、ケッカンキレソウデシタ。コンナノ、ハジメテデス。」え~、脳溢血で倒れないで下さいよ~(汗)。

 コスマスも終始ご機嫌。「あれ?もう終わり?もう1セットやりたいねえ。」いつもだらだらの汗を書く永田利樹とコスマス・カピッツァが「今日は着替えなくてすんじゃったな。」と涼しげな顔でにんまり。

 こういうライブができるっていうのも最高だな。11月の新宿PIT INN 早坂紗知3daysが今からすんごく楽しみになってきた。今日聞逃してしまったあなた、ぜひ11月に来てね。

写真提供:大森ひろすけ

吉祥寺、そして丸沼高原へ。

2006年08月27日 | ライブとミュージシャンたち
 吉祥寺ChaCha House でのアフリカンmingaにお越し下さった皆様、ありがとうございました。初めてのアフリカ人の組み合わせ。(毎回、初顔合わせのメンバーだけど!)ワガンがドゥドゥのツアーで不在の為、アブドゥが紹介してくれたママドゥ・ローがとてもよかった。テテとも気が会ったようだ。ガーナとセネガルでは太鼓の種類もリズムも違うのでいろいろな葛藤が本当はあるんだろうが、平気で一緒に演奏できるところがMingaの良い所か。タンゴ・マエストロのラロもコンテンポラリーダンサーのゆかちゃんも初めての共演だったが、2人とも素晴らしい踊りを披露してくれた。やはり踊りがあってパーカッションがある、というのは基本だとつくづく思う。演奏していない時はつい、踊りに見とれてしまった(汗)。

 へとへとになったまま、我が家に到着し、テテの楽器を積み込んで真夜中に尾瀬(丸沼高原)へと向かうとそこはいつもの尾瀬片品村よりさらに奥深く入った標高2000mの神秘な世界が目の前に・・・。
 もう朝の4時を過ぎていたが、うっすらと朝霧のけむる湖畔のほとりに流木が何本もつきささっていて『エ~?こんなすてきな場所がまだ尾瀬にはあるの、尾瀬恐るべし!』と感動しながら「環湖荘」というホテルに到着。冬には雪で入れなくなる場所なので、夏は殆ど予約で常に満室らしい。気持ちのよい天然温泉も嬉しい。尾瀬初心者の私たちにはまだまだ知らない秘境がたくさんあるんだな。

 ここ丸沼高原で毎年「エクストラ」というアスリートたちの大きな大会が行われている。世界中のアスリートたちが参加して、トライアスロンやトレッキングの速さを競う。私たちはそのトライアスロンの表彰式&バーベキューのイベントで演奏する為に駆けつけたのだ。ギターの竹中君も電車で当日の4時くらいに合流。ホテルの部屋でテテと4人で軽いお座敷リハーサル。これまた初顔合わせなのに、気持ちよいグループ感。超売れっ子の竹中君ともこんな場所で演奏できて本当にラッキーだわ。

 こんないいところだったら、もっとゆっくりしたかったな~。来年は2泊3日で準備万端、ゆっくりのんびり来るぞ~。と心に誓い、演奏後またまた東京へとんぼ帰り。明日(今日)はピットインでおおたかさんたちとの夏祭りだ!幸せなくらい毎日が充実。しかし、一日が48時間あったような日だった・・・。しかし、欲張りな私は温泉に一日に3回も入ったからちょっとふにゃふにゃ。

 

いよいよ明日は

2006年08月24日 | ライブとミュージシャンたち
 吉祥寺ChaCha Houseでアフリカンミンガの日。コスマス・カピッツァperが参戦できないのがちょっと淋しいけど、ま、その分明るいアブドゥやウィンチェスター・ニー・テテperもいるんで大丈夫だな。きっと。

 アブドゥ・バイファル(dance,vo,djembe)はセネガル舞踏団にいたエリートだけど、彼に踊って、と言ってもなかなか踊ってくれない。私も昔は自分を出し惜しみする時期があった。若い時ってそういうつっぱった考えをするんです、ハイ(苦笑)。でも明日はアルゼンチンタンゴのマエストロやHipHop&コンテンポラリーダンスの可愛い女の子が踊りに来てくれるので、自然の流れでアブドゥも刺激され、踊り出すに違いない(とよんでいる)。そうなれば面白いなあ。今からドキドキワクワク。

 もちろん、プロでないあなたも踊りたくなればぜひ踊ってくださいね。待ってま~す。

久々にペーパームーン

2006年08月23日 | ライブとミュージシャンたち
 今月はめっちゃ忙しかったので飲みに行く暇がなかったが、「ペーパームーンで会いませんか」という友人の誘いもあったので、ペーパームーンに顔出した。

 利樹が買ったばかりのPCで焼いたばかりのフェローンとの岡山ライブのDVDを渡す。さっそくかけると、いきなり一樹さんはニコニコ。フェローンのドラムが素晴らしい,素晴らしいの連発。その昔、NYのKnitting Factoryで自分のバンド(NY版Stir Up!)にフェローンが参加して行ったライブのビデオをみせたとき以来、フェローンの素晴らしさはわかっていたけど、今回また一段と素晴らしいとべた褒め。昨年よりトリオの状態もぐんと良くなっているのがわかる。

「岡山のお客さんたち、幸運だよな~。こんなもの聴いちゃったらあと、大変だけどね。」と自分がその昔、ハチで山下洋輔トリオに出会い、森山さんのドラムにノックアウトされた事を延々と話し出す。

 フェローンもNYに帰ってすぐに、彼の特集番組(ラジオ)に出演した際、私たちと作ったアルバム3枚をかけてくれたそうな。嬉しいな。岡山で習った「よいとこら、よいとこら」も振り付で娘に教えているらしい(苦笑)。

 ピンガを3杯もおかわりして、2時間以上の演奏を聞き終わると、また最初に戻し始めたのであわてて帰った。今宵も満足。あ、私を誘った友達は、そういえばこなかった・・・。

Live at DUG ~大型新人登場!

2006年08月21日 | ライブとミュージシャンたち
 ピアノの黒田京子さんが突発性難聴の為に急遽代理を探したところ、期待の新人、神村晃司君がやってくれる事になった。彼とはまだ1回、そう、あの獏原人村で一緒に朝演奏しただけなのだが(苦笑)、リズム感もしっかりしていて、キーボードを操り、ブラジル音楽大好きという、新澤君の弟分っていう感じ。

 リハーサルもなしに当日のサウンドチェックだけでMINGAのオリジナルを次々にやらせてしまった。でも平然としかも堂々と弾いてお客さんもDUGの中平さんも大満足。期待の新人が登場だ!まだ27歳。そうだ、ギターの和泉君と同じくらいか。

 恐るべし、若者達。息子の年齢に近い彼らと一緒に演奏できるのは本当に嬉しい事。音楽は世代も関係ないから素敵だな。

 ひとつ残念な事は中平さんも70歳という高齢のため、DUGのライブを12月で終了、ここのお店は違う方に引き渡してしまうそうだ。要するに私たちの出演は今日で最後。という事で名残惜しいのですが、ここに飾ってあるマイルス・デイビスの原画の前で記念撮影。喫茶店DUGの方は息子さんが引き継ぐそうです。いろいろとお世話になりました。

学習する息子と学習しない母

2006年08月20日 | 家族の日常
 「髪の毛、学校始まる前に切りなさい。」「マジむかつく・・・。」息子は聞く耳を持たない。絶対に前髪切ってやるぞ、と意気込む私。麻雀やって酎ハイ飲んでいる恐ろしい中学一年・・・でも本当はいい子なのになあ。ようやく宿題も終わりかけたようだ。何も手伝ってあげられないけど、よく一人で学習している、と感心。

 去年のフェローンとのツアーで大阪門真市の健康ランド「門真の湯」でご機嫌なお風呂に浸かって、欲張りな私は全てのお風呂の施設はチェックしないと損!と思い、塩サウナにうっかり入ってしまった。翌日からアトピー体質の私は体じゅうが腫れてかゆみも取れず・・・1ヶ月ほど病院に通う、ひどい目にあったので、もう2度と塩サウナには入るまい、と心に決めていたのに・・・。

 フェローンも去年の「門真の湯」が忘れられなかったようで「サチ、スパへ行こうよ!」とツアーで何度も言われた。ちょうど狭山市のそば藍の奥さんが近くの温泉に行きましょう、と言って下さったので真夜中にみんなで出かけて行った。

 大阪はこの手の温泉がめちゃめちゃ多い。お風呂好きの私にはとっても有り難い。そして、ここでも塩サウナが・・・。さすがにあほな私でも塩サウナには見向きもせず、他のお風呂にちょこちょこと浸かる。ここはなんだろう?ざっぶ~ん、と入ると「岩塩の湯」だった。ちょっと体がぴりぴり。「これってお塩のお湯なんだあ?」なんて暢気に指についたお湯をなめると確かにしょっぱい。しかしその時は気がつかなんだ。これも塩サウナと一緒だったなんて。

 2日後くらいから全身がかゆい。おかしいな~ってよくよく考えたら、あのお塩のお風呂しかないじゃん。ちょうど一年前と同じ事をやってしまったのだ。塩サウナも岩塩湯もだめなんだ~(涙)。なんで、私って学習しないんだろう・・・。とほほ。
 

柑橘系って・・

2006年08月19日 | 家族の日常
 謙虚さ、って大事だとつくづく思う。カルメンマキさんと2夜連続横浜ライブをやってみて本当に歌い手の凄さを痛感。そして常に音楽に対して謙虚なのだ。良い音楽家たちは誰もがそうだと思うが、マキさんも幾つになっても自分の可能性をとことんまで追求するタイプの人間だ。とても真面目に、破壊、構築を試みる。生き方がジャズそのもの。今日も素晴らしいライブになりました。お越し下さった方々からもエネルギーを沢山もらえました!感謝。

 今日はライブの前に楽器を修理してもらいに石森管楽器へ行った。旅の最後でまたまた車からバッタ~ンとケースごとサックスを倒すというアクシデントに見舞われていたのだ。とりあえず、勢いだけなら多少壊れていても音は出るけど、今日のドルフィーは生音でやりたいので、微妙な音のニュアンスまでコントロールしたい。時間をなんとか作ってようやく修理に行けたのだ。

「母ちゃん、俺もついて行きたい。」と遼介がめずらしく私と楽器屋へ。小さな頃は無理矢理つきあわせていたけど、自分から行きたいなんて・・・!修理のT氏や楽器屋さんの人たちに「息子を宜しくお願いします。」と親ばか丸出しのご挨拶。行き帰りの車中でもパスコアールを聴いたり、サックスのメンテナンスの大切さについて語ってしまった。

 しかし何て言ったって、お年頃の息子。サックスや音楽よりも一番の興味はきっと他にあるに違いない。ギャツビーのデオドラント、クリアーオーシャンとなんたらミントを使い分ける毎日だ。いつになったら、その長い前髪切るのよ?と言い続けている夏休み。出がけに私も息子の真似してオーデコロンをつけてみた。「母ちゃんのオーデコロンは柑橘系よ。」「ふ~ん、だったら汗の匂いでも同じなんじゃない?」