minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

祝30周年記念ライブ@ぺーぱーむーん

2013年01月27日 | ライブとミュージシャンたち
って大々的に書いたら、絶対ぺーぱーむーんのいっきさんは怒るだろうなあ(苦笑)。30年を強調したくないんだ、って言いそうですw。でも、本当にこのお店のお蔭で今の私たち(永田利樹b)がおりますので、敢えて書かせていただきます。許してね、いっきさん。

丸井の裏側にある雑居ビルの4階にカウンターだけのジャズバー「ぺーぱーむーん」がある。インターネットで探しても殆どわからない隠れ家的ジャズのお店。立教大学の学生だった永田利樹が大学卒業間近でジャズ研の友人たちと訪れたのがぺーぱーむーんを池袋に移して間もない頃だったらしい。

「学生?団体でくるなよ。うちは狭いんだから。」そんなつっぱった頑固おやじだったいっきさん。それでもトシキが「卒業後はプロのジャズベーシストになりたい」と言ったのがきっかけで「じゃあ、ここで演奏してみれば?」「よっしゃ。」

無理矢理、入り口の一畳分もないようなスペースでライブをすることに。始めの頃は投げ銭で実験的にライブを行うようになったらしい。半年ほど経って、その頃一緒にバンド活動を始めた私もトシキに誘われてDUOを生まれて初めてやることに・・・。

いっきさんは何もわからないままの若い私のようなサックスを非常に面白がってくれ、その後は朝のピットインにも毎回聴きに来てくれるようになった。その度にいろいろとアドバイスを受けた。思った事をずばっと言いきってしまう性格だから、ライブ後に何人もいっきさんと喧嘩になってしまう事がしばしば。でも新しいNYの若手のCDやレコードも沢山仕入れていたので、ぺーぱーむーんでいろいろな音楽を聴く事もでき、本当に私たちにとってなくてはならない店(人)だったのだ。

ヨーロッパやNYから来日したミュージシャンたちと出会い、じゃあ、ちょっと音出してみる?とぺーぱーむーんに連れて行ってそのままライブをやってしまったり・・・。場所を提供してくれる事が本当に有り難かったし、いっきさんが大喜びで演奏後にお酒をご馳走してくれることもしばしば。最初にハンス・ライヒエルと出会って、ヨーロッパツアーに喚んでくれた時も「絶対に行くべきだよ!ジャズは出会いだからね。」と私たちの背中を押してくれたのもいっきさん。

NYから来た若手のミュージシャンたちもぺーぱーむーんで自分のレコードなどがあるとびっくりして感激!ぺーぱーむーんの壁にはそんな海外から来たミュージシャンたちの落書きのようなサインが沢山ある。それくらいコアな店だった。最近は古いレコードをよくかける店になっているけどw。

という事で、私たちの原点ともいうぺーぱーむーんで31日、TReS/トレス(永田利樹b、早坂紗知、RIO)でライブいたします。お時間がある方はぜひ遊びにいらしてください。コアな池袋の老舗ジャズバーを体験したいかたもぜひ!!!

幸せな音楽三昧

2013年01月27日 | ライブとミュージシャンたち
今日は吉祥寺サムタイムでminga3のライブ。寒い中お越し下さってありがとうございました。

お昼から吉田桂一p君のピアノはハイテンション。私たちも彼のプレイから元気を頂きました。本当に素晴らしいピアニストだな~~~。

何故か東北からのお客様たちが沢山いらしてくださって、温かい雰囲気の中で楽しく演奏できた事に心から感謝いたします。昨日のあうるすぽっとではまだまだイマイチだったPiazzollaのEscualoも今日はトリオでしたが、ばっちり。ようやくここからがスタートだ。数を重ねてどんどん面白い鮫にしたいと思います。宜しくおつきあいのほどを。

そして、家に戻ってからもう一度今度は渋谷クラシックスへ向かった。

フリーインプロのJoe Macpheeさんというサックスのライブを聴きに。Joeさんは74歳(?)くらいの筋金入りのフリーサックス&トランペットプレイヤー。今回はアルトを貸して欲しいと話がきたので、セカンド楽器をお貸しした。

いや~~~、素晴らしかったです。特にドラムのポールニールセンラブがまとめ役としてとても素晴らしかった。八木さんも相変わらずパワフルで美しくて・・・・。ラストのJoeさんのテナーも美しかったなあ。もともとはトランペット(リーモーガン)を目指していたのだが、40歳くらいからサックスも独学で吹くようになったとか。アイラーが好きだそうな。本当にテナーがむせぶように吠えていた。ばんざ~~~い!音楽ってこれだから止められないよね。

Tombo in 7/4の秘密

2013年01月26日 | ライブとミュージシャンたち
今日は寒い中、池袋あうるすぽっとにお越し下さった皆様、本当にありがとうございました。

めちゃくちゃ楽しい2日間のイベント。初日の24日は大口純一郎pさんの息子さん(大口俊輔)との親子DUOに始まり、守屋純子pさんの硬派スタンダードジャズを堪能し、本日は昭和歌謡ジャズから始まって、松田美緒さんの素晴らしいWorld Musicの世界に引き込まれ・・・最後は怒濤のMinga5。実に濃い内容だったな~~~。いろいろな音楽がごった煮のように並んで・・・これでこそジャズ。

そしてジャズの醍醐味は「出会い」と常々思うのだけど、こういうイベントで思いがけない素晴らしいアーティストたちと出会って、交流できたのが一番嬉しかった。

初対面の松田美緒ちゃんと渡部亮perさんにお願いして、最後の曲を「Tombo in 7/4」にし、いきなり参加してもらう事に。リハーサルもなしで。でもみんなブラジル大好きだからこの曲は知ってるよね・・・

美緒ちゃん曰く「ああ、ウーゴの曲ね!」
「え?アイアートモレイラの曲でしょ?」
「本当はウーゴ(ファトルーソ)の曲なのに、アイアートに盗られちゃったんだって。ウーゴの前ではこの曲はタブーなの。」

意外な事実を聴いてびっくりw。そういえば、7拍子がでてきたりするところはウーゴっぽい。確かに。と妙に納得したのだった。業界ではよくあることなのね・・・・。私もウーゴの前でこの曲は演奏しないでおこう(苦笑)。

松田美緒ちゃんや渡部亮さんはいつかどこかできちんとご一緒したい素晴らしいアーティスト。本当に彼女たちに出会えたこのイベントに心から感謝します。


大学時代の友人がわざわざ遠くから来てくれたので、コンサート後に私は彼女たちと居酒屋へ行って楽しいガールズトークまでして帰って来た。しかし、明日の昼もサムタイム。早く寝ないと・・・・。楽しくって興奮しすぎたのか、まったく眠れしない。まいったなあ。ま、楽しかったから良しとしよう。明日もがんばるぞ~。



Escualoと腱鞘炎の関係

2013年01月22日 | 音楽&CD
昨年末、ブエノスアイレスですっかりお世話になった高野さんが来東されたのでぺーぱーむーんで飲んだ。そして高野さんは私たちの大好きなアルゼンチンのサラミとグミと・・・CDをお土産に持って来て下さった。

一枚はPipi Piazzolla(ピアソラの孫でアルゼンチンを代表するドラマー)の最新作「Piazzolla plays Piazzolla Escalandrum」でこれはぺーぱーむーんのいっきさんへ。
そしてもう一枚は「Aca Seca Trio / Tipas y Tipos」でこちらはライブ盤だ。

ブエノスアイレスでも高野さんたちの音楽情報を頼りに沢山ライブにも連れて行ってもらったのだけれど、タンゴに魅せられて移住された彼らはもちろんタンゴのライブやショーに沢山私たちを連れて行きたかったそう。なかなか自分たちのライブが多くなってしまって、本場のタンゴを最後の3日間くらいでしか堪能できなかったのが大変悔やまれるのだが、このいただいたCDのAca Seca Trioも次回ブエノスアイレスに行ったときはぜひ聴いてみたい、素晴らしいグループだ。



それにしても、この2枚とも本当にジャケットが素晴らしい。あちらでCDを買おうとすると、800円~1500円くらいなので、どうやって元とってるんだろ???って心配になるくらい凝っているものが多い。可愛いボタンがジャケットについていて、それがひとつづつ色が違うそうな。中に入っているブックレットもお洒落。こういうCDなら、絶対持っていたい!と思う。どうせ私はネットで音源買う気にはなれない古い人間です。何か?

飲みながら、高野さんが「さっちゃんたちのBANDに凄くあいそうなPiazzollaの曲があるんだ。ぜひ演奏してほしいな。」と言われた曲が「Escualo」。それ以来、ずっと気になっていたのだけれど、年末から音取りをし、アレンジをなんとか完成させた。よく見れば、Pipiのバンドでもこの曲を演奏している。さっそくぺーぱーむーんからお借りして聴いたら、これがもの凄い演奏。彼らのバンドってmingaととても似ているところがあるので、どのPiazzollaの曲もやってみたくなってしまった。本当にPiazzollaは奥が深いなあ。

Escualoのアレンジはできたが・・・それからが大変。譜面作って練習の日々。それでもこの大曲を暗譜するのは一苦労。お正月もずっとスタジオにこもって練習し、ようやく暗譜できたぞ!と思ったのが一昨日。

その翌日、左指の薬指が腫れてきて異常なまでの激痛が夜からどんどんひどくなってきた。左手が何かにあたっても痛い。ベッドに横になっても激痛で眠るどころではない。そんなこんなで朝まで眠れない状態でようやく痛みが和らいで来たのが朝。

一本だけ腫れ上がるという症状は1年に1度くらい起こる。原因は極端にクラシックのエチュードを練習した時にでるのだが、今回は間違いなく、Escualoのせいだ!覚えるのにぶっとおしでこの曲ばかり練習していたらこうなった。



前回は2011年の11月に大騒ぎしてステロイド注射打ってもらってライブに行った/というブログを書いた、池袋名物整骨院の小坂先生のところへ行くと、小坂さんは私の顔を見て「あ、ミンガだ。」
さち「どうしてそれを?」
小坂「だって、HP見たから。」
さち「ああ、どうもありがとうございます。」というと小坂さんはカルテに「ミンガ」と書いていた・・・汗。
さっそく指を見せると・・・
小坂「えええ?なんでこんな事になるの?腱鞘炎じゃないなあ。」
さち「え?じゃ、なんなんですか?」
小坂「さあ・・・。こんなにパンパンに腫れちゃって・・・見た事ないなあ!めずらしいよ。うん。本当に不思議だ!」
さち「先生、じゃあ学会で発表してくださいよ。」
小坂「う~~ん、ただ、めずらしいってだけじゃだめだ。」


結局、原因は不明という事で(自分ではあれしかないと思っているけど)、薬指をなでなでされたり(昨日のあの激痛の時にやられたら失神していただろう)、背中さすったり、鎖骨をぎゅうううっと押されたり、「君は若いのに猫背だなあ!!!」と叱られつつ、驚きの治療を施してくれた。でも本当の目的は鍼なんですが・・・。

「先生、いつもの置き鍼を!」と懇願してやっと鍼を3カ所やってもらって帰って来た。ふう。これで明日から練習再開できそうだ。

という事で、あさって25日は「池袋あうるすぽっと」でminga5が出演いたします。もちろん、Escualoをやります!!

ほかにも南米ツアーをヤヒロ、ウーゴと行った松田美緒ちゃんも出演するので超楽しみ。3つのバンドがきけて1000円は格安すぎますね。この機会にぜひお越し下さい。

壊れた茶箪笥の行方

2013年01月16日 | ライブとミュージシャンたち
一昨日の雪はもの凄かったですね。軒並みライブが中止になったようですが・・・
あさっての18日は昨年杮落しをやらせて頂いた、写真家/内山繁さんのお店、三軒茶屋WhisperでTReSのライブです。
雪が降らない事を祈りつつ。

3人でピアソラの新曲をやると思います。さあ、どうなりますか・・・楽しみにしていてください。マイルスに囲まれた空間でピアソラってのもアレですが・・・。そしていつもは演奏しないような曲もやってしまおうかとw。皆様のご参加をお待ちしておりま~す。



閑話休題。

20年以上も経てばいろいろなものが壊れてくるのは当然だけれど、結婚のときからずっと丈夫で壊れないものが我が家には2つある。冷蔵庫と茶箪笥だ。

結婚当初、いろいろと家具屋さんを回って(昔はネットという便利なものはなかったから)選んだ思い出の茶箪笥なのだが、その茶箪笥が突然壊れた。

ガラス扉の蝶番が切れて「あ、これは危ないな!」と気がついた。みっともないけどガムテープで補強したその日にガタンと音をたてて落っこちた。(もっと早く気がつくべきだった?)誰も怪我せず、猫にもあたらずに本当によかったナ・・・汗。



「茶箪笥の蝶番が壊れたのも、あの3/11の地震のせいに違いない」とトシキ。確かにあのとき、この茶箪笥の中の食器が全部外に飛び出して2/3の食器が粉々になったのだ。茶箪笥が無事だっただけでもよしとしたのだけれど。地震の余波が2年経ってでてくるとは。蝶番が突然切れるなんてなかなかないよなあ。

ガラスは幸いにも割れなかったけれど、木の枠が割れてしまってもとには戻せない状態・・・。あああ、困ったなあ。と思いつつしばらくそのまま片方の扉のないまま茶箪笥を使っていたのだけれど・・・・。

昨日ぱっと閃いた!そうだ、ここにカーテンをつけたらいいかも。

さっそく池袋ルミネの300円ショップへ行って、カーテンとポールを購入。なんとかなるさ。という事で蘇った我が家の茶箪笥。めでたし、めでたし。世の中も茶箪笥もまだまだ捨てたもんじゃない!








さざえの正月、そして初ライブは・・・

2013年01月11日 | ライブとミュージシャンたち
長い長いお正月休みでしたが、いよいよライブ。日曜が楽しみです!

ピアソラの大作にも挑戦する予定・・・。年末から正月の間ずっとアレンジと練習をひたすら続けて、さあてどんな仕上がりになるのかな。アレンジと言えば、もう一つ、226でやる宇崎さんとのナンバーも一曲完成した。これもひたすら練習しないといけない曲なので、同時進行で2曲アレンジは結構大変だった。

おっちょこちょいの私は譜面を作成するのも間違いが多く、メンバーにいつも迷惑かけている。譜面なんてガイドだからおおざっぱでいいのさ~~~、なんて言ってたら本当は許されない世界。その辺はしっかりしているトシキが厳しいチェックをしてくる。「みんなに見せる前に俺に見せろ!」と沢山のダメだし。「母ちゃん、この音あってんのかよ?」と息子からもダメだし・・・。あ~~~~っとパニックになりながら、2曲同時にダメだしをされ、泣きそうになって必死に直す。その合間に家事もしなくてはいけないので、本当に嫌になる。こういう期間はもの凄く手抜き料理だけど・・。

ちょっと、気分転換にプールにでも行って来よう!!と初プールに行くも、水着を忘れて・・・・お風呂にだけ入って帰ってくる始末。

そして、13日の日曜は池袋Apple Jumpでのライブ。新年幕開け第一弾!!やったあ、RIOの成人式の前日だ~~!と喜んでいたら、「RIO君は来年だよ。」と言われ・・・汗。そっか、成人式って数えでやらないのね。またまた失敗。

このドジで不注意な性格は一生直せないのでしょうか。新年早々反省しきり・・・。さざえさんは今日も行く。

こんな私ですが、どうか今年もおつきあいください。

日曜のApple JumpではMinga5で楽しいライブにしますので、ぜひぜひお越し下さいませ~~~。
7時開演ですのでお間違いのないように。(って、人に言える柄か!)


初詣2013~青春プレイバック~

2013年01月02日 | 家族の日常
新年明けましておめでとうございます。

今年の大晦日から元旦にかけてとっても暖かい初詣でした。昨年より10度も温度が高かったそうです。お蔭でホッカイロも持たずに除夜の鐘ついて甘酒2杯も飲んでお参りできました。

翌日も恒例の親戚一同で根津神社へ参拝に。




沢山の赤い鳥居をくぐるのが楽しい。今年も良い年になりますように。

こうして家族、親戚が毎年元気で集まれるのが本当に幸せな事なんだな、とつくづく感じるのであります。

帰りには谷中銀座を散策。私は全く初めての場所でしたが、風情のある、昭和の商店街。屋根の上に木彫りの猫がいたり、店先に晴れ着の犬がいたり・・・(笑)。元旦なので閉まっているお店もあったけれど、またいつかここに来たら楽しそう。





「ここらへんにむかし、住んでいた事があるのよ。」と母。

私の父は油絵科に行きたくて芸大受験で長野から上京し、1年後輩だった池田満寿夫が追いかけてきてアパートで男3人で共同生活。その頃、食べるために池田氏と2人でいろいろな場所で「似顔絵」書きのバイトをしていたそうな。


この「夕焼けだんだん」の階段下でも似顔絵書きをやっていたんだ、と懐かしそうに語る父。

「似顔絵書いても、池田のは全然似てないから、いつもお客に怒られてお金がもらえなかったんだよ。」


そんな青春時代、3度の受験失敗。当時、京都から新劇女優目指してお茶屋の実家から家出同然で出て来た母と暮らすために父はデザイナーに転身。池田氏はパンを齧っても絵を書くのだ、と道が分かれて行った・・・。池田さんの直木賞受賞作「エーゲ海に捧ぐ」のほんの中にもでてくる。

思いがけず両親の青春プレイバックを味わう事ができた参拝になりました。両親が元気でいてくれるから私もこうやって好き勝手に音楽の仕事を続けていられるのだなあ、今年も元気で楽しく過ごせますように、と神様にもご祈祷。

こんな私たちですが、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
そして皆様も健康で素晴らしい一年になりますように。


谷中銀座商店街