ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

廉価版の椅子の制作

2018年10月30日 | 動物
秋が進みます。





カマキリがカマキリを食べてました。

これが話に聞く、交尾中にオスを食べているところかと思いましたが、食べられているのはコカマキリでした。





最近工房にリスがよく来ます。

とん、と軽い音がして、何かが屋根を走ったり、落ち葉をかき分けて胡桃を拾っている音がします。

二匹で来ているのはつがいでしょうか?

とっても警戒心が強いので写真は撮れません。

なんて身軽な生き物なんだろうと感心します。






ちょっと前に、棚を二種類作りました。





こんな柱の細い棚。





柱に棚ダボを仕込んでいます。








こちらは小ぶりな本棚。





「棚柱」と呼ばれる金具を使って棚板の高さを変えます。



本の大きさというものは全くでたらめで、しまうのに苦労しませんか?

この棚柱ですと2~3cmピッチで高さが変えられるので使い勝手はいいです。

金属が見えるので見た目はいまいちですが本を収めてしまえば見えなくなります。

荷重がかかっていないと駒が取れやすいのが難点です。








さて表題の廉価版の椅子の制作です。





右の椅子は定番の椅子、もう20年くらい作り続けています。

左が今回作った椅子。


定番の椅子の手がかかるところを省き、しかし同じような座り心地の椅子を狙います。

値段を押さえたものがほしいという、お店からの要望からです。




方針としては

・面取りを小さくする 

・背もたれを構成する部材を減らす

・座繰りも簡素化 座面の板も薄く

・見えないがホゾも簡素化







これが背もたれの型。

背中に当たるアールは同じです、ここポイント。

元の物は左右二つの部材を真ん中でくっ付け、さらに上下にも材を接着しています。

狭い板からでも取れる形にしてあります。







今回出来たもの。



弓型に切った一つの部材の下に厚めの材を接着して背中を支えるようになっています。

背もたれと後ろ足をつなぐ貫ホゾの先も平らに削ってしまいます。

元の物はボタン状に出っ張らせてデザイン上のアクセントにしてます。

背中に当たる角度も元のものと同じです。

面積はちょっと少ないですが、座ってみて背中に感じるものはほとんど同じです。











改めて撮影。





8脚出来ました。

このくらいまとめて作らないと割りに合わないかも。




部材が少ない分、こちらの方が軽いのは良い点です。




さて、少し安く売れますがお客様には受け入れられるでしょうか?