ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

クリのテーブルなどの制作 その2

2014年12月28日 | 木工
大きなテーブルの制作の続きです。






板は剥ぎ終わりました。
長さが1800cm、幅100cm、厚さが6cmの板です。
体積を産出して比重をかけるとわかる推定重量は70㎏程です。
もう重くてひっくり返すのも大変です。
幅が1mもあると、真ん中あたりに手が届かなくて鉋がけも力が入りません。

これは台の上での作業は困難と思い、布団を敷いて床の上で作業を進めることにしました。






これは意外とうまくいきました。
板に乗っかってしまって鉋がかけられます。
ひっくり返すのも木端を仕上げるのも布団の上でできます。






そのテーブルを納品に行ってきました。
今年最後の納品です。




テーブルの脚もお部屋で組み立てて、天板の位置をお客様とご相談して決めて固定しました。
私の定番の椅子もセットです。





木目のわかる写真をもう一枚。







こちらはソファーで使う小さいテーブルです。




一年が終わります。
いろいろやり残しました。
お世話になった方々、ありがとうございました。
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クリのテーブルなどの制作

2014年12月22日 | 木工
12月16日火曜日、雪が降りました。




7センチくらいの積雪でした。



この日、できた製品を車に積み込みをして翌朝納品でした。

朝起きると立派なアイスバーン。
車で踏んでしまった雪はもうなすすべがありません。氷に化します。
しかも納品先は私の工房のある山村よりもっと雪深い町。
行くしかありません。








これは玄関に置くクローゼット。
横のスリッパ棚は現場での組み立てです。





開けるとこんな感じ。
ハンガーをかける棒も木製です。





これはテレビを載せるキャビネット。
長さが2.2mもある立派なものです。

エレベータにはそのまま入らず、立てて入れました。
扉などもすべて付けずに搬入し、お時間を頂いてお部屋で組み立てました。





天板の板もきれいな木目が出ています。








20日土曜、今度は雨が降りました。



溶けずに残った雪に雨がしみこみ、そのまま凍結。
つるつるがりがりです。




けものの足跡が工房の庭に残っています。





肉球の跡が見えます。タヌキでしょうか。




これはシカですね。偶蹄類。




シカのフンが。

そういえば何度かシカ肉を頂きました。刺身でいただきます。









今年最後になると思われる仕事はクリ材の家具が何点かのセットです。





虎の子のクリの板です。これでテーブルができます。
長さが2.1m、幅が60cm、厚さが7cmの板が二枚。
丸太で買って持っていたかわいい板です。




それを四角い板に切ります。






狂いを取りながら厚さを揃えて仕上げます。
しかし、こんなに狂いのない板は珍しい。ほとんどねじれていません。





ほとんど手作業で平らにし、厚さを揃えて剥ぎました。
長さ1.8m、幅が1m、厚さが6cmの立派な天板です。
重くなって搬入がやや憂鬱。








同時進行で、こちらはコーヒーテーブルの制作。
幅が50cmの板で、やはり機械に入らないので手作業での板削りです。





手鉋で板を削るときには鉋を何枚も研いでおき、切れなくなったら鉋を取り換えてどんどん削っていきます。





この小さいテーブルの天板はアールが付いています。
このくらいの緩やかなアールは丸鋸で切ってしまいます。
本来直線を切る電動工具ですが、なかなかきれいにカーブが切れます。




切りました。





テーブルの足の組み立てです。
足は斜めに付きます。

斜めのものは組み立てが難しいです。
締め付ける力が逃げてしまいます。




このクランプが掴んでいる楔状のものは組み立てのために両面テープで付けた捨て材です。





天板の組み立て。

クランプがもういっぱいで、何が何だかわかりませんね。


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テレビ用キャビネットの制作

2014年12月12日 | 木工
テレビを乗せるためのキャビネットを作っています。

幅が2200cm、高さが75cm、奥行が50cmで、引出や扉が付く立派なものです。






地板の長さだけで193cmもあります。

この板を組むのには2mのパイプクランプでも長さが足りません。
120cmのパイプをジョイントして長いクランプをセットして使います。




このようなパイプの配管で使う金具を使って継ぎ足します。






地板、側板、引出の付く束(つか)などを組みます。






今回は組む前に蝶番の付く部分を先に掘っておきました。






これは裏板です。
本体と同じクリ材です。

乾燥による縮みを考慮して「本実(ほんざね)」という構造にしてあります。
穴は配線用です。





こんな構造。







裏板を入れて、





天板を組みます。

横に同じお宅に行く家具が置いてあって狭いです。








扉と引出を作って仕込みます。

扉は下半分が木の鏡板、上がガラスというデザインです。





扉と本体と両方に掘り込みを入れて蝶番を付けました。
一つがサラリーマンのランチ予算くらいの値段する蝶番です。
厚さも6mmあります。






つまみを作ります
材はブラックウォールナットです。






両面テープで付けてみました。

なんか気に入りません。
大きすぎたようです。






少し小ぶりのものに作り替えてみました。
今度はいいようです。




だいたいできました。
あとは塗って金具やガラスを付けて完成です。



大きなものなので、搬入が心配です。
エレベーターに乗るのでしょうか?





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玄関クローゼットの制作

2014年12月05日 | 木工
夜8時すぎ、仕事を終えて工房の外に出るとオリオン座が空にかかる季節になりました。











初氷。
それでもいつもの年より遅いですね。






東京にお住いの知り合いの方がキャンプのための薪をもらいに来ました。
帰宅する時に通る道の対岸にその炎が見えました。
霧の出た夜で、幻想的な風景でした。






神奈川まで納品に行きました。
テレビ台とFAX台。どちらもクリ材。
お客様がわざわざ工房までいらして材を選んで作った物です。










玄関に置くクローゼットを作りました。






これはお客様が描いた図面。
ここまでも何度か図面をやり取りして検討を重ねています。

扉の小さいガラス窓がポイントです。






これは私が作るために描いた図面。

ガラスを嵌めるために工夫をしています。






組み立てる前の扉です。
左右の鏡板は一枚の板を割いたブックマッチになっています。






扉を組み立てたところ。

真ん中の桟を固着するために使っているのは「ウッドクランプ」という道具です。
このクランプは爪先にしっかり力が効くので、このようなところを掴むのに重宝します。





本体に扉を入れました。
ちょっと大きめに作ってカンナで削って仕込みます。
蝶番も高級なものを使いました。

ハンドルを付けて塗装をすれは完成です。

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