ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

ちゃぶ台のリフォーム

2021年05月13日 | 木工
ちょっと古めのちゃぶ台をリフォーム。

思い入れがある品物だそうですが、脚が取れて無くなっていました。

分解して無くなった部材だけ作り足そうかと思いましたが、釘で組まれた枠がうまく分解出来ず壊れてしまったので、天板以外を作り直すことにしました。




畳んだ時に枠の中に脚が収まること、ストッパーが畳んだ脚の中にあって可動すること、などなかなか複雑です。よく考えられています。
結局、図面をちゃんと描いていろんな要件を整理してかかりました。




そこら中に普及した日用品だったと思いますが、なかなか指物的な物です。

我が家にも一台あります。

そして皆、なんとなくぐらぐらしているのです。

私なりの木工セオリーとしてはNGな作りの点もあります。







まあ今回は修復なので、ほぼ同じ作りにします。


自分の品物として作ることはあるのでしょうか?

参考にはなる修復でした。

栗とウォールナットのキャビネット

2021年05月05日 | 木工
国産の栗と北米産のブラックウォールナットのキャビネット。




設置場所の右手前に太い柱があるので、左右とも天板を長めに出して、右のウイングは柱に隠れても扉や引き出し部分は前から見えて使用にも支障がないようにデザインしました。

天板は巾170cm、奥行は50cm。男性的な木目のよい一枚板。

引き出しのウォールナットは一枚の板から順番に取っているので木目や色は完璧に合っています。

扉の鏡板は栗のブックマッチ。

ツマミは黒檀。





天板の形は前縁にアールがあり左右は鳥が羽を広げたように伸ばし、足は猫足風、引き出しにもアールがあって地板も引き出しに合わせてアールがついてます。

チッペンデールやロココなどのヨーロッパの家具に憧れますが、あんな派手な物は日本の家屋には合わないとおもってます。洋風のものに対しての憧憬を香らせつつも私なりのデザインです。





同じテイストで小振りのTV台も納品しました。
小さい分、形はやや簡素にしてます。

こちらの扉は上吊りの引き違い扉です。