ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

とんかつ屋さんの小物の製作

2018年08月30日 | 木工
だいぶ秋めいてきました。





トウカエデ?の実です。

熟すと、風に乗ってくるくると飛んでいきます。







藤の実。

ずっとこのようにブラブラしてます。

11月くらいに冷たい乾いた風が吹くと勢いよく身をひねりながらはぜて遠くに種を飛ばします。







葛(クズ)の花。

こんな時期に咲くんだ。








クルミの実。

見慣れたクルミは薄い皮と果肉に覆われているいわば種ですね。

樹から落ちたものを拾ってぐちゃぐちゃした果肉を洗わないとモノになりません。








クリのイガ。

もうすぐ実が落ちそうです。








クルミ、クリとくれば柿。

こちらは色づくのにはまだ時間がかかりそう。



全て通勤途中に撮ったものです。






さて、仕事の話を。

なぜか9月の初旬に4件の新装開店と一軒の新築のお話が集中してしまい、何カ月も謀殺されております。

店の中全部、みたいな話ではもちろんありませんが、工事の絡みや開店の日が決まってたりするので納期に収めるのが大変。

お見せできる範囲で少しづつ載せます。




今回はとんかつ屋さんの小物。





これはお箸。

取り箸に使います。もうずいぶんたくさん収めました。












長方形のトレイ。

こういうものは頼まれないと作りません。





ちょっとだけ工程を。




こんな図面。






四角い板を作り、






こんな治具に嵌めて、






こんな刃物で削ると、






お盆になります。







これに漆を塗りました。










これは大きなメニューを載せる台、の部材。







途中省略、組み上げました。

盤が780×700mmもあります。








今や希少なシオジ材の杢板を使っています。







こちらは盤が水平なもの。

チラシを置くのでしょうか?











入り皮があり、そこにチギリを入れました。

こちらもよい杢です。





こちらが開店します。

かつ吉


ご来店いただき、私の作った椅子に座ってお食事をお楽しみください。











お仏壇の製作

2018年08月07日 | 木工
まず、

食器棚を納品してまいりました。





一人で持ち上げるのは大変なので、扉にガラスを入れて蝶番を付け、上台を下台にのっけて完成した姿を見るのは私もこの時が初めて、実は。



写っていませんが、ツッパリ棒も木で作ってあります。



デザイン、工作ともよくできたと自負しています。








その後、お仏壇を作りました。

同じシュリザクラ材で、同じ時に木取りましたので、なんか姉妹作の様な気持ちです。







これが図面。

実はこれは5年ほど前に作った時の図面です。

その時の方からお客様をご紹介頂き、形も寸法も全く同じでいいということで同じ図面を引っ張り出しました。

図面はB3のグリッド付きのクロッキー帳に描いていますが、そのクロッキー帳は開業後全て保管してあり、裏表紙に作った物のインデックスを書いてあります。

このようなケースの時にそのインデックスを見ながら探せるようにしてあります。






下台の組み立て。





上台の組み立て。







出来ました。


途中の工程写真をほとんど撮らなかったので、ディテールの写真を載せます。








上の写真にある経机は下の扉に入るようになっています。








天井にはLED照明を付けました。

こういう器具は最近ぐっと安くなりましたね。







照明をつけたところ。

ピンぼけでした。







中の段は位牌などが乗ります。







慳貪(けんどん)扉で中には物が入ります。








上の引き出しですが、




引き出してベニヤ板を置くと物を置けるようになっています。

お供え物や線香立てなどを置けます。








左右の板は長く作ってから切って下台上台が出来ているので載せると木目が繋がるようになっています。