朝日歌壇(毎週日曜日朝刊)の入選歌(選者は馬場あき子さん、高野公彦さん、佐佐木幸綱さん、永田和宏さん)より、戦争を詠んだ歌を、わんちゃんが独断で選り抜きを。
2024年12月 12/1, 12/8, 12/15, 12/22, 12/29
馬場あき子選
「妹はおなかに居たの」と姉は言う戦死の父持つ同士の哀(あわ)れ(飯田市)草田 礼子
プリーモ・レーヴィの自死の意味を考える戦争の根を断てる気がする(八尾市)宮川 一樹
【評】レーヴィはユダヤ系イタリア人の化学者でアウシュビッツからの生還者。事故か自殺か、その死の根底にはなお戦争の影があると。
狐の巣つひに見つけたり裏山の防空壕の跡ふかき穴(伊那市)小林 勝幸
基地の内どこにも戻る道が無いふるさと探すわれの沖縄(所沢市)風谷 螢
【評】沖縄に故郷をもつ作者。故郷への道をたどると、どの道も基地を出ず、故郷はすでにもうなくなってしまったのだ。沖縄の現状を訴える。
猫までも痩せてやつれたガザの街食われることなく生き延びている(五所川原市)戸沢大二郎
もしピカソ現世に居たらきっと描く向日葵畑潰す戦車を(越谷市)小田 毬藻
脱走の北朝鮮兵のその後を思えば闇の曠野浮かび来(一宮市)園部 洋子
ルンペンや傷痍軍人数多居し生い立ちの頃想う極月(舞鶴市)吉富 憲治
高野公彦選
プーチンの野望のために戦死するソビエト、ウクライナ、北朝鮮の兵(敦賀市)竹内 展子
殺さずに済んだと語る日中事変従軍の父輜重兵(しちょうへい)なり(四国中央市)石川 明憲
※輜重兵は武器・食糧などを運ぶだけの兵士。
赤紙を配りてゐしといふ祖父の言葉を想ひ出す開戦忌(村上市)鈴木 正芳
【評】当時の祖父の複雑な胸中を思い浮かべる作者。
美しきウサギ群れ居る島で観た毒ガスの痕を胸に刻みぬ(広島市)武石 亮二
【評】広島県竹原市の沖にある大久野島はウサギの棲(す)む平和な島だが、戦時中に毒ガス兵器を製造した痕跡が残っている。
戦乱と分断の世に初演より二百年経(へ)し第九を歌ふ(奈良市)小山寿美代
【評】ベートーヴェンの「第九」は1824年に初演。それを戦乱と分断の現代に歌う深い喜び。
佐佐木幸綱選
読みかへす「朝日歌壇」の反戦歌四半世紀に半減したり(加東市)藤原 明
【評】二〇〇〇年代に入って、投稿歌に反戦歌は激減したように思う。時代の流れ、短歌の状況があらためて想起される。
永田和宏選
部屋からは遠くの星が見えるけど黒煙上げる街は見えない(札幌市)橘 晃弘
【評】橘さん、あの遠い星は見えるのに、ウクライナの、ガザの黒煙は見えない。同じ地球なのに。
パンを乞うガザの人びとの塊のなかの二人の少女の圧死(観音寺市)篠原 俊則
桑の実をドドメとよびて口のなか紫に染め食べたり戦後(松戸市)猪野 富子
しわ深きシリア難民テントしか知らぬ孫こそ不憫と語る(中津市)瀬口 美子
独裁者いくつ機内にトランクを積んで逃げたか宮殿残し(三鷹市)大谷トミ子
真夜中の一時に開く本会議ソファ積みあげバリケードして(稲沢市)伊藤 京子
【評】4~6首目は今回のアサド政権崩壊、韓国の大統領による非常戒厳宣布への国会での攻防を詠(うた)う。世界を詠うには報道に頼らざるを得ないが、どこに独自の視線を入れられるか。
冬の間、時々カメラ提げてのお散歩……。
ホオジロ (頬白 Emberiza cioides) スズメ目 ホオジロ科 ホオジロ属
成鳥は全長17 cmほど[3][4][5]でスズメとほぼ同じ大きさだが、尾羽が長い分だけ大きくみえる。翼開長が約24 cm[3]。成鳥の顔は喉・頬・眉斑が白く目立ち、「頬白」の和名はここに由来する。
ハクセキレイ (白鶺鴒、学名: Motacilla alba lugens)は スズメ目 セキレイ科
尾羽は長めで、セグロセキレイやキセキレイと同様、尾羽を上下に振る姿が特徴的である。 波を描くように飛翔する。
ダイサギ(大鷺、学名:Ardea alba)ペリカン目サギ科
体長は 90cm ほどで、日本では最大級のサギ。全身の羽毛が白色。白鷺の一種。
雌雄同色。全体が白色で、脚と首が非常に長く、くちばしも長い。足は全体が黒い。夏羽ではくちばしが黒くなり、足の基部がわずかに黄色がかる。また胸や背中に長い飾り羽が現れる。眼先が緑がかる婚姻色が現れることもある。冬羽では飾り羽がなく、くちばしが黄色くなる。
ケリ(鳧 学名:Vanellus cinereus)チドリ目チドリ科タゲリ属
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2024年12月 12/1, 12/8, 12/15, 12/22, 12/29
馬場あき子選
「妹はおなかに居たの」と姉は言う戦死の父持つ同士の哀(あわ)れ(飯田市)草田 礼子
プリーモ・レーヴィの自死の意味を考える戦争の根を断てる気がする(八尾市)宮川 一樹
【評】レーヴィはユダヤ系イタリア人の化学者でアウシュビッツからの生還者。事故か自殺か、その死の根底にはなお戦争の影があると。
狐の巣つひに見つけたり裏山の防空壕の跡ふかき穴(伊那市)小林 勝幸
基地の内どこにも戻る道が無いふるさと探すわれの沖縄(所沢市)風谷 螢
【評】沖縄に故郷をもつ作者。故郷への道をたどると、どの道も基地を出ず、故郷はすでにもうなくなってしまったのだ。沖縄の現状を訴える。
猫までも痩せてやつれたガザの街食われることなく生き延びている(五所川原市)戸沢大二郎
もしピカソ現世に居たらきっと描く向日葵畑潰す戦車を(越谷市)小田 毬藻
脱走の北朝鮮兵のその後を思えば闇の曠野浮かび来(一宮市)園部 洋子
ルンペンや傷痍軍人数多居し生い立ちの頃想う極月(舞鶴市)吉富 憲治
高野公彦選
プーチンの野望のために戦死するソビエト、ウクライナ、北朝鮮の兵(敦賀市)竹内 展子
殺さずに済んだと語る日中事変従軍の父輜重兵(しちょうへい)なり(四国中央市)石川 明憲
※輜重兵は武器・食糧などを運ぶだけの兵士。
赤紙を配りてゐしといふ祖父の言葉を想ひ出す開戦忌(村上市)鈴木 正芳
【評】当時の祖父の複雑な胸中を思い浮かべる作者。
美しきウサギ群れ居る島で観た毒ガスの痕を胸に刻みぬ(広島市)武石 亮二
【評】広島県竹原市の沖にある大久野島はウサギの棲(す)む平和な島だが、戦時中に毒ガス兵器を製造した痕跡が残っている。
戦乱と分断の世に初演より二百年経(へ)し第九を歌ふ(奈良市)小山寿美代
【評】ベートーヴェンの「第九」は1824年に初演。それを戦乱と分断の現代に歌う深い喜び。
佐佐木幸綱選
読みかへす「朝日歌壇」の反戦歌四半世紀に半減したり(加東市)藤原 明
【評】二〇〇〇年代に入って、投稿歌に反戦歌は激減したように思う。時代の流れ、短歌の状況があらためて想起される。
永田和宏選
部屋からは遠くの星が見えるけど黒煙上げる街は見えない(札幌市)橘 晃弘
【評】橘さん、あの遠い星は見えるのに、ウクライナの、ガザの黒煙は見えない。同じ地球なのに。
パンを乞うガザの人びとの塊のなかの二人の少女の圧死(観音寺市)篠原 俊則
桑の実をドドメとよびて口のなか紫に染め食べたり戦後(松戸市)猪野 富子
しわ深きシリア難民テントしか知らぬ孫こそ不憫と語る(中津市)瀬口 美子
独裁者いくつ機内にトランクを積んで逃げたか宮殿残し(三鷹市)大谷トミ子
真夜中の一時に開く本会議ソファ積みあげバリケードして(稲沢市)伊藤 京子
【評】4~6首目は今回のアサド政権崩壊、韓国の大統領による非常戒厳宣布への国会での攻防を詠(うた)う。世界を詠うには報道に頼らざるを得ないが、どこに独自の視線を入れられるか。
冬の間、時々カメラ提げてのお散歩……。
ホオジロ (頬白 Emberiza cioides) スズメ目 ホオジロ科 ホオジロ属
成鳥は全長17 cmほど[3][4][5]でスズメとほぼ同じ大きさだが、尾羽が長い分だけ大きくみえる。翼開長が約24 cm[3]。成鳥の顔は喉・頬・眉斑が白く目立ち、「頬白」の和名はここに由来する。
ハクセキレイ (白鶺鴒、学名: Motacilla alba lugens)は スズメ目 セキレイ科
尾羽は長めで、セグロセキレイやキセキレイと同様、尾羽を上下に振る姿が特徴的である。 波を描くように飛翔する。
ダイサギ(大鷺、学名:Ardea alba)ペリカン目サギ科
体長は 90cm ほどで、日本では最大級のサギ。全身の羽毛が白色。白鷺の一種。
雌雄同色。全体が白色で、脚と首が非常に長く、くちばしも長い。足は全体が黒い。夏羽ではくちばしが黒くなり、足の基部がわずかに黄色がかる。また胸や背中に長い飾り羽が現れる。眼先が緑がかる婚姻色が現れることもある。冬羽では飾り羽がなく、くちばしが黄色くなる。
ケリ(鳧 学名:Vanellus cinereus)チドリ目チドリ科タゲリ属
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