<宇宙のどこか、ヒト型生物、爬虫類型生物、魚型生物、歩く樹木型生物、超知性を備えた青い色の生息する惑星とならんで、ボールペン型生物だけの住む惑星がある。ちょっと目を離すとボールペンが消えてしまうのは、この惑星へ向かって旅立つからなのだ。かれらは人知れず空間のワームホールを抜けて逃げていく。その惑星に行けば、ボールペンにしかわからない刺激に対応した、特異なボールペン型ライフスタイルを享受できると知っているからだ。そしてそこで、かれらはおおむねボールペンなりの幸福な生を送っているという。>
(ダグラス・アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』安原和見・訳 河出書房新社)
(ダグラス・アダムス『銀河ヒッチハイク・ガイド』安原和見・訳 河出書房新社)