徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

70年代のフットボール観

2009-09-01 20:42:12 | Sports/Football
俺はアースナルのために家庭用煉瓦を投げる
ぼくはウエスト・ハムのために鉛のパイプを放る
おいらはチェルシーのために蹴飛ばし、切り裂く
わしはトッテナムのために殺す
ぼくはユナイテッドのために
群衆の頭上にボトルを落とす
そうさ、みんなが愛するゲーム、それがフットボールさ

俺はシェフィールドのためにぶん殴る
ぼくはQPRのためにやつらをズタズタにする
おいらはノリッチのためにやつらに釘を突き立てる
リーズのために、わしは傷つける
ケルティックのために、ぼくは火炎瓶を投げる
ぼくらのチームが得点した時は必ずね
そうさ、みんなが憧れるゲーム、それがフットボールさ

俺たちみんな、フットボールが大好き
爆撃しろ!痛めつけろ!殺せ!んがー!
俺たちみんな、フットボールが大好き
八つ裂きにしろ!蹴飛ばせ!へし折れ!おお!
みんなが憧れるゲーム、それがフットボールさ

俺はニューカッスルのために手足をめった切りにする
ぼくはルートン・タウンのために犯す
おいらはレンジャースのために見知らぬ連中を殺し
のろまなやつらの尻を蹴飛ばす
わしは敵に得点させたレフリーに
火をつけてやる
そうさ、みんなが憧れるゲーム、それがフットボールさ

俺たちみんな、フットボールが大好き
爆撃しろ!痛めつけろ!殺せ!んがー!
俺たちみんな、フットボールが大好き
八つ裂きにしろ!蹴飛ばせ!へし折れ!おお!
みんなが憧れるゲーム、それがフットボールさ

ジ・エンド!

マシュー・カズマンによる解説
コーラスで歌われる内容(殺せ!犯せ!切り裂け!爆撃しろ!痛めつけろ!等々)は、ちょっと公正に欠くように思う。サッカーの試合において、爆破事件が起こることは極めて稀であるし、ナパーム弾はほとんど知られておらず、核兵器だってただの一度も使われたことがないのだから。
(Eric Idle and Neil Innes「football」茂木健・訳/『The Rutland Weekend Songbook』より 1975~1976)


幸福なほうへ/「巡礼」

2009-09-01 20:18:16 | Osamu Hashimoto
<橋本 いま悲惨にみえる人にも、美しい時代があった。そのあとで落ちてゆくにしろ、一輪ずつ花を挿すように、幸福なほうに力を入れて書きたいんです。興味本位にいやなことは書きたくない。小説とは基本的に鎮魂なのでは、という思いもあります。
 昔は、「ほんとうに気の毒よねえ」「気の毒になあ」というシンパシーのあらわし方があったでしょう。他人事のようだけれど、そうではなくて、現実世界のなかでそういう思いが生きていた。無関心のなかにおかれている人間は、とても悲しいのではないかと思うんです。>(『巡礼』刊行記念インタビュー 男はなぜ、ゴミ屋敷の主になったのか?/『波』9月号

男は誰でも<ゴミ屋敷の主>になる可能性を秘めている。取材でお会いした元雑誌編集長のOさんや評論家のSさんのオフィスなんてのはまさに一歩手前というか、そのまんまだったのだけれども、それはひとつの味わいでもあった。もちろんオレを含め、市井の人も誰も彼もが日々、他人には理解不能なゴミを集め続けている。
しかしゴミにも一寸の魂や、その魂の変遷があったりする。
巡礼というのは実に滋味深いタイトルである。


巡礼
価格:¥1,470
<男はなぜ、ゴミ屋敷の主になり果てたのか? いまはひとりゴミ屋敷に暮らし、周囲の住人たちの非難の目に晒される男・下山忠市。戦時中に少年時代を過ごし、昭和期日本をただまっとうに生きてきたはずの忠市は、いつ、なぜ、家族も道も、失ったのか―。誰もが目を逸らすような現在のありさまと、そこにいたるまでの遍歴を、鎮魂の光のなかに描きだす。橋本治、初の純文学長篇。><いまはひとりゴミ屋敷に暮らし、周囲の住人たちの非難の目にさらされる老いた男。戦時下に少年時代をすごし、敗戦後、豊かさに向けてひた走る日本を、ただ生真面目に生きてきた男は、いつ、なぜ、家族も道も、失ったのか―。その孤独な魂を鎮魂の光のなかに描きだす圧倒的長篇。>

登録情報
単行本:233ページ
出版社:新潮社 (2009/8/28)
ISBN-10:4104061115
ISBN-13:978-4104061112
発売日:2009/8/28
商品の寸法:19.2x13.8x2.6cm

眉唾

2009-09-01 05:21:10 | Music
<キミ達の楽しみ方が「危険」とされ、制限されて黙ってていいのか?>
横山健の別に危なくないコラム vol.65 夏フェス)

フェスとはほとんど縁のないミュージック・ライフを送っているわけだが、健さんはともかく、大企業様の言う<僕ら>って物言いは眉唾でいた方がいいと思うんだな。<僕ら>って<僕>でいられるの? (楽しみ方を)考え続けていくことは大事だけれども、きっと、<僕ら>はそのうち骨抜きにされてくだろう。

ところで、エスパルスが調子いいんで日本平にも来て貰いたいものである。