
木曜日。
初台のdoorsでPANTAさんの取材。『ドキュメンタリー頭脳警察』はもちろん、10月リリースの新譜『俺たちに明日はない』についても話を伺う。
片岡監督の取材の後、早めに初台に着くとPANTAさんと松村雄策さんが外で撮影中だった。撮影が終わって店の入口で挨拶すると、どうやら松村さんが新譜のライナーを担当するために取材中だったとのこと。松村さんとは2、3回は会っていると思うのだが、毎回「太った?」と言われるのは何故なのか。そんなに変わってないっすよ(と思う)。
取材開始まで近くの喫茶店で待機し、夕方から取材。
ドキュメンタリーではPANTAさんにとって、自らのルーツであり、大プロジェクトのひとつだった<氷川丸>から、アコースティックユニット「響」での重信房子・メイ母子との共作、また同ユニットのアルバムに収録され今やライブのハイライトになっている名曲「七月のムスターファ」、そして再始動頭脳警察での「時代はサーカスの象に乗って」を経て、京大・西部講堂でライブまでの軌跡が作品の柱になっている。それぞれが見所なのだが、やはりオレとしては第二部での氷川丸で見せるPANTAさんの表情が実に感動的である(ドキュメンタリーの中で見えるPANTAさんの表情といえば、第三部の冒頭で京都・円山公園音楽堂でのシングアウトで見せる表情も、実に興味深かったりするのだが……このシーンは笑えます)。プライベートでも肉親を失うなど、激動だったPANTAと頭脳警察の数年間を追ったドキュメントは、音楽ドキュメンタリーというだけではなく、よりまっとうな人間ドキュメンタリーになっている。
11月号特集で紹介します。
(追記)
ちなみに1部にはPANTAさんの奥さんと共に橋本の治ちゃん先生もちょっとだけ映ります。2006年の映像ですが…。