徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

悪い人たち・泣く人たち/「ぼくたちの近代史」

2010-11-06 04:52:17 | Osamu Hashimoto
<僕達はなんでそれが可能だったんだろうっていったら、原っぱがあったからなのね。なんの意味もないただの空き地だったんだけど、僕達がそこにいることによって、そこが僕達の世界に変わってった。だからつまり、世の中がいくらぎゅっと縮まってっても、原っぱさえありさえすれば、そこにいさえすれば、人間って、なんとかなるようなものっていうのは作れるかもしれないと思うのね。だからその、みんなで作ってく混沌を平面に存在させる場所っていう、そういう原っぱっていうのがなくなっちゃ駄目なんだよね。でそれは、原っぱじゃなくても、一つの概念でありさえすればいいと思うのね。>

<真面目なことだけになってしまうと、そのことがプレッシャーになるのね。冗談にもなりうるっていう手を一本打っておかない限り、この先あやういなって思うから。恐怖の大王っていうのが降ってくるらしいですが、甲府の大王と豆腐の大王も降ってくるらしいですよ、ってしとけば、一九九九年までは冗談になりうるな、って。で、冗談になりうるっていう風な手を打っとかないと、これは冗談になる余地はみたいのが全然ないんだっていう悪い人達が、どんどん真面目に悪い方向に持ってってしまうかもしれないから、うん、冗談にしよう、と思って。
“現代”っていうのは近代と地続きになっているのね。だから、近代と地続きになってる部分っていうのは、あんまりやっぱりいいことがないから、あんまりそういうことを喋ってると泣いてしまうのね。ところが“現在”っていうのは現代の中にいて、現代と切れてるからね、現在は何に属してるかっていうと、冗談にしか続かないのね。で、冗談っていうのはやっぱり、一番健康な理性のわがままのような気がする。
(中略)真面目になるのは何の為? 冗談が分かる為じゃないの? 全部蹴っ飛ばすためにあるんですよ。蹴っ飛ばした後に自分があるんだもん>
(橋本治「ぼくたちの近代史」主婦の友社)


ぼくたちの近代史
<本書は、橋本治スーパー6時間講演会「ぼくたちの近代史」(於:池袋コミュニティ・カレッジ,1987年11月15日)の内容に補筆したものです。鬼才橋本治が語り尽くした「近代の検証と行方」の感動の書。>

登録情報
単行本:218ページ
出版社:主婦の友社 (1988/09)
ISBN-10:4079275471
ISBN-13:978-4079275477
発売日:1988/09
商品の寸法:19x13.2x1.6cm

今年も大道芸ワールドカップへ

2010-11-06 04:49:04 | 素日記
明日…というか、今日は朝早めに東京を経って、恒例の大道芸ワールドカップ2010開催中の静岡へ。
去年はナカスの取材もあったし、前夜下見でナイトパフォーマンスを見て回ってから白木と深酒した挙句、仮眠用のネットカフェ探しに体力を使い果たし、取材当日は使い物にならないぐらいぐったりしていたという…いや、それでも取材終了後は白木、大甲君とまた新幹線の最終ぎりぎりまで呑んでたという…ま、とにかくあんまりゆっくり観られなかったので、今回はじっくりと(メイン会場以外を)観たいと思う。
まあ今日はどちらにせよ14時からセレッソ戦をBSで観なくちゃなので、着いたところで軽く見物しつつ、ゲーム後の気分に余裕があれば、ちとストリートのナイトパフォーマンスを観に行くぐらいかな。勝敗は物凄く影響しやす。

大道芸ワールドカップ in 静岡2010は日曜が最終日。
お時間のある方は静岡へどうぞ。