<AP通信が、マリ北部トンブクトゥで2月に入手した文書には、イスラム過激派の司令官が戦闘員に宛てた秘密の指令が事細かに記されていた。現場の状況に業を煮やし、戦闘員たちの行動を改めさせようとしたのは、AQIM指導者ドルクデル司令官。AQIM首脳陣の内部資料が流出するのは極めてまれなだけに、彼らの本音を探る重要な手掛かりとなる。(中略)無論、AQIMなどが掲げる究極の目標は、シャリア(イスラム法)を統治の原則とする「イスラム国家」の建設である。しかし、司令官は「君らの誤りの一つは、あまりに急速なシャリアの適用だ」と指摘。「人々が置かれた状況を考慮せずに(強引に)適用すれば、イスラムへの拒否反応やムジャヒディン(イスラム戦士)への憎悪をかき立ててしまう」と戒めている。>
(東京新聞2013年4月8日付 ニュースがわかるA to Z 北・西アフリカのイスラム過激派/各地の勢力が連携/教義の強制を自戒)