アフシン「我々にはJリーグでの経験が浅い選手が多い。これだけ脅威があり、素晴らしいスタジアムで試合することもあまりない。前半はそういった心理的な問題もあったのだろう。(中略)スタジアムの雰囲気に飲まれてしまったのかも知れない。だから、彼らを励まし、勇気を与え、自信を持たせて後半に送り出した。それが勝利の鍵となると思っていた」(
エスパルス公式 4月27日付)
土曜日は埼スタで
浦和戦。
ゴール裏上段は声を出す人も少なく、コールやチャントよりも野次の方が声が出ているような有様だったが、それでも声を上げなきゃ始まらない。しかし埼スタのビジターゴール裏の構造上の問題なのか、ここほどコールリーダーのリードやサンバ隊、ドラムが聞こえづらいゴール裏もない。火曜日のナビ大宮戦では少数ながらかなりハイテンションなサポートができていたと思っていただけにゲーム内容同様、粘り強く声を上げ続けるしかなかった。
それでも後半、そしてバレーの先制ゴール以降はゴール裏全体がスパークした。
打ち合いが楽しいのは確かだが、ウノゼロこそゴール裏の醍醐味だと思うんだな、やっぱり。
レポートでは「圧倒的に攻め込んだ」とも書かれるし、
レッズのプレーヤーからは「あの一本」を連呼されているわけだが、それは本当だろうか。数字上は確かにそう言えなくもないだろう。シュート数は12対3だし、ポゼッションも清水は30%台でしかない。しかしゲームプランという意味では「圧倒的に攻め込まれ」ようが「あの一本」と揶揄されようが、清水にはまったく「ブレ」がなかったと言わざるを得ない。所謂「戦術バレー」であったり、単純に「引きこもり」と言われるような類の戦い方ではなかったのは確かだったと思う。レッズも我慢だったかもしれないが、エスパルスだってまだまだ本調子でない中で粘り強く戦っていた。
それでも、レッズの圧倒的なホームゲームで、あの3月の戦いを乗り越えて、「ここ」まで辿り着いたのだからオレたちは胸を張って帰ればいいのである。
3月30日にどん底まで落ちたチームが「逃げることなく」4月は結果的に負けなしで終わることができた。本当に、それだけでも胸熱である。
次節は今週末、5月3日にアイスタで新潟戦。
浩太「3月の苦しい時期に誰一人として逃げることなく、みんなで信じてやろうと誓った結果だと思う。(中略)この結果に甘えずにやっていきたし、5月も気を緩めることなくやっていきたい」(
エスパルス公式 4月27日付)
さてゲーム終了後にまた“事件”が起こった。
今回は
コア衆が4時間以上に渡ってレッズサポーターに出口を封鎖され"軟禁状態"になってしまったという。勿論オレがまだゴール裏にいた時点でもレッズの若い衆が煽りに来ていて、不穏な雰囲気があったのは事実。ネット上にはいくつかの“原因”が挙げられているが、それは所詮は後付の屁理屈というもので、昨年のエコパでの一件などを考えれば要するに遺恨、私怨の類としか言えないものだろう。
煽り合いはサポーターの習い性である。それはそれで仕方がないもので止めることなどできないと思うのだが、一線を越えてしまったときにクラブや協会はどう対応するのか。
遺恨(私怨)の連鎖はヒルズボロへと繋がっている。それはあながち大げさなことではないと思うのだ。
このゲームは山田暢久の20周年記念ゲームだった。キックオフ前の選手紹介で彼の名前が告げられたとき、オレはブーイングよりも拍手をした。周囲の人たちも同調して拍手していた。
遺恨は遺恨として、そういうスタンスは大事にしたい。
ゲームの遺恨はゲームで、サポートの遺恨はサポートで返すしかないんだよ。