このところ、ぼくのおかあさんは演奏会づいています。
先日は今バリバリの辻井伸行、三浦文彰の究極の協奏曲コンサートというのに行ってきました。
辻井くんの演奏会切符なんか、ほとんど発売と同時に売り切れているようです。今回、おかあさんはネットの先行予約でゲットしました。
お目当ては三浦くんのほうでした。
ベートーヴェンのロマンス、と聞いただけで聴きたい、と思ったのです。
去年、おとなりのおじい様が亡くなられてお家での家族葬でしたが、ずっとモーツアルトが流れていました。おかあさんは自分のときは『ロマンス』にしてもらおうと決めました。ロマンスだけだと短いから、やっぱりヴァイオリン協奏曲(もちろんベートーヴェン)も、かなあ、とか。
ヴァイオリンは繊細かつ華麗でとても素敵でした。が、素人の感想ですけど、オーケストラが重いように思いました。ま、ベートーヴェンだから、重厚さがあっていいのでしょうけど、『ロマンス』に関してはもっともっと、オーケストラも繊細で華麗であってほしかった。
でも、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は良かったです。
さて、わざわざ、おかあさんが演奏会の感想を書こうと思ったのは辻井くんのほうです。
テレビでちら、っと見る程度、一度、どんなんだか聴いてみたいと思っていた程度でした。
が、みなさんが絶賛されるわけ、わかりました。言葉では言い尽くせない、そう、天使の音だと思いました。
プログラムに『ロマンス』がなければ、おそらく聴くことはなかった天使のピアノでした。
リストのラ・カンパネラは有名な曲ですが、ラフマニノフのピアノ協奏曲にはちっとも興味ありませんでした。
だいたいが、チャイコフスキーよりあとの作曲家、あまり好かんのです。
弦楽器と管楽器がそっぽを向いているような、てんでばらばらに好きな音を奏でているようで、ちっとも落ち着かないのです。
それが、そっぽ向いていなくて、心の中に溶け込んでくるような気がしました。
どんな好きな曲でも、たいていは気持ちよくうつらうつらするおかあさんですが、感動のあまり、すこしも眠らないで聴いていました。
人々が辻井くんのピアノをほめる意味、、、私のような素人にもわかる、すごさ、でした。
アンコール曲は二人揃っての『真田丸』
もう、ミモザが咲きだしています。