国立極地研究所は、南極隕石437個の分類結果を新たに公表した。
南極のセールロンダーネ山地の東側および南側(ナンセン氷原)裸氷体で採取した隕石437個の初期分類結果を、「南極隕石ニュースレター(Meteorite Newsletter Vol. 23)」として公表したもの。
これは、日本・ベルギー共同隕石探査(2009~13年にかけて3回実施)で回収した隕石約1,200個のおよそ3分の1に当たる。これらの隕石は、国立極地研究所およびベルギー自然史博物館で保管されている。
南極隕石のほとんどは、太陽系誕生当時にできた微惑星の破片であると考えられており、初期太陽系の形成過程を探る重要な手がかりとなる。
現在、国立極地研究所とブリュッセル自由大学(ULB、VUB)を中心として、南極隕石を用いた国際共同研究が進められている。なお、分類した隕石は、今後、世界各地の研究機関へも配分される予定。