夏川草介の『新章 神様のカルテ』を読んだ。
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わたしのお気に入り『神様のカルテ』シリーズの第5弾。今回は舞台を大学病院に移してのお話し。場所は変っても患者のために真摯に取り組む主人公栗原一止だが、大学病院という大組織の中では、思うように治療できない煩わしい仕組みがあって・・・。
このシリーズが楽しく読めるのは、特異であり秀逸なキャラクター設定とウィットに富んだ会話だが、今回からは天使のような一止の子の小春が登場、ますます楽しく読める。またこのシリーズの特徴としては、四季折々の松本から見える美しい光景と花々の描写があって、爽やかな気持ちにさせてくれる。さらにわたしの涙腺をおさえるポイントがいくつもあって・・・。
一止の大学病院へ移った直後と小春の誕生を描く「Birthday」も収録されていて一層楽しめる。
死という現実に向き合うお話ながら、明るい気持ちにさせてくれる作品で、まだまだ読んでいたい気分。当然に続編を期待する。
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